神崎時男(かんざきときお) | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社オーディター 等

代表取締役

神崎 時男 かんざき ときお

クライアントの期待を常に上回ることを考え続けるIT統制のプロフェッショナル
リーダータイプ
リーダータイプ

50代
神奈川県出身 ・ 神奈川県在住
中央大学 商学部会計学科 卒業

リーダータイプの特徴
  • 内向的
  • 臨機応変型
  • 大局タイプ
  • 個人主義
  • 伝統型
  • 外向的
  • 計画管理型
  • こだわりタイプ
  • 集団主義
  • 革新型
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  • このタイプの割合
    回答者全体の
  • 16.2%

人とコミュニケーションをとることが好きで、新しい価値観や知識の吸収に貪欲である。
協調性も高く、相手に対して思いやりを持って接することができるため周囲から頼りにされやすい。
自身の仕事に対しても責任感を持って誠実に取り組むことができるが、予想外のトラブルや問題が起こった時には動揺したりイライラしたりすることもある。
上昇志向があるため内にこもらず積極的に物事に挑戦していく傾向にある。

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1キャリアサマリー
2000年
朝日アーサーアンダーセン株式会社(現 PwCコンサルティング合同会社) 入社
2002年
朝日監査法人(現 有限責任 あずさ監査法人)入社
2008年
公認会計士神崎時男事務所 設立
2012年
株式会社オーディター 設立
2012年
日本公認会計士協会東京会IT委員会 委員長就任 ※2014年再任
2013年
日本クラウドセキュリティアライアンス(CSAJC) 監事就任

神奈川県藤沢市で幼少期を過ごし、サッカーに明け暮れる毎日でした。藤沢市の選抜チームにも抜擢されましたがケガとの闘いで高校時代に挫折。高校は、県内の屈指の進学校である湘南高校でしたが、サッカーの挫折とともにバンド活動に明け暮れ、高校3年生の秋季構内模擬試験で校内文系最下位の成績に。そんな中、大学進学を意識し始め、建築家を考えるものの成績から断念。中央大学商学部会計学科に入ったのは、なんとなく経営に興味があったという程度の動機でした。

大学3年秋の就職活動開始時期までは、アルバイトに明け暮れる毎日。アルバイトの中で最も自分に合っていたのが、家庭教師とスポーツジムのインストラクターであることに気付きました。共通点は、自分の知識や経験で人になにかを教え、そして喜んでもらえること。スポーツジムではいろいろな人生の諸先輩方に出会い、その中で、20代後半にして、独立して経営コンサルタントとして活躍する人物に出会いました。彼に触発され、経営コンサルタントを目指そうと考えましたが、自分には圧倒的な知識やスキルが必要だと感じ、公認会計士資格取得を目指しました。監査業務を行いたいわけではなく、当初からコンサルタントとして独立するためのツールとして考えていました。

当時の公認会計士2次試験に合格した後は、コンサルタントスキルを得ようと、アーサーアンダーセンに入社し、配属されたのはERPシステムを導入する部隊。しかし、求めていたコンサル像との乖離を感じ、朝日監査法人に異動し、国内系の監査部門に配属されました。ただ、当初より監査業務に興味がなかったため、十分なスキルが発揮できずにいました。

コンサルタントとしての道が見えてきた契機は、内部統制報告制度(いわゆるJ-SOX)です。2004年に監査法人内部でIT監査部に異動。アンダーセンで培ったITのキャリアと、監査部門で培った業務、監査のキャリアを融合させた仕事ができるようになりました。そのスキルを活かし、2008年に独立し、公認会計士神崎時男事務所を設立。IT統制の監査を中心に業務を受注しました。また、会計士協会では、本部のIT委員のみならず、東京会のIT委員会の委員長も2期務め、次第にネットワークが広がっていきました。徐々にITに関連するコンサルティング業務の受注が増え、2012年にコンサルティング業務を請け負う株式会社オーディターを設立し、現在もIT統制を中心とした業務を受注しています。

2監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

公認会計士の受験も必ずしも順調ではなく、5回の受験のあと2000年に当時の2次試験に合格しました。コンサルティングスキルを得ようと、アーサーアンダーセンに入社し、配属されたのはERPシステムを導入するコンサルティング部隊。当時システム系人材は世の中にまだまだ少なく、自らに配属の選択肢はなかったものの、たくさんの可能性を秘めた部隊に配属されたことをうっすらと感じていました。
会社は、人種の坩堝(るつぼ)ともいえる状態で、様々なキャリアをもっている人と出会いました。また、コンサルタントを目指すからには、一癖も二癖もあるメンバーが多く、そういった意味では毎日、刺激にあふれていました。しかし、当時のコンサルティング会社は、システム導入の失敗事例も多く、アサインされたジョブも深夜まで作業を行いながら、クライアントと言い争う毎日でした。次第に求めていたコンサルタントのイメージとの乖離を感じはじめ、当時の3次試験の受験というタイミングで、メンバーファームだった当時の朝日監査法人に転籍しました。

監査法人では、国内系のグローバル企業が多い監査部門に配属されました。ただ、1年の大学受験浪人、5回の会計士受験、アンダーセンの2年の就業というタイムロスから、同期の中では最年長。「年下の先輩」も多い口惜しさが、その後の仕事に対する大きなモチベーションとなりました。ただ、当初は、会計監査という、自らが希望しない分野の中で自分のスキルを発揮することも難しく、上司と言い争うことさえありました。

転機のきっかけとなったのは、内部統制報告制度(いわゆるJ-SOX)。2004年に監査法人内部でIT監査に対応する専門部門(IT監査部)を拡大する方針が出され、システム導入のキャリアを買われて異動。アンダーセンで培ったITのキャリアと、監査部門で培った業務、監査のキャリアがはじめて融合した瞬間でした。しゃかりきに働き、毎日のように東海道線の終電で地元藤沢に帰る生活でも、充実したワークライフを過ごしました。また、IT監査の実務を担当するのみならず、J-SOX適用に向けて、IT監査ツールをつくるプロジェクトチームのリーダーを任され、また、会計士協会主催のIT監査に関する研修講師なども担当するようになりました。

2008年になると翌2009年3月に適用が開始されるJ-SOXの対応で業界全体が追われるようになりました。そんな中、中小監査法人のIT監査部門を統括する外部委託業務のオファーを受けました。当初から目指したコンサルタントとしてではありませんが、それを基盤としてコンサルタントとして独立する道が見え、2008年4月にIT監査部内で独立を宣言しました。ただ、J-SOX対応に追われるのは監査法人も同様で、11月までの慰留を受けました。

事件が起きたのは2008年の夏。なんと外部委託業務のオファーを受けていた監査法人がクライアントの粉飾決算に加担していたことが明るみになり、仕事が一切なくなったのです。しかし、当初から目指した独立の道を断つという選択はなく、中堅監査法人の非常勤の仕事をしつつ独立することとなりました。まったく順調とは言えない滑り出しでしたが、自分の目指す道へ近づいたことで、夢と希望を抱いていました。3人目の子供が生まれる時期とも重なりましたが、不思議と不安な気持ちはありませんでした。

3今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

独立当初は、中堅監査法人の非常勤の仕事の傍ら、少しずつコンサルティング業務を受注するようになりました。当初は、クライアントと言い争いをする毎日がトラウマ的になっていたシステム導入のコンサルティングも行っていました。
ここ数年は、本業回帰ともいうべきIT統制評価を中心とした業務を行っています。中小の監査法人からIT監査の外部委託のみならず、J-SOX導入コンサルティング業務の受注を受けています。両者ともに、IT内部統制の評価を外部監査人として行うか、会社側に立って経営者評価を行うかの違いのみで、業務分野としてはまさに本業といえるでしょう。
また、J-SOX導入コンサルティング業務は、IT統制にとらわれず、業務プロセス統制、全社統制といった分野も請け負っています。とくに業務プロセス統制はIT業務処理統制と一体として評価することが効率的です。
よくあるJ-SOX導入コンサルティングサービスは、それぞれを別に評価することで、ヒアリングや資料収集等の作業が二重に行われる傾向にあるのみならず、キーコントロール(統制上の要点)の抽出を、両者を総合して判断できず、過大なコントロールの抽出、評価が会社の多大な負担になっているケースが多いのです。業務とITを一体として判断し、効率化するサービスはクライアントに好評をいただいています。

さらに、システム導入に平行してIT統制を構築するリアルタイムオーディット業務が多くなっています。IT業務処理統制に関しては、新システムのあるべき業務(ToBe)フローをベースとしてウォークスルーを実施。また、 IT全般統制に関しては、システム導入過程に平行して、作成される各フェーズの成果物を確認していきます。内部統制構築に必要な助言をシステム導入と並行して行い、最終的に本番年度にかけて評価をしていくのです。
この効果は大きく、リアルタイムに必要なITコントロールのチェックを行うことで、システムの追加開発、テスト実施、各種統制用資料作成等による事後的な手戻り、工数増加を防止できるのです。また、本番年度にいきなり評価を実施し、開示すべき重要な不備が検出されることも防止できます。さらには、このサービスでも手作業の統制もふくめて業務プロセス全体としてプロジェクトを進めることで、最も効果を発揮しています。

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