外山裕之(とやまひろゆき) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

MODコンサルティング株式会社

代表取締役副社長

外山 裕之 とやま ひろゆき

再生支援企業と共に業績改善を目指す企業のドクター。数値に基づく分析力と人間力を磨き続けることが何より大切
革命家タイプ
革命家タイプ

1978年6月24日生まれ(46歳)
東京都出身 ・ 東京都在住
慶應義塾大学 経済学部 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

大学卒業後は家業を継ぐ予定だったのだが、大学4年の時に経営者であった父が他界し、急遽会社は叔父が継ぐ事になった。家業は代々続くいわゆる老舗と呼ばれる会社で、私自身は小さい頃から跡取りとして育てられ将来は家業を継ぐのが当然と思っていたので会社に入らないという事が決まった時は頭が真っ白になった。就職活動もほぼ終了していたのでこの時点で資格取得を選択肢の一つとして考え始めたが、税理士や公認会計士というのは仕事をお願いする方というイメージが強く自分が資格者として仕事をするという姿は想像しづらかった。

そんな状況下で公認会計士という資格を目指すきっかけの一つとなったのが外資系の大手証券会社でのインターンでの経験だ。友人から外資系の大手証券会社で新卒内定者の欠員が出たという事で採用含みのインターンの紹介を貰い、運よく数カ月間インターンとして働かせてもらう事になった。この経験は非常に大きなもので友人には今でも感謝している。大学生だった私にとっては驚く程の給料を頂きながら立派なオフィスで働く事ができるというのは刺激的で毎日楽しかったが、金融工学等の分厚い書籍が並んだ中で仕事をされている方々を見て、大学までほとんど何の勉強もしてこなかった自分がここでこの先何をしていくのだろうかとある種の違和感を覚えていたのも事実だった。

そんな中でITバブルが崩壊し社員が解雇されるという状況を目の当たりにした。このことは当時の私にとっては非常にショッキングで、会社に頼らずに生きていく事の大切さを痛感すると同時に資格を目指す決断の一つの大きなきっかけになった。とはいえ、いずれは経営者になるものだと思って生きてきた自分にとっては、公認会計士を目指すという事自体にまだ迷いがあった。大学を卒業してからも暫く悩んだが、決断の決め手となったのは2つの思いからだった。その思いとは、公認会計士になることで「父親のような中小企業の経営者の方々の心の負担を減らしたい」という思いと、「万が一将来家業の経営に携わるような機会が来た時に胸を張ってできると言える存在になりたい」という思いである。

この2つは今でも常に私の心の中にあり、事業再生という分野に魅力を感じたのも2つの思いを同時に満たせる可能性を秘めているからである。そんな事から私にとっては公認会計士という資格の取得は2つの人生の目的から考えた末の決断と言える。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

自社が経営のプロフェッショナル集団として、社員が生き生きと働き、顧客にとってはなくてはならない魅力的な存在になること。そして、自分自身は“中小企業の経営者の方々の心の負担を減らせる存在になること”と“事業会社の経営を任せられるような存在になること”という人生の2つの目的を果たすことが、これから成し遂げたい将来の夢である。

会社を経営して社員に参画してもらうとサラリーマンであった頃とはまた違った責任感や社員への思いが芽生える。単純に会社を大きくしたいというよりも、社員が生き生きと働き成長できるという事が何よりも大切だと改めて実感しており、経営のプロフェッショナル集団として小粒でもピリリと辛い会社として少しでも社会にインパクトを与えられる存在になりたいと感じている。そのためには自分自身が成長し続ける事が必須だが、その点においても人生の目的である2つのテーマを追求し続ける事が一番の近道であると思っている。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

先日、転職の相談でお会いしたある大手監査法人の在籍者が、監査法人には情熱を持って仕事をしている人がほぼおらずマイナスの空気が漂っていると話していたが、大事な事は周囲の人がどうかではなく、どんな仕事であってもまずは自分が情熱を持って仕事に取り組むことだと思う。確かに監査法人には生き生きと仕事をしている人が少ないという気もするが、資格取得のための実務要件を満たすまで我慢するという発想で仕事に臨むとその習慣が身についてしまい、何もなしえないまま気づけばビジネス人生終盤という事になりかねない。不平不満を言っていても何も解決しないので、まずは目の前の仕事に情熱をもって全力で取り組むこと、その上で自分の人生の目的と照らして必要なアクションがあればあきらめずにチャレンジし続けることの2点が重要だと思う。

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