世戸口逸人(せとぐちはやと) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介
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はてなベース株式会社

代表取締役

世戸口 逸人 せとぐち はやと

会計とテクノロジーで、士業の常識を変える
演出家タイプ
演出家タイプ

1996年6月15日生まれ(30歳)
愛知県出身 ・ 東京都在住
慶應義塾大学商学部

7人生の目的と公認会計士という資格

人生の目的は、「自己実現の尺度を増やすこと」です。
偏差値で測られる学力、資格試験の合否、監査法人のランク。
これまで私は、社会が用意した単一の尺度の上で自分の価値を証明しようとしてきました。しかし、起業を通じて気づいたのは、自己実現の形は無限にあるということです。
社会に新しい価値を届けること、一緒に働く仲間の成長に立ち会うこと、自分が立ち上げた事業が世の中に受け入れられること。これらはすべて、会社を自ら経営することで手に入る自己実現です。
公認会計士という資格は、この人生の目的において「最初の尺度を与えてくれたもの」だと位置づけています。大学受験の挫折を乗り越えて試験に合格したことで、自分は努力で結果を出せる人間だという確信を得ました。その自信がなければ、起業という選択は怖くてできなかったと思います。
同時に、資格は出発点であってゴールではない。公認会計士としての知識と信用は、事業を運営するうえで日々活きています。財務分析、資金管理、内部統制の設計。しかしそれは、あくまで事業を支える土台であり、資格そのものが人生の目的になることはありません。公認会計士という資格があるからこそ、資格の枠を超えて挑戦し続けられる。それが私にとっての資格と人生の関係です。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

3〜5年以内に成し遂げたい目標が2つあります。
1つ目は、バックオフィスDXにおける「AIエージェント×SaaS連携」の第一人者になることです。現在、freee・kintone・Salesforce等のSaaSを横断的に連携させるBPR事業を展開していますが、今後はAIエージェントがこれらのツールを自律的に操作し、バックオフィス業務を自動化する世界が訪れます。この領域において、会計の専門性とAIの実装力を兼ね備えた唯一無二のポジションを確立したい。AIには代替できない「連携と横断的判断の専門家」として、揺るぎない立ち位置を築きます。
2つ目は、日本で一番クラウド会計研修を提供している会社になることです。現在提供しているfreee研修以外にラインナップを拡充し、全国の地方に雇用創出の拠点を作りたい。デジタルスキルを持った経理人材を育成し、地方在住でもリモートで第一線の仕事ができる環境を整備する。この事業を通じて、AI時代における「人が担うべき仕事」の新しい形を提示していきたいと考えています。
その先には、見えない景色があると信じています。売上10億円、100億円の経営者が見ている世界を、自分の目で見てみたい。その純粋な好奇心と競争心が、私を前に進める原動力です。

あとこれは個人としての目標でもあるのですが、私のように「ベンチャーマーケットに挑戦する士業」が増えて欲しいと思います。コンサルタントの方がビジネスサイドを見ている景色も経験したからこそわかりますが、ビジネスサイドにいる起業家は資金繰り、組織、マーケット選定など、日々あらゆることに頭を抱え悩んでいます。そしてその苦悩は想像を絶するほど孤独で辛いものです。

私は前職のリディッシュ株式会社で、公認会計士試験合格者の松隈社長のもとでビジネスを学びましたが、コンサルタントとしてキャリアを極めた当時50歳の松隈さんがベンチャー経営をしている姿を見て心を打たれました。自分もこのような、いい意味でキャリアを白紙に戻してでもやりたいことに挑戦するような起業家になりたいと思いました。
コンサルタントとしてのキャリアを極めんとする会計士が、ビジネスサイドでも活躍できるキャリアパスができれば、この資格に挑戦する若者が増えると思います。

その意味で、士業発起業家として大成し、「士業はビジネス感覚が弱い」とスタートアップ界隈で揶揄されている常識を変えるきっかけとなりたいです。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

会計士試験受験生の皆様へのアドバイスなんて、お恥ずかしくて偉そうには言えないですが...。
私が会計士を目指した当初のきっかけは、大学受験の結果や自己実現の尺度の少なさに対するコンプレックスを打破したいという、非常に個人的な動機からでした。実際、受験生の皆さんも、最初から何か崇高な目的を持って目指している方は少ないのではないでしょうか。
かつて私がそうであったように、「何者かになりたい」という漠然とした思いであっても、それを否定する必要はありません。むしろ、資格取得を「将来の自己実現の幅を広げるための準備」と捉えることが大切です。自分の中に揺るがない評価尺度を作るための一歩だと考えれば、試験勉強の中で迷いが生じた際にも、それが心の支えになるはずです。
私自身の経験を振り返ると、監査法人に在籍しながらプログラミングを学ぶ、リクルーティング活動を通じて、対人能力や自分の適性を再確認する、ベンチャー企業で社長直下で働き、実戦の中で強みを磨く...などと、何かを常に同時並行で走りながら、自分にとっての強みやキャリアを探していく。
最初は目的がはっきりしていなくても構いません。「なんとなくこちらの方角だろう」と思う方向に、とにかく一歩踏み出してみてください。行動の量をこなすことで質が生まれ、一つ一つの成功体験を積み重ねることで、自己実現の尺度は確実に広がっていきます。
必ずしも「起業」のようなリスクのある決断が必要なわけではありません。今いる環境の中で「これが正しい」と思うことに勇気を持って取り組むことから始めてみてはいかがでしょうか。

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