武地健太(たけちけんた) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

freee株式会社

専務執行役員 金融事業本部長

武地 健太 たけち けんた

失敗を恐れずチャレンジを楽しむ気質が、ベンチャー企業経営成功のカギ
アーティストタイプ
アーティストタイプ

1981年12月24日生まれ(42歳)
京都府出身 ・ 東京都在住
京都大学

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

会計士という仕事はたった4年程度なので会計士の強みで語ることはおこがましいし、大した強みもないと思う。そんな私でも今の仕事に役に立っていることは2つある。1つが人脈、もう1つは資格だ。

監査法人時代の人達の中には、freeeを応援してくれたり、「武地君だったら何でも言ってちょうだい」と言ってくれたりする人が多い。たった3年、4年しかいなかった若造に、それはすごくありがたいと思っている。そしてもう一つの資格は、ベンチャーという業界の破壊者的な立場にいるが、公認会計士という資格があると身内だと思ってもらるので受け入れてもらいやすい印象はある。
また、「この人はしっかりしたマネジメントができる人なのだろう。ビジネスの話が通じそうだ」と思ってもらえるようだ。資格の持つ信頼感は、事業を進める立場にいる者にとって、影響は大きい。

次に、BCGで得た強みとしては、プロジェクトマネジメント能力だろう。いつまでにこういう状態にしないといけないけど、今はこういう状態だから次はこれをこうしていくというように、ゴールから逆算で考えて設計できる能力だ。事業の責任を負っている者としては、紆余曲折はあっても向かうゴールは絶対にぶらせてはいけない。そういう発想をできる人は本当に少ないと感じる。多くの人は、議論を通じて何をしたいかというゴールを最初にきちんとセットせずに議論を始めるので、話していくうちに、横道にそれてしまう。誰かが興味をひきそうなことをいうとワーッと盛り上がって、無駄な時間を過ごしてしまう。プロジェクトマネジメント能力があれば逆算で物事を考えてアクションを積み上げていけるので、ぶれずにゴールにたどり着ける。コンサルタントをやったから身についた能力で、すごく役に立っている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

事業責任者をやっていて、この事業がいけそうだという確度が自分の中で一定以上に上がって、これはいけるぞと確信が持てたとき、みんなはまだ気づいていないけどこれなら何とかいけると思えた瞬間というのは相当嬉しい。これは他のベンチャー企業でも感じることかもしれないが、うまくいくかどうかも分からない不確実な中で責任を負わなければならないので、苦しいときがある。でも、そんな大変な中で、これをやったら去年よりも今よりも少しでもうまくいくというのが見えた瞬間は相当嬉しい。その段階では確実かどうかなんて分からないのだが、それでも嬉しい。事業は自分の子供と同じだと思っているので。

事業部には100人ぐらいいて、その家族まで含めて考えると300、400人いる。人生全部というわけではないが、少なくともこの数年間の人生は自分が背負っている。仕事がうまくいったほうが幸せになれるし、プライベートも幸せになる。逆に、うまくいかなかったらみんなにストレスをかけることになる。なのでうまくいく可能性が少しでも高まったと思えたら相当嬉しい。従業員やその家族が幸せになると思った瞬間に、仕事をしていて嬉しくなる。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査法人1年目は本当に悩んだ。
当たり前のことだが、大企業で売上や仕入を複式簿記を使って入力している会社なんてない。全部売上管理や仕入管理システムから自動記帳されている。それがどうしても理解できなかった。というより信用できなかった。

なので、一生懸命システム間連携をチェックした。幸か不幸か一件も差が出ない。なんで自動で連動するのか全く仕組みがわからなかった。でもとにかくチェックし続けた。当然クライアントからも先輩方からも白い眼で見られた。「あいつ使えないな」と陰で言われていたのも知っている。

ここでシステムの勉強を死ぬほどやって、エンジニアにも負けない知識を身につけた、とか言えればカッコいいのだが、残念ながらそこまでの執念を持ち合わせていなかった。とにかくチェックし続けたので、システム連携していれば会計は問題ない、という肌感覚が身についたのか、1年たったら克服していた。

今の自分だったら、「素直に詳しい人に聞こうよ」とアドバイスするだろう。色んな人の話を聞いてたらフッと腹落ちすること/発見することは本当に多い。

1 2 3

性格診断テストをやってみよう性格診断テストをやってみよう

会計⼠の履歴書とは
世代、職場、地域などのさまざまな垣根を超えて、
会計士が気軽に立ち寄ってコミュニケーションしたり情報収集できる場を目指しています。
また、当サイトをきっかけに会計士に興味を持ってもらえると幸いです。

会計⼠現役会計⼠・会計⼠

会計士の方はこちら
More
『会計士の履歴書』に掲載している“会計士”は、“日本の公認会計士試験(旧2次試験)に合格している人”を対象としています。そのため、修了考査(旧3次試験)の合否や日本公認会計士協会への 正会員 又は準会員(会計士補)の登録有無とは関係なく掲載しています。