田中里佳(たなかさとか) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

田中会計事務所

スタッフ

田中 里佳 たなか さとか

税理士事務所で最適なタックスプラン二ングを提供。将来の目標は地元徳島で独立開業
ムードメーカータイプ
ムードメーカータイプ

1987年2月26日生まれ(37歳)
徳島県出身 ・ 徳島県在住
明治大学 商学部商学科 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

相手の話を引き出すということを意識し、クライアントに向き合うようにしています。地元で業務を行っていて感じることですが、会計士・税理士に対して”先生”という意識で接してくださります。それは、尊敬の意味も含まっているかもしれないですが、一方で”先生”に対してこんなこと聞いていいのかしらという意識を引き起こすこともあります。話をするうえでの前提条件や基礎知識の認識が異なってくると、結局、話をし直すことやそもそも違った判断を引き起こすことになるので、基本的な理解を促しいつでも質問できる雰囲気を作ることを心がけています。話しやすい雰囲気を作るという点では、女性であることも幸いしているように思います。

また、話をする際には、本題だけではなく、幅広く近況を聞くようにしております。本題の事項を話したあとに、「そういえ……」「ついでに……」といった調子で聞かれたことが本題より重要な内容であることがよくあります。監査法人のクライアントは会計の知識を持った方ばかりですが、現在のクライアントは会計税務の知識が十分でない方も多く、雑談の意味合いも少し異なってきます。

そして、話を引き出すために重要なのは、信用してもらうことです。経営者の方であれば、従業員の話を相談できる人がいないので相談に来る。相続関係で相談に来た方であれば、意を決して「隠し子がいるけれどもどうしたらいいか」という悩みの相談に来られます。当たり前のことようではありますが、秘密厳守する、適切な質問及び回答をする、そういったことの積み重ねが信用を生むと思っています。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

今の税理士事務所に入所してすぐに、あるクライアントから「資金繰りのことで相談したい」と言われました。話を聞くと、資金繰りが来月にもショートしそうとのことであり、もしショートしなかったとしても今後事業と続けていくべきかどうか悩んでいるといった相談内容でした。

その会社は建設会社なのですが、人手不足により人材の確保が難しい、今受注できる仕事では採算を取るのも難しい状況でした。社長は80歳と高齢であるものの事業承継の決断がつかぬまま今の年齢となったこと、息子は社内で働いているものの承継の意思がないこと、社長の家族全員が会社で働いているため会社を畳む決断が出来ない、新規ルートの開拓を行うにしても現状の資金繰りでは新たに営業を雇うことが出来ないといった状況にありました。どうにかしたい従業員と決断できない社長の話が平行線をたどった末に、事務所に相談にきたのです。

この時に悩ましく感じたのは、顧問税理士としてどこまで会社に踏み込むかということです。こちらは判断材料を会社に提示しアドバイスをしたとしても、それを最終的に決断するのは会社です。会社の経営者もしくは従業員は、会社のことを一番考えています。ただ会社の中に身を置いているからこそ見えないものがあったり、感情で動いていたりすることがあります。相談相手として関わるからには会社の状況が悪くなるのを見過ごしたくないという思いがあるものの、どこまで強弱をつけて関わっていくかを見極めていかなければなりません。

顧問税理士は、かかりつけ医のようなものだと思っています。経営が安定しているときにより経営の質をあげ、悪化しないよう予防をする。状況の変化があったときにはいち早く気づき、初期対応をとる。そして、事業承継・会社の整理まで見守る。会社の状況と希望に合わせた対応を行うことで、経営者や従業員のQOLが上がればと思っています。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

クライアントに監査の価値を感じてもらう難しさを感じていました。私自身、クライアントにどういった価値を感じてもらいたいかがはっきりしていなかったため、当たり前といえば当たり前かもしれません。結局、3年間働いたなかで、乗り越えたというような明確な結論は得られませんでした。

クライアントから会計処理の相談を受けた場合に、迅速に対応するようにはしていました。新設会社の内部統制監査のときには、内部統制の不備の指摘し、部門間の調整を行う際にも同席し指導をさせていただいたこともあります。そのときには「監査法人の方から言ってもらえたから、内部統制をスムーズに構築できた」と言っていただけました。感謝され嬉しく感じたものの、これが監査の価値だという確信は持てませんでした。

クラアントに監査報酬がコスト以外の意味合いを持ってもらえるかは、実際に働いている人たちが監査の価値を認識しているかどうかも重要な要素かと思います。そして、自分たちが価値あるものを提供しているという意識を一つ一つのジョブで感じることも働きやすさに繋がるような気がします。今振り返ると、もっと早い段階から監査の価値とは何であるかということを実務ベースで認識する必要があったと思っています。

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