吉川青磁(よしかわせいじ) | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

どこでも自由に生きていける力をもつために「会計×IT×グローバル」の軸でスキルセットを磨き続ける

吉川 青磁

よしかわ せいじ

生年月日
1983年1月18日(36歳)
所属企業
IIJ Europe Limited
所属部署
Business Development
役職
Business Consultant
最終学歴
大阪教育大学 卒業
出身地
大阪府
現住所
イギリス ロンドン
1キャリアサマリー
2007年
株式会社情報企画 入社
2010年
公認会計士試験合格
2011年
アーンスト・アンド・ヤング アドバイザリー株式会社(現EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社) 入社
(うち2年 トヨタ自動車株式会社の新設子会社 トヨタモーター セールス&マーケティング株式会社に出向)
2014年
株式会社ベイカレント・コンサルティング 入社
2015年
有限責任監査法人トーマツ IFRSアドバイザリー部門 入所
2017年
Rapyuta Robotics株式会社 入社
2018年
吉川青磁公認会計士事務所 設立
IIJ Europe Limited 入社 (現職)

会計士の履歴書を書くにあたって改めて自分のキャリアを振り返ってみると、父の影響を感じずにはいられません。
父は和太鼓の師範でありながら国立病院内で理容室を営んでおり、さらには寿司屋の友人に弟子入りして調理師免許まで持っています(父の料理を食べるのは帰省時の楽しみでもあります)。
父もきっと色々と悩みながらキャリアの幅を広げていったのかもしれません。
そんな父の背中を見て育ったせいか、私も複数の得意分野を持つようなキャリアの歩み方をしてきたように思います。

大学在学中は音楽関係の部活をしており、その後しばらくは楽器店で働いていました。
そこは富裕層向けの楽器店だったのもあり、開業歯科医のお客様が来られて高い楽器を何本も買っていくのを目の当たりにして衝撃を受けました。そしてこれをきっかけに、改めて就活して金融機関向けの信用リスク管理システムの開発を行う会社に入りました。これまでとはまったく畑違いのところから、いきなり金融検査マニュアルやバーゼルⅡ(国際決済銀行BISのバーゼル銀行監督委員会が2004年6月に公表した新しい自己資本比率規制)の知識を前提としたシステム開発をすることになったわけですから根性もつきます。入社が5月だったので新卒入社の研修に途中から入り、1か月分遅れてのスタート。早く追いつきたいとの一心で夜も土日も頑張って勉強しました。

仕事を進める中で、会計やファイナンスとITの相性の良さに気づいたのが第2のターニングポイントでした。この2本の大きなスキルを磨くことで、より仕事の幅が広がり、より経営の意思決定に近いところで仕事ができると思いました。ここは一度死ぬ気で頑張ってみようと思い、会計系最高峰の資格である公認会計士の資格取得を決意しました。このときの「どこでも生きていける力をつけたい」というのは、いまでも自分の中での軸になっていると思います。

会社を辞めて勉強を開始しましたが、せっかく身に着けたITスキルを中断してしまうのも勿体なく思い、フリーでシステム開発の仕事を受けながら、1年の期限を決めて勉強。その結果、半年で短答合格、その年の論文で監査論を、翌年の論文で残りを合格。勉強の甲斐あってか、その年の合格者2,041人中、77位での合格でした。

しかし試験に受かったものの、就職氷河期でまったく採用が決まらず。。
監査法人の採用がひとしきり落ち着いた後、大手監査法人系コンサルティングファームの説明会・面接の日程が突然オープンになりました。忘れもしない、2011年3月12日です。入念に準備したものの、その前日に東日本大震災が起こり、ニュースでは大惨事の映像が。当然面接もなくなり、もう終わったと思いました。システム開発の仕事を続けながら今後の身の振りを考えて一月ほどが経ったころ、東京から連絡があり、震災の影響が少し落ち着いたので面接を行うとのこと。そこで採用が決まり、晴れて会計士としての第一歩を踏み出すこととなりました。

性格診断テストで発見!
この会計士のタイプは?

革命家タイプ
内向的
臨機応変型
大局タイプ
個人主義
伝統型
外向的
計画管理型
こだわりタイプ
集団主義
革新型
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自身の仕事に対して情熱を持って取り組む傾向にある。
また高いコミュニケーション能力を活かして、周囲と協力しながら物事を進めることができる。
知的好奇心も強いため、新しい考えや意見を取り入れることをいとわない。
物事を抽象化して考えるため、大局的な判断力を持つ。
ストレスを感じても過敏に反応することなく的確に対処ができるため、周囲からは誠実かつ落ち着いて見られることが多い。
このタイプの会計士は回答者全体で、
11.4%います。
2監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

会計士としての最初のキャリアは大手監査法人系のコンサルティングファームです。最初にアサインされたプロジェクトは、グループ全法人を対象としたCRM(Customer Relationship Management)システム導入プロジェクトでした。
全法人の全部門に一度にCRMシステムを導入すると混乱が生じることが想定されたため、それを防ぐために簡易的なパイロットシステムを作って小さい部門だけで運用し、要望や運用面での課題の洗い出しを行う、いわゆるPOC(Proof of Concept、概念実証)を行うことになりました。そこでは、システムエンジニアとしての経験を買われてそのチームの主導的役割を担うこととなり、先輩達の助言もあってPOCフェーズは成功に終わりました。

その後、某大手自動車メーカー新設子会社に出向の話をいただきました。
新設といっても、もともとあったグローバルマーケティング部門を分社化したもので、各国の同グループの子会社からの出向者や、広告代理店や制作会社からの出向者も多く、多種多様な人々がいる組織でした。
そこで2年間、100人超規模の組織での決算、経理、子会社管理、資金計画、事業計画、法務、税務など、人事・労務以外すべての管理系業務に関わらせてもらいました。今思えば、これが会計士としての自分の礎になった経験でした。

出向を終えてスキルセットを見直したとき、これまではIT・会計ともに実務よりの経験を積んできたので、これからはプロジェクト推進や理論的な分野も強化したいと考え、IT系コンサルティングファームでシステム導入プロジェクトマネジメント手法、大手監査法人のIFRSアドバイザリー部門で会計の最先端であるIFRSとその導入手法を経験しました。
中でも、IFRSアドバイザリー部門での仕事は、会計から業務、システムまで通したコンサルティングやPMOといったテクニカルな経験もさることながら、個性的で尊敬できる同僚や上司にも恵まれ、充実した環境で働くことができました。

その後、縁があって、クラウドロボティクス技術を開発するスタートアップ企業に勤めることとなり、これまでのスキルを総合的に活用する場面となりました。スイス、インドに開発拠点があり、エンジニアはほぼ全員外国人というグローバルな環境。これまでとガラッと世界観が違う人たちの中での業務はかなり苦労もしましたが、スピード感もあり充実したものでした。

そのスタートアップ在職中に前述の監査法人の同僚だった妻と結婚したのですが、妻がイギリスに赴任することとなりました。その妻の帯同で渡英するにあたってイギリスでの仕事を探したものの、現地の転職エージェントが言うには会計事務所は英国勅許会計士がいるため日本の公認会計士資格ではハードルが高いとのこと。そこで、IT関連で仕事を探したところ、有難いことに日系のIT関連企業に採用が決まりました。IT経験がここでも活きてきました。

夏に渡英予定でその時期に合わせてスタートアップも退職したのですが、急遽ビザの関係で渡英時期が延び、日本にいる間に挑戦してみたかった独立開業も経験することができました。3か月ほどでしたが、個人事務所として上場準備コンサルティングや財務デューデリジェンスの業務を受託し、自らの責任で仕事を回すという、充実した経験となったと思います。

結婚、退職、独立、渡英と、2018年は実に激動の年でした。

2019年に入り、ロンドンでの仕事や暮らしにも慣れてきました。
これからの残り2年弱、ロンドンを拠点に欧州を飛び回り、欧州における経済環境の変化を肌で感じることになります。大転換の時期にある欧州で、まさに私自身も転機の真っ只中にいます。

3今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

今勤めている会社は、日本・欧州・北米に太いインターネットインフラを持つ会社です。
グローバルでの事業の主軸はネットワーク、クラウド、セキュリティ、SI(System Integration)といった事業ですが、イギリスにおいてはそれらと絡めながら業務プロセス改善のコンサルティング事業も行っています。

私自身の職務としては、今のところ、大きくIT/業務プロセスコンサルティング、新規事業開発の2つです。
前者の分野では、RPA(Robotic Process Automation)やその導入に際してのプロセスの見直し、Microsoft Office 365 を使った新しい社内コミュニケーションの提案といったデジタルトランスフォーメーション支援、GDPR(General Data Protection Regulation、欧州での個人データ保護規制)への制度対応やそれに伴う情報セキュリティ対策コンサルティング等を行っています。
後者の分野では、新しいテクノロジーや顧客のニーズに合わせて、新しいサービスの開発を行っています。この分野は、これまで培ってきた会計やITのスキルを総合的に活用して、これまでになかった新しい世界観を作っていくところであり、非常に面白い仕事です。

また、2019年~2020年にはイギリスのEU離脱やそれに伴う経済環境の大きな変化があり、その変化のうねりの中で事業を進めていくのは、かなりエキサイティングですし、自分自身の成長にとっても良い環境だと思っています。

2020年の秋、ちょうどオリンピックが終わったころに帰国する予定です。その頃には日本もまた、大きな変化の中にあると思います。一足先に社会の変化の中での事業推進にかかわった経験を活かして、日本でもわくわくするような仕事をやっていきたいですね。今から楽しみです。

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