久保光雄(くぼみつお) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

みらいコンサルティング株式会社

代表取締役

久保 光雄 くぼ みつお

お客様と「仕事と人生」を共創する関係を築き、日本企業の再成長に寄与していく
リーダータイプ
リーダータイプ

1947年8月28日生まれ(76歳)
福岡県・大分県出身 ・ 東京都在住
中央大学 商学部 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

日本企業の成長および社会発展に貢献できる、最有力の位置にいる専門家が会計士であると思っています。
会計士になれば、日々の業務を通じ、数字を読んで、数字で語る能力が身につきます。多くの会社の盛衰のノウハウに触れることができます。そして、いろいろな人に出会えるチャンスがあります。これほど発展性のある仕事はなかなかありません。

ただし、会計士の資格をもてば、経済的に安定した人生を送れる時代はすでに終わっています。監査業務、会計業務、税務業務のAI化、デジタル化が進み、会計士業務は変革の真っ最中にあります。
そうした社会で、会計士に求められるのは、問題の発見や指摘に加え、自らが見つけた問題を解決する力です。

問題解決のためには、攻めのガバナンスが求められます。
近年は、会計士が監査業務を行う際、自らの責任を意識するあまり、リスク回避の発言や行動が多すぎるように感じます。そうして会計士自身の安定志向が強くなれば、時にお客様の改革的行動を抑制してしまいます。
しかし、リスクを取らずして成長は望めません。会計士はそれをよく理解した上で、日本の将来のためにも、積極的な成長戦略を提言していくべきです。

現代の日本企業は、オーバーコンプラ、オーバー保守で、自縄自縛になっているきらいがあります。閉塞感漂う日本企業に、革新の風を入れる能力のある会計士が、より活躍する時代がくるでしょう。
ひとりの会計士として私が目指すのは、お客様貢献、社会貢献を通して、自己実現を図ることです。その上で、仲間たちにも自己実現の場を提供し、それが次の世代にまで引き継がれていくなら、嬉しい限りです。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

今後はさらに、日本企業の再成長に寄与していきたいと考えています。
お客様とビジネスを共創し、専門家発の新規事業も数多く立ち上げて、海外にも通用する企業へと成長するための支援を行っていきます。それを続けることで、「強い日本企業」を生み出す土壌を作るのが、目標のひとつです。

みらいコンサルティングという組織の中でも、世界で活躍できる人材を育てていきたいです。
私は2012年に、アジアの仲間とともに「Reanda」という国際会計事務所を設立しました。現在は37カ国から参加があり、4000人の規模にまで成長しています。その国際舞台で、社員たちには私が若いころにしたような経験を積み、成長してほしいという思いがあります。

現在、個人的に興味があるのは、仮想通貨(暗号通貨)です。いずれは、仮想通貨の評価システムを作りたいと考えています。
また、監査業務についても、新たな試みができないか摸索中です。監査結果を点数制度にして、「この企業は65点」などと評価できる仕組みができれば、おもしろいかもしれません。こうして会計士業界に新たな風を送ることにも、取り組んでいきたいです。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

あらゆるビジネスの入り口となるのは、数字です。まずは数字を読み解くことから始まります。その役割を担うのが、会計という業務です。しかしそれが会計士のすべてではありません。入り口をくぐった先には、業務改善があり、さらにその先には、人事、文化、組織の改革があります。そこまで行きついて、本質的な問題解決ができるようになると、仕事のやりがいやおもしろみがぐっと深まります。

会社経営に携わる、国際業務に取り組むなど、会計士の活躍の場は広がっていますが、将来のキャリアを描くにあたり、そのベースとなるのは監査業務です。3年から5年、監査業務を経験して、たくさんの生きた知識やノウハウを吸収することで、コンサルティング能力をはじめとした会計以外の能力が芽吹いてきます。そうして己を磨いた上で、監査という枠を超えて、会社経営や国際業務にチャレンジするといいと思います。

今後の日本では、少子高齢化によりマーケットが縮小することは明らかです。これまで国内にしか目を向けずにやってきた企業が苦境に陥り、倒産すれば、ひいては日本全体が貧困化していくことになります。それを防ぐためにも、会計士は世界に目を向け、経営を学び、国際的に通用するような戦略を描けるようになってほしい。その上で、日本企業の再成長を支援していってください。

会計士を志している人には、受験勉強以外のところでいろいろな経験を積んでほしいと思います。海外を旅してみたり、先輩で魅力的な人がいれば会いに行ってみたり……そうして自らの人間性を磨く過程で、業界を超えた幅広い人脈ができるかもしれませんし、物事の本質を見通せる判断力が養われるかもしれません。会計士という資格だけにとらわれることなく、人間として成長することを目標に、日々を過ごしてほしいと思います。

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