川口達也(かわぐちたつや) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社Loco Partners

経営管理部

General Manager

川口 達也 かわぐち たつや

事業会社×酒屋×NPOの3足のわらじで働く。監査法人に行かなくてもパラレルワークは出来る
革命家タイプ
革命家タイプ

1988年(30歳)
東京都出身 ・ 東京都在住
早稲田大学 商学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

2にも書きましたが、1つは監査法人に入らなかったことの裏返しですが、ベンチャー企業をよく知っていることですね。基本的にベンチャー企業は常に成長し続けるにつれ、事業に携わるヒトもシステムも脱皮し続けます。それもものすごいスピードで。またフェーズによっては、業務に沿ったルールやマニュアルがないことも多々ありますので、定常業務をこなしながらマニュアルやルール整備をしたり、1つ課題を解決すると別のところで違う課題が複数出てきたりというカオスな環境です。

端的に言うと、ベンチャー企業は曖昧で課題前提の環境です。前職も現職も業界有数のスピード感で課題解決に取り組む企業だったので、そんな環境の中で生き抜く術を公認会計士でありながら身につけられたことが強みなのかなと思います。

また生き抜いた結果、特に前職に関してですが、同僚や新卒同期達が会社を卒業して起業・転職し、様々な業界に散らばっているので、分からないことはFacebookなどで教えてもらったり、お互い様で答えたりします。そういった普通の会計士は持っていないネットワークを築けたことも大きな強みです。

2つめは専門性についてですが、経理実務とシステムの両面についてある程度理解しているということが強みであると思っています。
経理部の仕事は季節労働者といわれるくらい、月次決算を中心として月初に集中しますし、締め日との戦いです。さらに現代のITが進んだ世の中で、特にBtoCのサービスを運営しているところは、ITの力なくして締め日までに数値を締めることはできません。

月次決算を進めるにあたってトラブルが起きないに越したことはないですが、複数のシステムが密結合していたり、各部にデータ入力の作業分担をしているとマニュアルミスが起こる場合があります。それを事前に防止するのもそうですし、システムエラーで処理が進まないときに、フロントシステムのマスタ構造やデータベースの中身を理解してトラブルシューティングできるかどうかで、だいぶ経理の実務家としてのスキルに差が生じます。

監査法人から事業会社に転職してきた方は、出来上がったアウトプットの検証を生業としてきた方がほとんどです。いざ経理部に配属され月次決算に組み込まれてインプットを作る側になると、システムの理解をそもそもしないとアウトプットすらできないので、そこの理解に苦労される方が多い印象です。この点についても事業会社で育った私の強みではあるかなと思います。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

会社の成長と自分の成長を重ね合わせて成長実感を仲間と共に味わえる時が最高ですね。これが事業会社に勤める醍醐味なんじゃないかなと思います。もともと今の会社に転職したのも運営している「Relux」の世界観が大好きで、そもそも私自身が「Relux」がローンチして間もなく、会員登録も承認制だった時代の2005番目の会員だったことからご縁がありました。

転職活動時にそのサービスが70万人規模に成長して、以前登録した時とほぼ同じ世界観のまま、転職先として目の前に現れて、自分のやりたい仕事のポジションがぽっかりと空いていたので、そこに飛び込みました。飛び込んでみたところ、入社1週間たたずにM&Aされ、KDDIの傘下に入り、流れゆくままにPMIチームに組み込まれ、無我夢中で仕事をこなしました。

この時は入社後ゆっくり2~3年でIPOを目指すのがメインシナリオだと思って入ったので、社長から話を聞いた時にサブシナリオとして想定はしていたものの、急なタイミングだなと思いましたが、色々整理してみると、確かに「Relux」をよりグロースさせるには一番有効な打ち手だと思いました。

また、入社してすぐに自分の会社がM&Aされるという経験もなかなかできないですし、こんなカオスを自分は求めていたのだとワクワクしたのは覚えています。そんな中で、サービス自体は順調に成長し、今では会員数が150万人を超え、会社のメンバーも100人を優に超えました。

道中で色々な課題もありましたが、あの手この手で解決する中で自分自身の経験にもなっていますし、確実に前よりは成長していると感じます。そして、現職の会社自体がみんな前向きでお祝い事が好きなので、働いていて気持ちの良い仲間と1つの目標に向かって協力し、切磋琢磨し合えている状況はすごく幸せだと思います。

それとは別視点ですが、複業で取り組んだ実家のM&Aがそこまで金額的なインパクトはないものの、老舗小売酒屋を売るというキャッチーなものだったので、そのプレスリリースが各ネットメディアに転載されたり、市場を作ったことで高品質な日本酒を届けられるインフラ作りに貢献出来たりと、世の中に明らかにインパクトを与えられたと思った時にも達成感を感じましたね。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

深く悩んだことは特にないですが、新卒1年目で会計システム導入のプロジェクトにアサインされたときに実務と学問のギャップに戸惑いましたね。今でこそ当然のように言葉を使っていますが、「要件定義」「RFP」「Fit&Gap」など、いわゆるITシステムコンサルの世界に、座学で会計士試験の試験科目しか勉強していなかった状態で投入されたので、最初は周りに対して「何言ってんだ、この人たち」と思いましたが、必死にパワポの資料作成やエクセルでのデータ整理の量をこなすうちに自然と身につけました。

今思うと、あの環境でエクセルやパワポの作法やシステムの基礎を身につけることができたのは財産であったと思います。また、当時は試験勉強と実務を並行して行っていたので、平日は経理実務の泥臭い業務をこなし、休日は綺麗に割り切れる簿記の問題を解くというギャップから、試験問題を解くのはなんて楽なんだと思いました。

他には前職でIFRSの連結決算をやっているときは他社事例がそもそもなかったり、IFRSの基準自体が動くので、その動きをキャッチアップしつつ、原則主義である意味ふわったした基準の中で監査法人との折衝の中で会計処理を決めていくことは、頭を使った気もします。ここに関しては同じチームに元監査法人の経験豊富な会計士の方がいらっしゃったので、彼らと相談しつつ、監査法人との協議もしつつ、模索をしながら乗り越えました。

現職の実家の事業承継に関して言うと、会計・法務・許認可・法人税・所得税・相続税など事業承継自体が総合格闘技みたいなものでした。会計士試験を通して各分野にアンテナを張ることはできていたものの、中小企業で各専門分野の実務に精通できるはずもなかったので、それをどう解決するかに頭を悩ませましたが、今まで築き上げた人脈を活かして、日本酒好きの士業の方を口説き落としてチームを組成することで対応しました。笑

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