𠮷永明宏(よしながあきひろ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

𠮷永会計事務所

代表

𠮷永 明宏 よしなが あきひろ

IPOコンサルティングと税務業務で独立開業の夢を実現。自分に合った働き方ができるのも開業の魅力の一つ
支配人タイプ
支配人タイプ

1986年7月18日生まれ(38歳)
岐阜県出身 ・ 愛知県在住
名古屋大学 経済学部経営学科 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私は、自分自身の強みを2つ認識している。1つは論理的に考える力、もう1つは前向きな性格。
●論理的に考える力
論理的に考える力とは、物事の原因と結果を順序立てて考える力と認識している。具体的には、物事を正確に理解する力、と物事を論理的に説明する力である。もともと数学が大好きで、論理的な思考が自然に身についたのかもしれないが、日々の生活や仕事の中でも「なぜ?」を考えるようにしている。会計監査の仕事は、リスクアプローチが基本となっているが、リスクを識別するプロセス、識別したリスクに対応するプロセスそれぞれについて論理的な思考は大変役立った。
会計士や税理士の仕事には、クライアントにあるべき会計処理や税務処理を説明し、納得してもらう場面がある。事象を正しく捉え、自分の言葉で理解し、クライアントに説明し、納得してもらう、といった点に自身の強みが役立っていると思う。

●前向きな性格
個人的な印象だが、この業界に身を置いて感じたのが、会計士には「保守的」な思考の方が多いということだ。会計監査という職業柄なのか、“リスク”に触れているからなのか、難関といわれる資格試験を通り抜けているためなのか、理由はわからないが、そういう会計士が多いように感じる。
私の周りでも監査法人をやめる方はたくさんいたが、有名な上場企業の経理部門や内部監査部門に転職する方が多く、独立開業される方や、ベンチャー企業に転職されるような方は少数派だった。また、監査法人で勤務している同僚や先輩・後輩と話していても、独立には興味があるけれど、「独立しても上手くいかないかもしれない」、「もう少し経験を積んでからにしたい」、「独立したいがまだ早い」といったようなことを聞く。上手くいかないイメージが先行しているようだ。
私は前向きな性格なので、ポジティブに考える面がある。
独立を決断した時も、「仕事が無かったらどうしよう」、「自分にできるかな」と思った事はない。「とりあえずやってみて、だめならそれから考えよう」、「きっと何とかなるだろう」くらいの考えでいた。
実際に独立してみると、今までとは種類の違うプレッシャーを感じるし、様々な新しい人・新しい事との出会いがあるが、それ自体がとても刺激的で、充実した毎日を過ごせている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

現時点の私のキャリアのほとんどは監査法人時代が占めるので、その点から書く。
監査法人には8年半ほどいたのだが、最初のうちは監査業務をどんどん身に付けていく、毎年、より難しい科目をこなしていくといった状況で、日々の仕事をこなしていくのが精一杯だった。監査チームの主査や上位者から指示されたタスクを、できるだけ高い品質で、効率的に遂行することが求められているため、全体的な監査戦略を自分で考えるという立場にはなかった。

入所後しばらくはそのような状況が続いていたが、4年目くらいの時に法定監査の主査を担当させてもらうことになった。主査は監査チームの中心となって監査のマネジメントをする立場になるため、自分で監査戦略を立案することができる。「この会社にはどのような財務報告上のリスクがあるだろうか」、「そのリスクに対してどのような監査手続を実施して対応しようか」といったことを自分で決めていくことが、私にとっての監査の面白さに繋がった。

監査法人で仕事をしている中で心が大きく動いた瞬間は、初めて主査として担当した会社で、年度監査が無事終了し、監査報告書を提出したときだった。その1年間の監査業務の中で様々な事が起きて、苦労したこともあったので、それらが報われたことも嬉しかった。
もう一つは、静岡事務所から名古屋事務所に異動をした際に、入所以来ずっと関与していたクライアントで接点のあった皆様が送別会を企画・実施してくださった。送別会の中で、お世話になったクライアントの経理部門の皆様から、一言ずつ温かいメッセージが寄せ書きされたサインボードをプレゼントしていただいた。そのクライアントの皆様は、私の仕事をちゃんと見ていて、評価していただいたということがわかり、非常に胸が熱くなった。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

正直なところ、仕事に関連して深く悩んだことはない。
ただ、公認会計士という仕事は、活躍できるフィールドが広いため、自分が将来どんな公認会計士になっていたいのか、ということについては悩んだことがある。将来は独立することを前提に考えていたので、監査法人勤務時代は、独立後に「市場から見て自分にはどんな価値があるのか(どんな価値を提供できるのか)」ということを考えていた。しかし、監査法人にいる間は、監査法人のブランドに守られている自分として評価されるため、「結局はやってみないとわからない」という結論に至った。なので、とりあえず自分の現在の価値を試してみるために独立した。

今は、“公認会計士として”という枠を外して、「自分が将来どんなことをしていたいか」ということを考えている。独立して、いろんな新しい情報に触れるようになって(アンテナを張るようになって)、やりたいことがどんどん増えて、変化してきている。そういった意味で今後も悩んでいくのかもしれない。

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