澤村基子(さわむらもとこ) | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

IPO準備会社・不動産投資法人等のディスクロージャー支援業務を統括。メンバーの長所を生かしたチームマネジメントで手腕を発揮

澤村 基子

さわむら もとこ

生年月日
40代
所属企業
株式会社プロネクサス
所属部署
ディスクロージャー相談部 相談3部
役職
チームリーダー
最終学歴
明治学院大学 経済学部経営学科 卒業
出身地
東京都
現住所
東京都
1キャリアサマリー
2001年
新日本監査法人(現:新日本有限責任監査法人) 東京事務所 入所
2015年
株式会社プロネクサス ディスクロージャー研究部 IPO・REITグループ(現:ディスクロージャー相談部 相談3部) 上席エキスパートとして入社

2016年よりIPO・REITグループ(現:ディスクロージャー相談部 相談3部) チームリーダーとして、グループ内の取りまとめを行う他、上場申請書類作成上の留意点セミナー講師、上場申請書類のチェック並びに作成時の相談対応等を行う。

【その他】
私は、小学校から高校までをカトリックの女子校で学びました。今でこそ、キャリアを積み上げる女性がたくさんいますが、当時はこれから女性も活躍する時代がやってくるかもしれないという時代でした。

私が会計士を目指したのは、私の父が会計士だったことが一番影響していると思います。父が会計士であるにも関わらず、子どもの頃は、会計士がどのような仕事をしている人かを理解しておらず、小学生の頃は友達から親の職業を聞かれて「会計士」と答えることはできても、「会計士って何をするの?」と聞かれると、正確に説明することができませんでした。そもそも私が会計士の監査という仕事がどんな仕事なのかを正確に理解したのは、会計士受験のための専門学校で、監査論の授業を受けた時でした。父からは、会計士を目指すように言われたこともなく、むしろ女性として会計士ではない職業についた方がいいのではないかといわれたこともあります。それでも、私が会計士を目指そうと思ったのは、身近で父の仕事をしている姿勢を見ていて、「かっこいい!」、「人のために役に立てそうな仕事であり、会計士の資格があれば何でもできる」と直感したからだと思います。実際に、会計士になり、そして、色々な会計士の方にお会いして思うのは、この直感は“大当たり”だったということです。

性格診断テストで発見!
この会計士のタイプは?

リーダータイプ
内向的
臨機応変型
大局タイプ
個人主義
伝統型
外向的
計画管理型
こだわりタイプ
集団主義
革新型
  • 30
  • 20
  • 10
  • 0
  • 10
  • 20
  • 30
人とコミュニケーションをとることが好きで、新しい価値観や知識の吸収に貪欲である。
協調性も高く、相手に対して思いやりを持って接することができるため周囲から頼りにされやすい。
自身の仕事に対しても責任感を持って誠実に取り組むことができるが、予想外のトラブルや問題が起こった時には動揺したりイライラしたりすることもある。
上昇志向があるため内にこもらず積極的に物事に挑戦していく傾向にある。
このタイプの会計士は回答者全体で、
6.9%います。
2監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

新日本監査法人では、国内監査部門で大手素材メーカー等の金商法・会社法監査並びに大手信用金庫の信用金庫法に基づく監査、さらに、入所直後よりIPO準備会社の準金商法監査にも携わっていました。

監査法人入所当時はIPOが非常に盛んな時期だったということもあり、公認会計士の3次試験に受かるまでは、IPO準備会社(IPO直後の会社も含む)数社の監査に従事する時間の方が多かったように思います。 既上場の会社であれば、監査をする上で参考となる前期の監査調書が存在しますし、既上場会社は会社の内部統制も開示資料作成能力も一定水準以上であることが当然です。一方、IPO準備会社は、税務申告書を作成することはあっても、会計と税務の違いを知らない会社も多く、まずは会計処理を精査するところから始めなければなりません。また、IPO準備会社は内部統制機能も十分でない会社が多く、監査も一から監査調書を作るため、監査チームの作業負担も相当なものでした。上場会社と同じ監査手続きをすれば十分か否か、職業的専門家である会計士として1年目から緊張感のある現場で非常に大変でしたが、クライアントの上場という目標に向けて非常にやりがいのある仕事でした。

私は監査法人時代に3人の子どもを出産しましたが、出産した後は、IPOバブルが弾け、新規IPO業務に携わることはなく、IPO直後の監査に従事することが多くなりました。上場に向けた監査も大変でしたが、むしろ上場後の方が上場する前よりも監査上考慮すべきリスクは増大し、当該リスクに対応するための監査の方が個人的には大変な印象があります。

ただ、上場直後の監査を経験したからこそ、もう一度、上場後を見据えてIPO準備会社のサポートをしていきたいという思いは強くなる一方、3人の子育てと多忙な業務に追われ、新たなことに踏み出すことに躊躇する気持ちが大きく、子どもたちが小さい頃は、次のステップへのタイミングを伺う状態でした。

その後、3人の子どもたちが全員小学校に入ったタイミングで、今の会社がIPOチームのメンバーを募集しているという話を聞き、次のキャリアに踏み出しました。

3今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

現在、株式会社プロネクサスのディスクロージャー相談部 相談第3部において、IPOとREITという異なる2つのチームをチームリーダーとして取りまとめています。

株式会社プロネクサスは、上場企業をはじめ、IPO準備会社、上場不動産投資法人、金融機関等のディスクロジャー全般の支援業務を行なっている会社ですが、私がいるディスクロージャー相談3部は、IPO準備会社並びに不動産投資法人等のディスクロージャー支援業務を行う部門です。その中で私は、IPO準備会社が作成した上場申請書類や有価証券届出書のチェック並びに申請書類等の作成のための相談対応やセミナー講師等をしています。

監査法人時代も上場申請書類や有価証券届出書のチェックは行なっていたので、業務としては監査法人時代の一部の業務を引き続き行なっているようなイメージですが、監査法人時代は、周りはすべて会計士でしたが現在は、会計士以外のメンバーもいます。会計士と会計士ではないメンバー、個々の良さをうまく引き出しながら、チーム内のバランスをとることを常に心がけるようにしています。

上場会社が作成する有価証券報告書や招集通知は、継続開示書類であり、基本的には前期の開示の更新となります。一方、IPO準備会社は上場申請するにあたり、Iの部と言われる上場申請書類を作成しますが、このIの部は、単に東京証券取引所に提出する上場申請書類というだけでなく、上場日に提出する有価証券届出書さらには、上場後提出する有価証券報告書の元となるものになります。したがって、Iの部の作成時には、上場後に提出する有価証券報告書を意識して、会社の開示をどのように行うか決める必要があります。内閣府令や財務諸表等規則等に従って、何をどのように開示するのか決めた上で、決めた開示方針に従って、毎期、継続して開示していかなければなりません。投資家に対して、どのように会社を見せていくかも大切ですが、会社の決算を決められた期日までに締めて、正しい数字を開示するプロセスを一から構築するのは、相当な労力が必要であると思います。例えば、営業現場の人は、対外的に営業活動して売上を上げますが、営業からしてみれば、売上を上げるための活動が最優先であって、経理から求められる資料の提出はともすれば後回しになることもあります。しかし、経理としては期日までに決算を締めなければならず、経理は営業に対してなぜ期日までの提出が必要になるのか説得しなければなりません。営業は対外的な交渉力が求められるのでしょうが、IPO準備会社では、おそらく経理等の開示書類を作成する部門が社内において強い交渉力が必要とされるのではないでしょうか。

監査法人にいた会計士であれば、会社の開示書類がどのように作成されているか知っていますが、新入社員として会社に入ってきた新卒はそのようなことは知るわけもなく、どのように若手のメンバーを育てていくか、今の私は日々悩み中です。 そして、若手のメンバーを育てるのも私の課題ですが、IPO準備会社が開示を固めるにあたってのヒントやコツを申請書類のチェックや相談を通してクライアントに伝えていくのも私の業務の中で大切なことだと思っています。

1 2 3