大野聡子(おおのさとこ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

アライドアーキテクツ株式会社

経営企画室

経営企画室長

大野 聡子 おおの さとこ

自分の特性を生かして人や世の中に貢献するためにこの世で生かされている
演出家タイプ
演出家タイプ

40代
東京都出身 ・ 東京都在住
早稲田大学商学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

独自の強みといえるかわかりませんが、「人」に恵まれているということの中に、他の会計士の皆さんとの繋がりがあると思います。監査法人から出てみたら、むしろたくさんの会計士(もちろん会計士以外の人達も)と出会う機会が多く、驚くほど狭い世界にいるのだと実感するくらいでしたが、ネットワークを広く持てることは幸せだなと思っています。
私は、監査役に就任して間もなく、「女性」「監査役」「IPO準備中のベンチャー」「会計士」という共通点を持つメンバーと勉強会を立ち上げました。監査役になって女性監査役の会に参加した際、周りは有名大企業の方々ばかりで、会社の体制も整っていない、取締役会の運営も手探り、監査役監査は何をどこまでやっていいか分からない状態の私は場違いな感じでした。しかし、その会で名刺交換をさせていただいた人の中に、同じくIPOを目指す会社の監査役で会計士という方が何人かおり、すぐに意気投合し、勉強会(という名のお悩み相談)でCPEを稼ぎつつランチを食べるというおいしい企画を打ち立てました。
よく「社長は孤独だ」といいますが、監査役も孤独です。言いたいことをすべて言えるわけではなく、かといって手出しをすることはできず、また会社法や金商法といった観点で経営を監視できるのは自分だけ。取締役同士は創業時からの仲間なのに、自分は外様で取締役の輪には入りきれない。でも会社で相談する相手はいない。そんな状態だったところ、守秘義務という概念をもった同じ立場の会計士との話で盛り上がらないわけはありません。
勉強会は当初5-6人で始めたのですが、友達が友達を連れてきて、1年後には15人にもなりました。人数が増えた分、いろいろな事象が話題に出て多くの事例を知って本当に勉強になりましたし、困った時には誰かがヒントをくれるか助けてくれるという関係性ができ、私の職務を全うできたのもその仲間があってこそだったと、今でも心から感謝しています。その基盤こそが、私自身の強みになっていると信じています。
今、その勉強会の人数はさらに増え続け、初期メンバーから数えると4-50人にまで達しています。私自身は監査役を辞したのでOGというポジションですが、自分が作った場が、会計士同士の交流と相互に高め合う場になっているのであれば、少しは業界の活性化に役に立っているのかなと思うと、本当に幸せです。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

原体験として大きかったのは、スタッフの頃に自分がクライアントに提案したことを受け入れていただき、その結果、経理部長さんに「おかげで仕事がしやすくなったよ」と言われたのがものすごく嬉しかったことです。当時は本社と支店、本社と子会社で異なるフォーマットで報告書を作っていることが多かったのですが、支店と本社の経理担当者が苦労されているのを見て、「本社のこのフォーマットで統一されたらいかがですか」と提案したのです。今となっては当たり前のことですが、なかなか支店にまで目が届かない経理部長さんには驚きだったようで、逆に私としてはスタッフの話を素直に受け入れてくださった経理部長さんの対応に感激しました。会計士としてというよりは、社会人として、関わる人の助けになれたことこそ喜びだと実感した瞬間です。
会社の中の人になった今、その原体験があること、そして担当してくださる監査人の皆さんとは広い意味で先輩・後輩の関係にあることから、監査人の皆さんのご指摘は真摯に受け止める一方でこちらからの情報提供も丁寧に行うことを心掛け、適度な緊張感を持ちつつ良好な関係を築くように心がけています。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査役退任後のキャリアの選択、それこそが会計士人生の中で一番悩みました。
まずやったことは、先入観や自分の希望は一旦置いておいて、考えられるたくさんの業種、立場の方々に話を聞き、選択肢を増やすだけ増やしました。そこから、自分が転職にあたって重視したいポイントを縦軸に、考えられる仕事を横軸にして比較表を作り、そこから絞っていきました。その結果、「会社の中の人になりたい」という思いが強いことに気付き、CFOか経営企画的なポジションで探し始めました。というのも、監査役の経験を通じて会社経営(特にベンチャーであれば安定性と成長性のバランスを取りながらチャレンジしていくこと)の大変さと面白さを知った一方で、監査役では口や手を出せる範囲が限られていることのもどかしさが残ったことが大きな要因でした。
そうして方向性が決まったのは良かったのですが、そのポジションで探し始めると一番大切な要因は「その会社のマネジメントとの相性」の1点。やはり「仕事の内容」より「人」の要因は本当に難しいと感じました。ベンチャー企業を中心にいくつか会社を当たりましたが、経営陣との年代の差や会社のステージと私が果たせる/果たすべき役割が合っていないことなどで、なかなか先方と私の両者が「一緒にやっていきましょう」に思える会社を見つけることができませんでした。
結果として、今の会社は、TAC時代からの友人の紹介だったのですが、マネジメントの方々と話をするテンポが一致し、一番スムーズに話が進んだことで決めました。中に入ってからは、先述のとおり、なかなか大変ではあるものの、この年齢なのにまだいろいろ教えていただいたりチャレンジさせていただける環境があり、やりがいを感じられる日々を過ごせることは幸せだなと思っています。

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