横山正宏(よこやままさひろ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

認定NPO法人フローレンス

働き方革命事業部

CFO

横山 正宏 よこやま まさひろ

NPO法人CFOの先駆け的存在。ソーシャルセクターの社会的信用力の向上のため日夜奔走
チャレンジャータイプ
チャレンジャータイプ

1990年2月28日生まれ(34歳)
千葉県出身 ・ 東京都在住
早稲田大学 商学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私の強みは、未開拓の分野であっても臆せず進むことができること、自分が信じたものを疑わず周りに惑わされないこと、だと思います。私は2014年後半から約4年間、“ソーシャルセクターのお金の課題を解決する”というテーマで、仕事や活動に取り組んできました。公認会計士でNPOやソーシャルベンチャーに関わっている人はほとんどいないため、取り組むことのほとんどすべてが誰もやったことがない分野だったりします。2016年3月からは監査法人でスタッフとして働きながら認定NPO Living in Peaceの会計担当理事をやったり、2017年7月からは会計面から社会起業家を支援するために会計事務所に転職したり、2018年4月からは認定NPO フローレンスのCFOをやったり。誰もやったことがないことが多いため、時に批判や否定をされますが、それに惑わされず淡々と目標に向って進んできました。

また、監査法人+プロボノ→会計事務所→NPO CFOというキャリアを歩んできているので、会計・税務・経営をまんべんなく理解・実践しており、なおかつNPOのこともわかるという強みもあります。2018年4月からフローレンスのCFOに就任しましたが、規模は異なるとはいえ色々な経験を積んできたことにより、そこまで大きなギャップなく業務に取り組めていると思います。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

プロボノで関わっていたLiving in Peaceは認定NPO資格というのを持っているのですが、私が理事をやっている間に認定資格が失われてしまうので資格を更新する必要が出てきました。認定資格が切れるのは2017年7月頃だったのですが、更新には時間がかかるということもあり1年以上前の2016年3月の理事就任直後からプロジェクトを立ち上げて準備をし始めました。期限が刻一刻と迫る中、仕事が休みの土日だけを使って準備するのはとても大変で、何度か心が折れかけました。さらにはLiving in Peaceの代表に「認定が更新できなくて各所に頭を下げに行っている夢を見ました」とボソッと言われ、よりプレッシャーがかかりました。しかし歯を食いしばり、弁護士のメンバーと協力しながら認定更新に向けての準備を進めました。プロボノにもかかわらず、準備で徹夜したこともあります。

そして都庁の実地調査を経て2017年3月、認定NPO資格が更新できることになりました。プロジェクトメンバーとしては、うれしいというよりも肩の荷が下りてホッとしたという気持ちでした。認定が更新できたという連絡をメンバーにしたとき、代表からメールで「ありがとうございます」との感謝の言葉が届きました。世の中に価値を出し続けている社会起業家である代表から、このように感謝の言葉をいただけるというのはとてもうれしいことで、私としてはこの感謝の言葉で1年間の苦労は報われたように思いました。普段監査という社会に貢献していることを感じにくい職種だったからこそ、余計に感動したのかもしれません。このような経験から社会貢献のおもしろさを感じて、今では社会課題解決を本業にするに至っています。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

ソーシャルセクターに関わっている公認会計士はまだ少なく、誰も経験したことがないことだらけなので、その点はすごく悩みました。特に監査法人で働きながら、Living in Peaceでプロボノを始めた当初は特に大変でした。監査法人は良くも悪くも保守的な組織なので、課題活動にはそこまで積極的な姿勢でなかったと思います。そんな中で仮に仕事ができないとなれば、必ず平日の夜や休日に行っているNPOでのプロボノ活動が原因なのではないかと思われてしまうため、平日に行う監査法人での仕事もしっかりやった上で、プロボノ活動をやることにしました。プロボノを始めた当初は「また横山が変なことをやっているよ」と否定的だった周囲の人々も、Living in Peaceの理事になったり準会員会の会報に載ったりしていくうちに、周囲から自然と認めてくれるようになりました。たとえ最初は誰からも認められていなくても、結果を残しつつ自分がやりたいということは貫き通していくことの大切さを学びました。

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