眞山徳人(まやまのりひと) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

合同会社フォルケ

CFO 兼 次世代人材育成本部長

眞山 徳人 まやま のりひと

子ども向けビジネススクール設立を目指す。“書く・語る・会計”の強みを組み合わせて独自のキャリアパスを歩む

1981年2月26日生まれ(43歳)
埼玉県出身 ・ 埼玉県在住
慶応義塾大学 経済学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

“書くこと”と“語ること”が自分の強みです。“書く・語る・会計”の組み合わせで自分のサービスを組み立てています。
書くことに関しては、実は少年時代は小説家を志していたこともあり、公認会計士になってからも1冊くらいは本を出したいとずっと思っていました。会計の専門学校に通っていたころの先生が著書をたくさん出されていて、その先生のお手伝いなどをしながら少しずつ自分の出版企画を温めて、ようやく2014年4月に会計の入門書を出版することができました。

もう一つの語ることに関しては、上述の通り、リクルーターとして事務所のプレゼンを任されることが多かったことを受け、本格的に人前で話すスキルを身に着けようと思って社会人サークルに通っていたところ、運よく2016年にスピーチコンテストで日本一のタイトルをいただくことができ、自分の2冊目の本は図らずも会計ではなくプレゼンの入門書になりました。公認会計士というと言葉少なでシャイな人が多いというイメージが先行しているようで、私のような人前で話すのが大好きな公認会計士は珍しいのか、最近は講演会やセミナーの仕事をたくさんいただくようになったり、企業研修も会計周辺のテーマではなく営業やプレゼンをテーマにしたものがずいぶん多くなっています。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

上述の通り、私立大学での監査が自分にとって大きなターニングポイントでした。その私立大学で、自分は“学生納付金”とその関連科目を担当していました。一般企業で言えば“売上高と売掛金と貸倒引当金”を見るようなイメージです。・・・そう、私立大学にも貸し倒れという概念は存在していて、それは言うまでもなく保護者が学費を未納にしてしまうことで起こります。学費の未納等に関する証憑として『学費分納願・延納願』という書類をチェックした際、大学を出してやりたくてもお金を出すことができない保護者の無念を切々と感じるに至りました。それでも分割をしながらお金を払えるご家庭はまだよいのですが、2年間以上未納の状態が続いた学生は、やむを得ず除籍になってしまうのがその学校のルールでした。どんなに学生がまじめに勉強していても、経済的な事情のせいで十分に学ぶことができず、きっとこの学生は、就職活動にも苦労するのだろう…。そんな、世の中の暗い部分を見てしまった気がして、ものすごく落ち込んだことを覚えています。

実は、自分自身も新聞配達をしながら大学に通っていたり、経済的な苦労を強いられた経験があります。自分の場合はそれでも奨学金や周囲の支えがあって何とか社会人になることができました。そんな自分にできることは、その恩を次の世代にペイフォワードするために、自分自身が奔走したり、仕組みを作り上げることなのではないか…次第にそう考えるようになりました。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

悩んだこと、あまりないですね。強いて言えば、自分が監査法人で働いていたころは「監査マニュアル」なるものが非常にきっちりと作られていて、それが自分の悩み…というより「自分はここにいるべきではない」と感じるようになったきっかけだった、かも知れません。

監査マニュアルは法人が一定水準の監査を提供し続けるために非常に大事な役割を果たす一方、それがあることにより、自分ではない人でも全く同じように監査手続をまっとうできる…つまり、その仕事は自分ではなくてもよい、代わりの効く仕事なんだな、と思ったわけです。せっかくプロフェッショナルとしての資格を手にしたのに、それはなんかつまらないな…と。ただ、後で書いてありますが、自分にとっては公認会計士そのものも“気づいたらなっていた”というレベルのものだったので、ここでしっかり勉強させてもらいながら、自分のやるべきことを見つけようという気持ちになっていたので、悶々と悩んでいた感じではありません。

そういう経緯があったので、自分は監査法人の中ではコンサルティングをはじめとした監査以外の業務を積極的にやるようにしていましたし、長野事務所に所属していたころから、東京のプロジェクトに参画させてもらうなど、いろいろな角度から“仕事”や“クライアント”や“世の中”を見るように心がけていました。

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