外山裕之(とやまひろゆき) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

MODコンサルティング株式会社

代表取締役副社長

外山 裕之 とやま ひろゆき

再生支援企業と共に業績改善を目指す企業のドクター。数値に基づく分析力と人間力を磨き続けることが何より大切
革命家タイプ
革命家タイプ

1978年6月24日生まれ(45歳)
東京都出身 ・ 東京都在住
慶應義塾大学 経済学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

大学卒業後今までに通算で1年間程、勉強も仕事もしていない完全な無職の期間を経験しているのだが、このマイペースさは自分の課題でもある一方で自分の強みだと思う。ちなみに上記の無職期間というのは、大学卒業後公認会計士試験の勉強をはじめるまでの2か月間程度と監査法人を退職後妻と世界旅行をした期間を含む10カ月間程度の通算1年間程度であり、前者はやむを得ない感はあるものの後者は一般的な社会人の常識からは完全に外れた行動で、今でもその話をすると多くの方が驚かれる。だが、一度寄り道をしてみても存外大したことはなく、今までとは違った角度で物事を捉える事ができるようになったり、それまで常識だと思っていた事が自分の思い込みであったという事に気づき、ある種の胆力が身についたりと副産物の方が多かったと感じる。「なんとかなる」というポジティブ思考は元来の性格的な面も大きいとは思うが、無職時代の経験により周囲の動きを気にせずに自分で判断して自分で決断するという力がつき今現在の仕事でも非常に役立っていると感じる。また、他人と比較しない事で無駄なストレスを溜め込むことも少ないように感じている。

そして、会計士になってから自分を客観視して強みだと気づいた点が、人間性と合理性のバランス。数値を使った分析が武器なので合理性は当然に必要なのだが、会社は人間の集団であり必ずしも合理的な決断が結果を生み出すとは限らない。例えばリストラ等の決断もそうだと思う。また、クライアントの中小企業の社長は私の親の世代程年齢の離れた人生の大先輩ばかりであり、その様な方々と一緒に事業の再生に取り組むためには人間力は絶対に必要と感じている。この点は前職のコンサルティング会社を通じて学んだ事が大きいが信頼できないと思われたら話すら聞いてもらえないので、人間性はむしろ仕事の大前提と言える程重要であり、人間性と合理性のバランスは不可欠だと感じている。

先日、新聞のインタビュー記事で池坊の次期家元が「一見なんてことない草の『ここがいいな』を浮かび上がらせるのが生け花人」と話されていたが事業再生という仕事にも通じると思う。再生という局面にいる会社は現在でこそなんてことない会社かもしれないが、それぞれに異なるストーリーを抱えており客観的な視点で魅力となるポイントを浮かび上がらせる事が我々の仕事だと思っている。そのためにはこれまでの足跡に敬意を払い真摯に話を伺う姿勢と冷静に分析をする視点がかかせず、人間性と合理性のバランスという点は重要であると感じている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

自分の業務がクライアントの利益に少しでも繋がった事を実感したときが一番心が大きく動く瞬間だ。その結果クライアントから感謝をされればもちろん嬉しいのだが、クライアントの方の評価尺度は人により様々なので、なるべくそこには左右されないように気を付けている。特に中小企業の社長の中には、コンサルタントのモチベーションも考慮して激励の言葉をかけて頂く方も多いので、自分自身の評価軸を持つことは品質の維持という面から大切だと感じている。

クライアントの方から感謝の言葉を頂いても自分の力不足を実感しながら反省しているときもあれば、特に何も言われなくても一人で満足して内心喜んでいるときもある。業績改善に繋がりそうな事象を発見し、その結果少しでもクライアントの利益に繋がった事を自分自身で実感したときが一番嬉しい瞬間であり今後もそんな瞬間を追い求めていきたい。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

仕事の結果が出ずに深く考える事はあるが、公認会計士という仕事をしているという意識が乏しいため公認会計士という仕事に関連して深く悩んだ事はない。強いて挙げれば、仕事で新しく出会った方に公認会計士と記載された名刺を渡すと税務や会計の専門家というイメージが強すぎて入口で役務の幅を狭めていると感じた事はあったが、独立して後ろ盾がなくなると資格の力を実感する事が多く、今では信頼性の担保という点でのプラス面の方が大きいと感じている。個人的には公認会計士という資格に頼らずに生きていきたいと思っているが、現状では資格の恩恵を受けて仕事を頂いていると感じており、その点は悩みと言えるかもしれない。その悩みについてはまだ乗り越えてはいないが経営のプロフェッショナルとしての経験と実績を積むことで解決できると考えている。

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