原繭子(はらまゆこ) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

原公認会計士事務所

代表

原 繭子 はら まゆこ

監査法人から大都市の自治体職員、そして独立開業。女性会計士委員会委員長との二足のわらじでフル回転!
リーダータイプ
リーダータイプ

50代
大阪府出身 ・ 大阪府在住
グロービス経営大学院大学 経営研究科修了(MBA)

7人生の目的と公認会計士という資格

私の人生にとって、公認会計士という資格は“自分の成長の軌跡”であり“家族の協力の賜物”。私はこの資格を活かして、自分の仕事や生き甲斐はもちろん、家族の人生の助けとなる存在でありたい。

長くかかった受験時代は、受験の学力アップ以上に心の成長アップの時期だった。修行とも言える受験時代は数年に渡ることとなり、自分の内面的成長に大きな影響をもたらす時期となった。特に、試験会場で問題が解けずパニックになった経験から、私の場合は学力アップ以上に、365日どんなことがあっても平穏な心でいられるトレーニングが必要と考え、気持ちの緩急のつけ方、物事の捉え方、生活パターンなど、自分を丸ごと見直して毎日を過ごした。

また、受験中は家族に心配をかけているのが一番心苦しかった。何回目かの不合格が判明した頃、親も言うべきか言わざるべきかを相当考えた上で「どうする?続ける?それともやめる?」と私に聞いて来た時に、こう答えた。「確かに、合格が保証されない受験生活を続けることは苦しい。だが、受験をやめるとしてもエネルギーがいる。自分の本心に問い続けてみたのだけれど、私が人生を終えるまでずっと“自分が受験を諦めた事実”を背負うことの方が私には辛い選択という結論に至った。だから、合格するまで諦めない。絶対合格する。どうかよろしくお願いします」。結果、合格できたときは嬉しさより、この生活を終えられることに、心からほっとした。そして、今まで見守ってくれた家族に感謝の気持ちでいっぱいになった。

自分の人生の任務の一つは、家族全員の人生を見送る役目。前述の通り、私が公認会計士に合格できたのは、自分の努力もさながら、日々支えてくれた家族の協力があってこそ。自分の人生をかけて到達できた資格だからこそ、私も家族の人生の支えになるには、と考え決めたことは、家族全員の人生を見送る役目になること。人生の最後は、誰も経験したことがないけれども必ずやってくる、不安にもなるだろう。さらに高齢者になれば誰しも家族の協力が必要になる。その時に備えて、日々の生活はもちろん、心の面についても寄り添えるように、自分の仕事力と人間力の向上に努めたい。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

仕事の目標:「自ら成長する組織を増やす」

私の仕事に対する基本的な考え方の一つに、「組織が自ら成長しようとするからこそ、我々専門家のサービスが活かされるのだ」がある。この考えに基づけば、専門家は知識やノウハウを提供するだけでなく、人に納得してもらえるように、さらには自発的に行動してもらえるように、自分が行動すべしということになる。

私はもともと大学時代のアルバイトで、事業と事業をする人の集合体=“事業体”に関心を持つ経験をしているので、民間企業でも自治体でも実務を通して組織論や人材マネジメントに取り組んできた。この視点も生かして、公認会計士としてサービスを提供し、「自ら成長する組織を増やす」ことによって社会に貢献しようと思っている。

ライフワークの目標:女性活躍、ダイバーシティは実践第一!

例えば、近畿会女性会計士委員会では、会員を対象にキャリア、働き方改革、子育て、介護、LGBTなどのテーマで、毎回新しいアイデアや趣向を凝らした講演会やセミナーを企画開催している。特に平成30年度は委員会設置30周年を迎え、記念講演会は2回とも100名超を集客し、中日本五会ではキャリアとWLBのアンケート調査の発表も行った。

しかし、女性会計士委員会の目標は啓発活動にとどまるものではない。講演会に参加した会員は、女性活躍やダイバーシティの実践者になってもらいたい、という思いで取り組んでいる。つまり、女性会計士委員会の活動で、自ら実践、自らチャレンジする人を性別問わず生み出したいのである。何より、そういう私も、実践者の一人であり続けようと決めている。そのためには、まだまだするべきことがたくさんある。自分の行動で誰かの気持ちを勇気付ける人間を目指したい。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

キャリアパス:ロールモデルを求めない。誰もやっていないことにチャレンジしよう!

これは私見であるが、関西圏では監査法人を辞めることをマイナスイメージにとる人が相対的に多いような気がするのに対し、東京圏の公認会計士と話していると、監査法人を辞めて事業会社に転職したり、短期間で会社を転職していくことに対して、ごく普通のキャリアパスの一つと捉えている人が相対的に多い気がする。

確かに、監査法人勤務で得る経験は有意義だ。だが、もしそれだけを理由に監査法人から卒業することをためらうならば、ある意味もったいないことだと思う。公認会計士の活躍フィールドは、監査法人以外にも様々ある。もし自分の考え次第で仕事を選べるのであれば、監査法人以外の選択肢も監査法人就職と同じ重みで考えてみてはどうだろうか。

また、公認会計士がいない・少ない世界に出ていくのも良いのではないか。視野も自分のネットワークも広がるはず。公認会計士業界だけではなく、生活地域や他の業界にも視野を広げて検討してみてはどうだろう。どんなキャリアもメリットとデメリットが必ずある。ロールモデルがなくとも、いろいろな事例を見聞きして、自分だけのロールモデルにチャレンジする勇気をたたえたい。

社会人としての人生:尊敬できて信頼しあえる仲間。お互いにとって大切な存在でいられるよう、日々自分を高める。

公認会計士業界にも、それ以外の世界にも、尊敬でき信頼しあえる仲間がいること。それは、一所懸命生きている過程で出会えるものであり、生きていく力をもらえるありがたい存在。そして、人生の高みにチャレンジすればするほど、その存在のありがたみを感じる。この記事を読むあなたにも、そのような存在が現れ、ますます熱い関係が育まれますように。

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