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MYKアドバイザリー株式会社 他

取締役

匿名(男性)

インシデントレスポンス事業責任者として不正と対峙。デジタル・フォレンジックなどレアな経験を生かして不正予防にも貢献
リーダータイプ
リーダータイプ

40代
非公開出身 ・ 非公開在住
非公開(大学卒)

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私独自の強みは、組み合わせの独自性であろう。つまり、過去の幅広い経験によって得たスキルや特徴の組み合わせがユニークである点が挙げられるのではないかと思う。例えば、公認会計士×大手監査法人出身×インチャージ経験であれば、それなりの人数がいる。しかし、それに地方拠点(大阪と福岡)×協会役員×公認情報システム監査人×公認不正検査士×不正調査実務の経験×デジタル・フォレンジックの知見など、すべてとは言わず、いくつかの特徴を組み合わせただけでも、かなりレアになる。また、この外観的な“量”の面に加えて、より重要な“質”の面、即ち実務経験においても、例えば、大手監査法人の経験といっても単に上場企業の監査をしていたということではなく、上述③の内容を含む大変貴重な経験をさせていただいている点も強みであると考えている。

現在の仕事は、定期的に法令等に基づき行われる業務ではなく、顧客の状況や要望に対し現実的なリソースを踏まえて業務を開発して提供する、いわゆるスポット業務である。案件ごとの状況を踏まえて、その時点でのベストと考えられるアプローチで業務を組み立てることが求められるとともに、ベストな選択は時間の経過とともに刻一刻と変化していくのであるから、関係者の利害調整能力やプロジェクトマネジメント能力も求められる。また、会社と事務所を運営している以上、業務の拡大や組織運営についても目を配らなければならない。この中には、当然にビジネス一般の常識や感覚といったものも含めた能力も求められる。

これらの業務を効果的かつ効率的に遂行するためには、当然に実務に裏付けられた広い知見が必要となってくるが、まさに私の強みが活きている。例えば、監査会計やITなどの提供業務に関する経験と知見はもちろん、インチャージとして会社や監査責任者、他部門の者を含む数十名の監査チームメンバーを巻き込んで、いくつも失敗しながら得たプロジェクトマネジメントスキル、コンサルティング業務や非常勤時代の経験から得た業務提案や価格を含めた交渉の感覚、気運も味方し経験させていただいた所属部門における人事評価やメンタリングの経験、国際会議や現地監査人との議論など、今までの経験で無駄になったものは一つもない。これは私の例に限らず、どなたにも言えることではないだろうか。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

監査時代、“通常の”監査業務において心が大きく動くことはなかった。監査では監査報告書とマネジメントレターは対外的に発行されるが、そのために行う監査手続の成果である監査調書は開示されない。また、要求事項は十分に行う前提であるものの、できる限りクライアントに負担をかけないよう効率的に行うことがヨシとされる。監査は、“知らせがないのが良い知らせ“の世界である。チームメンバーとの一つの目的に向かって進むことや自己やメンバーの成長を感じることも少なくないことから、満足感はあるしとても楽しいことでもあったが、それまでであった。
 
しかし、監査といってもトラブルは起きる。例えば、東日本大震災や中越地震などの自然災害や、不祥事などの人為的災害が生じた場合。チームメンバーや法人の支援部門、何より監査クライアントも一丸となって仕事を進め、トラブルに負けずに成果を出した時には大きな達成感を得た。

また、プロジェクト案件でも同様のことが言えた。例えば、いわゆるJ-SOX導入やデータ監査の導入などの際にも、クライアントを含めて議論を交わし、時には意見の対立などの困難な状況も多くあった。だが達成すれば長期的にはより好ましい状況になると信じてやり遂げた時には、クライアントからの感謝の言葉を含め、やり遂げてよかったと感じた。

独立してまだ2年程度であるが、監査時代より多くの心動く瞬間がある。うまくいかないことも覚悟して、スポットでいこうと決めていたが、いざ開業すると想像してはいたが色々とすべきことがあり、すぐに数か月が経過した。それでも営業活動はしていなかったが、前職で様々なことを経験していたことが奏功し、同業者や過去のクライアントはおろか、当時のクライアントから転職した方からも転職先案件の引き合いを頂いた。その一つ一つがありがたく心動かされるのであるが、特に大阪の私にわざわざ東京や福岡など近畿圏外の地域からもご連絡をいただけていること、中にはもう監査はやらないのか、担当してくれるなら……とまで言ってくださる方までおり、本当に感謝の気持ちしかない。

また、独立するとプライベートでも色々とつながりが増える。独立した方はいずれもそうだろうとは思うが、フットサルやフルマラソン、果ては漁船での磯釣りのお誘いなどをいただくにつれ、より良い仕事をしなければというよりも、より良い仕事をしたいと心から思えるようになる。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

“公認会計士という仕事”を会計監査と捉えるならば、独立性に基づく専門家としての価値について悩んだことが挙げられる。

そもそもクライアントから依頼を受けて財務諸表等の作成物の保証を行っているのに、その依頼主に対して批判的機能を発揮するという構図に対して、本質的に悩む者も少なくないだろう。会計監査人は財務諸表等に存在するかもしれない誤りを未然に防ぐのだが、仕事をしっかりしていてもその成果は見えづらい。人は困ったときに助けてくれた人に感謝しがちだが、本当は未然に防いだ人の方が称賛されるべきという、『焦頭爛額』という故事がまさに当てはまる仕事であると思う。最も成果を享受する者の代表格である投資家と直接顔を合わせることもなく、会計監査の必要性はクライアントには理解されづらい。なぜこんなに面倒な手続きの対応を行う必要があるのかを、監査の専門的教育を受けていない人が納得できるように説明を行うこと自体が難しい。加えて、毎年のように新基準が適用されるが、会計は相対的真実であるから、ある一面から見ればより好ましい基準なのかもしれないが本質的に一意に結論が出せるものでもない。

常にそのような環境で仕事をするため、クライアントと意見の対立が起こった際には、自らの自律や信念、しかも独り善がりではなくクライアントの長期的な繁栄に資するか否かの観点からも妥当なものであることが求められるのであるから、特に経験の浅い時期には、大いに悩んだ。これは会社に求めるべきものなのか、必ず守ってもらわねばならないものなのか、他に方法はないのか、どのように説明すればよいのか、悩みの連続であったように思う。特に、会社側に近い経験を原体験として有することから、立場を踏まえどのようにふるまうべきなのかについては、監査を行っていた期間はずっと悩んでいたように思う。

もしかしたら、そもそも乗り越えられるものではないのかもしれないが、多少なりとも悩みを解消するには、やはり先輩後輩との議論や書物に当たるなどして、客観的見地から自らの考えを整理し続け、また、時には組織の仕組みとしてのコンサルテーションを積極的に活用して見解を洗練させ、実際にクライアントとの議論を多く重ねて、実務経験を積み重ねるしかないだろう。

なお、独立後はありがたいことに、自らの信念と自己責任に基づき納得感を持ってできる仕事を選んで構築させていただいているので、“公認会計士という仕事”に関連して悩むこともあまりないのが正直なところである。

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