湯瀬幾磨(ゆせいくま) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社人材開発

代表取締役CEO

湯瀬 幾磨 ゆせ いくま

課題解決の優先順位の見極めはベンチャー企業存続にかかわる重要事項。豊富な経験でコンサルティングサービスを提供
クリエイタータイプ
クリエイタータイプ

1981年9月4日生まれ(43歳)
愛知県出身 ・ 東京都在住
早稲田大学 政治経済学部経済学科 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私の強みは、必要なことから逆算して課題解決に取り組むことができることだと思います。
ベンチャー企業の経営リソースは常に限られています。人もお金も稼働出来る時間も、極めて限定されたリソースを活用していち早く安定成長期に入らないと倒産してしまいます。このステージの会社のCFOに身をおいていた経験で、「対処すべきこと」をすべきではあるが優先順位を決めるに当たって「対処した方が良い」事象も検討土台にあげてしまい課題処理の優先度を見誤るケースが多くあります。アーリーステージの会社においては、資金調達と営業キャッシュの黒字化が最優先課題ではありますが、IPOを目指すことから同時に規程やフローチャート等の内部統制対応を同時に進めてしまい本来遂行すべき目的にリソースを割けずに経営が沈んでいってしまうことがよくあります。これは、「対処した方が良い」事象も「対処すべきこと」事象と同じプライオリティで対処してしまった結果と考えます。私は、特にベンチャー企業の経営を取り巻く環境において「対処すべきこと」事象のみを抽出して、経営リソースを集中させる術に強みがあり、現在のコンサル事業においても、この強みを大事にしております。

 しかし、自分が認識する「対処すべきこと」事象が必ずしもクライアントが認識するものと一致することはなく、この点のコミュニケーションの取り方は相手によって千差万別で難しさとやりがいを感じるポイントでもあります。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

コンサル時代に、とある商社で常駐しながら倒産処理をいたしました。クライントの某商社の経営幹部と毎日密なコミュニケーションを取りつつ、倒産するとしても熱意を持って仕事に取り組む人々の姿にとても感銘を受けました。仕事とは、会社を成長させることだけでなくそこで働く人々の家族や尊厳を守ることにも繋がるという実感は、20代だった私自身にはとても素晴らしい経験でした。

 この経験の元になった商社の案件で商社の社長を勤めていた方は、その後に刑事事件の容疑者として逮捕されることに至るので詳細なことは記載できず残念なのですが、私自身は、この会社の社長は逮捕される直前まで、課題解決に誠実に全力で向き合う方と信じていたので、その事実を知ったときのショックは大変大きなものでした。経営とは総合格闘技のようなもので、どんな手でも利用できるものは利用するということについては否定のしようがないのですが、犯罪とされてしまうことが実は身近にあることを知った忘れられない案件でした。もちろん、自身やクラインアントにも超えてはいけない一線を持つことを強く意識づけさせられた次第です。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

公認会計士の独占業務である監査業務は実はした事がないです。一方で、経営者になるということはどういうことかについては、主に20代はずっと悩んでました。その後、30歳過ぎでベンチャー企業の取締役という役割を担った際に経営者という仕事に初めて触れていきました。わかったことは、経営には意思決定をするために考えるべき要素は常に複数存在していて、時間とともに意思決定の正解は変わるということです。この点の悩みは今もずっと考えつつ、これからも乗り越える事がない悩みとしてお付き合いすることと理解してます。

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