古子優樹(ふるこゆうき) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社すららネット

経営管理部

CFO

古子 優樹 ふるこ ゆうき

CFOとして経営管理を行う企業内会計士。関わる人が幸せになる会社作りを目指す
革命家タイプ
革命家タイプ

1987年10月14日生まれ(36歳)
静岡県出身 ・ 東京都在住
中央大学 法学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

監査法人に入社した頃から、経理以外の部署からヒアリングする機会を得られたのは大きな経験だった。監査法人では皆が会計という共通言語を介して会話が可能であったが、事業会社は様々なバックグラウンドの人間で構成されている。その中で必要なコミュニケーションを取ることができるのは、監査法人時代の経験が生きていると考えている。

また、監査業務で培った能力そのものが日々の業務で大きく役立っていると感じることもある。例えば、監査計画を立案するために会社の状況を分析、理解し、監査手続きを自ら考え、その後会社に変化があれば監査手続きを見直すという監査の入り口で実施していた作業は、ベンチャー企業の業務改善を行う中で必須となるPDCAを回すという点にとても似ている。また、複数のクライアントを同時並行で抱えている時に、複数の監査メンバーのタスク管理、配分を行いながら業務を進めたことは事業会社でマネジメントする時に役立っている。
さらに、複数の業務を同時平行で行っていたお陰で、優先順位をつけメリハリをつけて業務を行う習慣が身に付いており、組織が出来上がっておらず、様々な仕事をする必要があるベンチャー企業という環境では力を発揮することができている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

IPO準備会社に、ショートレビューや課題調査などIPOするまでに必要な整備事項を確認すると、社長から会社設立の目的、将来展望、会社や従業員に対する思い、なぜIPOをしたいのかなど、多くの熱い話を飾らない率直な言葉で聞くことができた。

そんな社長の熱い思いに触れた時には、自身自身も熱くなり改めて自分の立ち位置やどんな仕事をしていきたいのかを考えさせられ、人様のためになる仕事、人様の生活をより良くすることに貢献できる会社に勤めたいと感じるようになった。もちろん、監査法人という仕事は会社を取り巻くステークホルダーの利益を守り、日本経済の発展に寄与でき、誇りのある仕事ではあるが、自分自身の中では壮大すぎて腑に落ちないところを感じている時もあった。

創薬系のバイオベンチャーに転職したのも、薬を求めている患者さんのためになるということが具体的に描けたことがきっかけだったと思う。IPOを目指している社長と話せる機会を得られたのは、大手監査法人のIPO部門に所属することができたお陰だと思うので、そのような機会を与えてくれた方々に本当に感謝している。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査法人に勤める会計士にとって、主要業務は上場会社(上場準備会社)の監査業務。会社が作成した有価証券(四半期)報告書や会社法計算書類に誤りがないかを確認し、誤りがある場合には適切に修正させる業務が中心となる。この修正時の監査法人の立場は難しく、自己監査(自らが算定した数値を監査すること)にならないように、助言・指導業務という限定された立場でのアドバイスしかできないルールとなっている。大企業のように人材などのリソースが整っている会社なら限定的なアドバイスであっても対応可能かもしれないが、私が担当しているクライアントは社内リソースに余裕はなく、特に人材不足という点が顕著であったため、教科書通りの指摘では会社が満足いく対応ができず、中々改善されないというもどかしい思いをすることが多かった。

そこで、教科書通りの説明ではなく、各会社にあったように噛み砕いた提案を心がけるようにしたり、会社担当者に向けた会計基準の勉強会を行ってレベルアップしてもらったりなど、様々なアプローチから監査で求められる独立性を担保しつつ適切に修正を行ってもらう体制を構築することができた。ただ、当初は噛み砕いたつもりでも十分に相手に理解されず、試行錯誤の連続であったが、そのような経験があったお陰で今の会社で各担当者に説明をする際にわりとすんなりと理解してもらえるため、大変いい経験だったと思う。

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