市原直通(いちはらなおと) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

EY新日本有限責任監査法人

アシュアランスイノベーション本部AIラボ 副部長

パートナー

市原 直通 いちはら なおと

機械学習などの"テクノロジー×監査"でDigital Auditの未来を切り拓く
プロデューサータイプ
プロデューサータイプ

1980年1月24日生まれ(40歳)
神奈川県出身 ・ 東京都在住
東京大学大学院 経済学研究科 卒業

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4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

現在の私の業務は不正の手口などを踏まえてその検出に資するアルゴリズムや手法を開発し、これをプログラミング(実装)してソフトウェアの形にし、分析のオペレーションを構築してプラットフォームとして提供することで数千社にスケールする、さらに海外にオペレーションの拠点を設立し全世界にスケールする、というデータサイエンス(数学)、プログラミング、会計監査、英語のスキル、ビジネス交渉術がすべて必要なポジションであり、自分のスキルセットが役立っているのを感じます。
もちろん全てを私一人で行っているわけではありませんが、不正会計の手口を踏まえたアルゴリズムの開発は会計と機械学習などのデータアナリティクスの両方の知識が必要であり、各領域のエキスパートをただ集めただけでは化学反応は起きず、どういう問題をどう解くかを設計するカタリスト(触媒)としてチームをまとめています。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

今ちょうど取り組んでいる会計仕訳の異常検知をサービスとしてグローバルに展開するというプロジェクトはアルゴリズムの考案からここまで様々なマイルストーンがありました。特許取得を知った時や昨年EY内の様々な取り組みの中で特筆すべきものを表彰するBetter Begins With Youという制度のイノベーション部門での優勝 (https://www.ey.com/en_gl/better-begins-with-you/how-an-ai-application-can-help-auditors-detect-fraud)を知った時、世界中の監査チームが使えるように海外にオペレーション拠点を設立しサービスをロールアウトするという方針が固まった瞬間など、感慨深いものがありました。我々の作ったものを世界中の会計士に使ってもらうべく、海外展開に向けてEYのグローバルエグゼクティブ達に日本での実績やメリット、将来の構想などを説明したり、世界のEY事務所のリーダーらと連携をしながらプロジェクトを進めたりといった貴重な経験をさせてもらっています。
アサイン(誰がどこの現場に、どの日に行くかをスケジュール調整すること)のリクエストの自動調整システムの開発も印象に残っています。これまではアサインのリクエストをそれぞれの監査チームが提出し、コンフリクトがあったリクエストについてどの監査チームを優先するか、またリクエストした人材が取れなかった監査チームには誰を代わりにあてがうかという作業を会計士と事務局がチームになって処理していました。この作業は数十名、数十チームの規模であれば人の手でも無理がないのかもしれませんが数百名、数百チームの規模になるとパズルのような難しさがあり業務負荷が非常に高く、また人不足の中で優先劣後の判断が必要になり監査チームに不公平感を抱かせてしまったりという難しさがありました。この問題を最適化という技術を使うことで自動的に調整するアルゴリズムを考案し実際のアサイン担当者と議論を重ねてきました。アサインにあたって現場では米国基準に対応できるなどの監査チームで必要になるスキルや、代替の人材を見つけるためのプールの設定などきめ細やかな配慮の元で決定されており、こういった要素をいかにアルゴリズムに織り込んでいくかというところの試行錯誤を一年以上続け、最後「仕組みは納得感があり、完成形だと思います」というようなコメントをいただいた時にはこみ上げるものがありました。人手による調整を完全に代替するというよりは一次調整として参考に使うというような形ながら、ようやく最近導入が見えてきて、今後も実戦を通じてより現場感覚に合う形へとブラッシュアップしていきたいと思っています。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

よく言われることだとは思いますが、公認会計士のキャリアパスの幅が色々あり過ぎて、自分の進路をどうすればいいのか、これまでの意思決定で本当に良かったのか、というようなことを考えることは多かった気がします。入所して2年目、会計士三次試験の前、合格後、シニアになって、マネージャーの前、マネージャーになって、と同期や周りが監査法人をやめる都度自分はどうするのかということを考えていました。何かやりたいことがあり転職を考えることがあっても法人の懐が深く、監査法人でやらせてもらえたので結局ずっとこの監査法人に居続けて今に至っています。

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