久保光雄(くぼみつお) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

みらいコンサルティング株式会社

代表取締役

久保 光雄 くぼ みつお

お客様と「仕事と人生」を共創する関係を築き、日本企業の再成長に寄与していく
リーダータイプ
リーダータイプ

1947年8月28日生まれ(76歳)
福岡県・大分県出身 ・ 東京都在住
中央大学 商学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私が代表を務めるみらいコンサルティングでは、仲間とお客様を含めたエンゲージメントを重視しており、お客様の未来に向かって共に歩み、「仕事と人生」を共創する関係になることを目指しています。
社会的に意義のある集団であり続けることを常に意識すべく、15年前に理念などをまとめた『MC WAY』を作りました。『MC WAY』は、時代に合わせて見直しを行ってきた結果、現在10訂版となっています。こうしていつも理念を高く掲げ、その旗のもとに集まる仲間とともに仕事ができることに、私は大きな喜びを感じています。そのようにして一致団結して進んでいけるのが、私たちの強みです。

また、みらいコンサルティングでは、会計だけではなく、人事労務、税務、国際ビジネスなど、複数の専門家などが一体となって、お客様の事業全体を支援します。主な取引先である中小企業が抱える問題は、資金繰りから従業員問題までとにかく多彩であり、会計士だけでは本質的な解決に導けません。みらいコンサルティングには現在、東京に100人、その他の地域に80人、海外に20人のメンバーがいます。そうして多様な分野の専門家を揃え、総合的なコンサルティングを行えることも、強みとなっています。

会社の方針であり、個人的な心情でもあるのですが、その場だけの対応はとらず、誠意を尽くして仕事をすることを大切にしています。クライアントに対し常に誠実であったから、ここまで歩んでこられたのだと考えています。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

コンサルティングを行っていく中で、短期業績の追求では真の問題は解決せず、中長期的な成長を目指す必要があると分かったのは、自分にとって大きな気づきでした。

短期業績を伸ばすための施策は付け焼き刃的な対処療法になりがちであり、根本的な治療にはならないことがほとんどです。目先の数字ばかり追いかけ、人事、労務、社風といった組織の本質を成す部分から目を背けてしまうと、本当にお客様のためになるサポートができなくなってしまいます。現在では、常に中長期的な視野を持ち、会社全体を俯瞰しながらコンサルティングをするよう意識しています。

また、ビジネスの国際支援業務において、中国、ASEAN、アメリカのスタートアップ企業と日本の新興企業を比較したときに、強い危機感を抱きました。海外では、足元(自国のマーケット)を見つつも、世界マーケットをめざしている企業が多くあります。しかし日本においては、足元を固めるだけで終わっている企業が目立ちます。海外の企業は、レッドオーシャンを避けて、世界市場でブルーオーシャンを必死に模索していますが、日本企業は、レッドオーシャンで疲弊し、ブルーオーシャンまで辿り着けていない印象です。

私が、新規上場の支援に直接取り組んだ企業は数十社ありますが、その後大きく成長しているところは、残念ながらきわめて少ないです。当初、新規上場を「単なる通過点」としていた経営者であっても、上場後は次第に保守的になり、守りの経営に徹していく……。そんな事例を数多く見てきました。その根本的な要因は、経営者の「ビジョン不足」、人間としての「哲学不足・勉強不足」、ひと財産築いたという「油断」にあると考えています。

こうした背景もあってか、世界経済の中で、日本企業の存在感は著しく下がってきています。未だ多くの企業が、アナログ時代の成功体験にとらわれ、デジタル時代の変化を軽視しているようです。また、リスクを恐れ、チャレンジを避ける風潮が日本にまん延しており、基礎開発力も落ち込んでいます。こうした状況からの脱却が急務でしょう。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査法人時代、監査のキャリアを積む中で、クライアントの問題解決のヒントが見つかることが増えてきました。クライアントの大半は、監査で指摘された問題に対して、早急に解決すべき重要性を感じていない、または自前では解決できない、という状況でした。そうした企業に対し、自分が見つけたヒントを提供することで問題解決に結び付けたいという思いが大きくなり、実際にアドバイスや改善活動を行うようになりました。

しかし、それを知った会社の先輩社員から、ことあるごとに「会計士は余計なことをするな」と言われました。
会計士だからといって、会計だけやっておけばそれでいいのか。
会計結果の評論である監査にだけ注力すれば済むのか。
私は疑問を抱きました。そして改めて、会計士という仕事の社会的意義や役割について考えていったところ、「会計士には大いなる可能性がある」ということに気づきました。

お客様は、財務の専門家である会計士に対して、戦略的な経営パートナーとしての役割も期待します。会計士はそれに応えるため、経営に関する知識を身に付ける義務があると思います。また、会計士の仕事は、法定監査に従事するだけではありません。監査の経験を積んだ後には、さまざまな問題解決のアプローチが身につき、それが企業の成長や再生のために大いに役立ちます。それを生かさない手はありません。

こうして会計士が企業活動を全般的にサポートできるようになれば、ひいては日本の発展にも寄与できるはず。そこに思い至った時から迷いはなくなり、会計士という肩書きに囚われず、自分ができるあらゆる支援をしていこうと考えるようになりました。

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