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「非」公認会計士として歩む自分の進むべき道。少しでも多くのアウトプットを社会に還元していく

三浦 伸太郎

みうら しんたろう

生年月日
1979年6月17日(39歳)
所属企業
邑南町役場
所属部署
邑南町しごとづくりセンター(おおなんBiz)
役職
センター長
最終学歴
グロービス経営大学院大学 卒業
出身地
愛知県
現住所
島根県
4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

今現在の仕事では、①ひらめきを課題解決に結びつける「ビジネスセンス」、②信頼を構築し、行動に結びつける「コミュニケーション力」、③相談者のために行動する「情熱」の3点が強く求められている。その中で、①「ビジネスセンス」については先天的に独自の強みがあると自信を持てるところである。

私の母方の伯父2人が今もなお作曲家として活躍しており、母方の祖父も音楽家だった。彼らと同じ血が流れており、クリエイティブな仕事をしている人と幼少期から関わる中で培われたビジネスセンスが公認会計士の中では出色なのではないかと感じる部分である。

また、③「情熱」についても小学生の頃から児童会長を務めるなど活発に活動してきたことで自信を深めて来た強みだといえる。一方で、②「コミュニケーション力」については、先天的に優れていたわけではないが、監査業務で「聴く」、「傾聴する」ということを身に付けてきた自負はある。加えて、裏付けを示すことで腹オチさせたり、動機付けしたりできるようになることを現在の仕事の導入研修の中で身に付けてきた。

このように、今現在の仕事においては上記①~③のように必要な資質がはっきりしている中で、私独自の強みと、後天的にキャッチアップしてきた資質で成果に結びつけているわけである。

加えて、私と同様に公的産業支援機関のTOPを務める人たちとの比較で言えば、公認会計士として監査法人で身に付けた知見が独自の強みになっている。具体的には、多くの業種について知っていることが多いこと、全体像を俯瞰して見たり比較分析などを容易にできたりすること、数字に強いことなどであるが、これだけに留まらず公認会計士としてのキャリアが後押ししている部分は非常に多いと言える。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

私が仕事をしている中で、心が大きく動いたと感じたのは、やはり相談に来た事業者の方が元気になって帰っていく姿を見られた時だ。おおなんBizに経営相談に行くと売上UPするというのを一義的には目指しているわけだが、究極的には、相談に来てくださった事業者の方の人生を好転させることができるのがこの仕事の醍醐味であるため、その状態を作れた時は感動を得られる。

実際に売上がUPしたという相談事例はわかりやすく周囲にも評価されやすいのだが、おおなんBizにリピートして相談してくださっている事業者の方が、少しずつでも変わってきている、前向きになってきていると感じられた時はとても嬉しい気持ちになれる。

また、監査にしても税務にしてもクライアントに喜んでもらうことはできるが、制度で規定されているため仕方なくクリアしなければならない中でクライアントの不便を解消しているという性質であるのに対して、現在の売上UPにコミットした中小企業支援の仕事においては便益を増やしているという感覚が得られている。

どんな事業者でも、今よりも自分のビジネスや活動をよりよくしたいという想いは根底に抱いており、その実現のための知恵出し・アイディア出しをし、具体的な提案をし実行に結びつけていけることにやりがいを感じることができる。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

私は、公認会計士法第1条に謳われている「国民経済の健全な発展に寄与する」という公認会計士の使命について、監査法人に在籍していた頃には、自分がそれを果たせているという自信が全く持てなかった。そもそも「健全な」発展というものがどういうものかモヤモヤし続けていた。

現在の資本主義経済において、企業の発展のために人間を手段として取り扱う状況が圧倒的に多いと感じられる。そのような経済が健全なものだとは到底思えなかったため、「健全な」経済を実現したいと思ったが、監査法人に勤め続けている以上は、それが実現不能ではないかと思えた。

公認会計士の仕事が、数字を読んで「はい、合格です!」、「これだったらOKです!」とお墨付きを与えるだけ、追認するだけの制度に成り下がっていないかという疑問を常に抱いた状態で監査法人に勤務しており、それは監査法人を退所しても乗り越えることができなかった。国の制度に守られ、金融庁の監督下に公認会計士が存在し、制度で解決しようというレールが敷かれている状態が果たして健全なのだろうかと葛藤し続けていた。

加えて、公認会計士として監査や財務・税務という分野に関わっているとクリエイティビティを発揮できる場面に乏しいという点も深く悩んだ点だ。試験勉強を頑張って良い点を取ることもそれなりに得意だが、クリエイティブな発想・思考ができる点も自分の強みだと思っていたので、このまま前者の能力を換金して生きるような生き方を続けることに対する疑問を抑え込むことはできなかった。

たった一度の人生だから、やりたいことやったもん勝ちだと思い切って、自分の信じた道を進むことで、この点については乗り越えられたと感じている。

命を使うと書いて「使命」であるわけだが、私は、人生の目的として少しでも多くのアウトプットを社会に還元しようとする中で、自分の命をどう使ってそれを成し遂げていくのかを日々模索したいと考えている。だが、その道筋が明確に見えているわけではなくtrial and errorを繰り返す日々である。

公認会計士として使命を果たせていないという感覚は、未だに乗り越えられたとは思っていないが、このような既存の公認会計士の枠組みを超越した「非」公認会計士として取り組んでいくことを決意し、独立し、グロービス経営大学院で経営学を学んだり自らの志と向き合ったりする中で、少しずつ自分の進むべき方向性が見つかり始めてきた。

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