関口学(せきぐちまなぶ) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社ラルク

取締役

関口 学 せきぐち まなぶ

上場企業×取引所審査×監査法人の経験の掛け合わせで強みを発揮するIPO支援のスペシャリスト

1978年2月6日生まれ(46歳)
埼玉県出身 ・ 東京都在住
青山学院大学 法学部 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

人生の目的と言えるかは分かりませんが、「人生を終える時に極力後悔がないようにしたい」という思いはあります。その点で、迷った末にやらなかったことはいつまでも「あの時●●していたら今頃どうなっていただろうか?」という後悔のような感情が残りやすいため、真剣に悩んだ事項があればやってみることにしています。

また、後悔を残さないためには「自分で決めること」も大事だと考えています。自分の意思決定であればどのような結果になっても自分の責任だと当事者意識を持って考えられます。仕事に関して言えば、例えば日本の会社では異動や転勤は日常としてあり、本当はやりたくない仕事をやることになる、本当は住みたくない場所に引っ越すことになる等も起こり得ます。それが当たり前という風潮もありますが、どんな仕事をするか、どこに住むかなどの重要事項はできるだけ自分で決めたいと思っています。私自身が偶然会計系の仕事をしていることのように、人生は運や偶然で決まる要素も相当大きいとは思うものの、それでも自分の人生について可能な限り自分で決めていきたいと考えています。

会計士資格を保有していることは、失敗しても生きていくのに困るようなことにはまずならないためチャレンジしやすい、選択肢が多くなる、自分が決定権を持ちやすいなど、上記の生き方をするための支えとして非常に大きいことだと感じています。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

どんな仕事をするにせよ、プロフェッショナリズムを活かして世のため人のためになる仕事をしていきたいと思っています。

このような考え方を持ったのは30代になってからで、恥ずかしながら20代の頃は考えていませんでした。実際、簿記3級から会計士に至るまで仕事をしながら時間を割いて勉強してきたのは、一言で言えば「資格取得によって自分がいい思いをするため」でした。ただ30歳の頃に、妻が出産の際に生死の淵を彷徨ったことがあり、その時の担当医師がほぼ徹夜で緊急対応して助けてくれたことがありました。それがちょうど会計士試験に受かった直後の出来事だったこともあり、医師のプロフェッショナリズムに感謝・感動するとともに、国家資格とは国が与えた資格であり、このようにそれを活かして世のため人のために仕事をしないといけないのだ、と強く感じました。(同時に、「人生が有限である」ことも強く意識させられ、それが上記「6.」に記載した監査法人へ行くことの決断に繋がっています)

今の仕事においてもIPOを実現する支援企業だけでなく、その役職員や家族、様々な外部関係機関、株主など多くの関係者がいます。支援企業の成長に伴う雇用の創出や税収増加による日本経済への影響なども考えると社会貢献の要素は大きい仕事だと思っていますし、自分のプロフェッショナリズムも活きる分野です。そのため今と同じ仕事を将来に渡って続けていくかもしれませんが、仮に将来違う仕事をすることになったとしても、その観点は大事にしていきたいと思っています。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

受験生の方へ

会計士資格そのものは「難関大学出身」という学歴と似たようなもので、一定の知識があること・努力をして結果を出したことがあるという価値はありますが、試験合格はスタートでしかないと思います。ただ、キャリアの広がりが相当広いスタート地点に立つことができる切符、という意味で捉えると、非常に価値がある資格だと思います。多大な時間を使って目指すに相応しい価値がある資格だと思いますので、合格に向けて頑張ってください。

キャリアを模索する会計士の方へ

自分の経験からアドバイスできるとしたら
・やりたいこと、やっていて楽しいことを仕事にする
・それがまだ見つかっていなければ、見つかるまで色々やってみる
ということでしょうか。

仕事は①やりたいこと、②できること、③世の中のニーズがあることの3点が交差していることがベストと言われます。例えばビジネス的に「この仕事は今後ニーズが増えて儲かりそうだ」という観点だけで仕事を選ぶと、所得は増えるかもしれないですが、それだけで人生を終えるには満足感が薄いかもしれません(少なくとも自分はそう感じます)。そのため、やりたいこと、楽しいことであることは重要だと考えています。

一方、今の自分は幸運にもやりたいこと、楽しいことを仕事にできているのですが、前述したとおり私も大学時代や社外人序盤では主体性もなく、何かやりたい事があったわけではないため、「やりたいことが何なのか分からない」という悩みも分かります。ただやりたいことが分からないとしても、色々な仕事を経験すると順位付けはできます。自分もこれまで色々な職場で様々な仕事をしてきましたが、振り返ると面白い順に順位を付けることはできます。そういった相対的な比較をすることで、自分がどういった要素のある仕事が好きなのか(又はどういった要素のある仕事は嫌いなのか)がある程度分かってきますし、ベストかどうかは分かりませんがベターな選択はできるようになってくると思います。

私は面白そうとか、やってみたいと思った仕事が転職しないとできない仕事であれば転職してきました。そのような感覚で色々なことを経験していくのも良いと思います。勿論、転職せずに現職で異動するなどでも実現できるかもしれませんので、転職を勧めているわけではありません。自分が監査法人に行くか行かないかの時のアドバイスも会計士間で割れたので、会計士といっても価値観は人それぞれですし、例えば監査が好きな人は監査を極めるのも良い選択肢になります。

自分の周りの人がどう言うか、世間がどう評価するかなどはあまり関係なく、自分自身の価値観に従って決めることが大事だと思います。そして、その際に会計士資格があれば、自分の価値観を貫く生き方がしやすいはずだと思います。

1 2 3

性格診断テストをやってみよう性格診断テストをやってみよう

会計⼠の履歴書とは
世代、職場、地域などのさまざまな垣根を超えて、
会計士が気軽に立ち寄ってコミュニケーションしたり情報収集できる場を目指しています。
また、当サイトをきっかけに会計士に興味を持ってもらえると幸いです。

会計⼠現役会計⼠・会計⼠

会計士の方はこちら
More
『会計士の履歴書』に掲載している“会計士”は、“日本の公認会計士試験(旧2次試験)に合格している人”を対象としています。そのため、修了考査(旧3次試験)の合否や日本公認会計士協会への 正会員 又は準会員(会計士補)の登録有無とは関係なく掲載しています。