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CFOが果たす役割は会社のためにできることすべて。公認会計士であることに誇りを持ちつつ“いい会社を創る”

冨來 美穂子

とみき みほこ

生年月日
1965年6月13日(53歳)
所属企業
株式会社フォーデジット
所属部署
役職
CFO
最終学歴
お茶の水女子大学 理学部物理学科 卒業
出身地
石川県
現住所
東京都
1キャリアサマリー
1988年4月
大学卒業後、株式会社リクルートに入社。
通信事業系の事業部などで、主にシステム開発の業務に従事。

1995年12月
株式会社リクルートを退職し、公認会計士の試験勉強を始める。
リクルートにて約8年が経過し、このままでいいのかという、よくある迷いをずっと抱えていた私は、何か別の専門性のある仕事に従事することを考え始めた。会計に特に興味があったわけではない私は、生業にできそうな資格のなかから、何とかトライできそうな会計を消去法で選んだ感じだったように思う。今思うと直感の選択だったかもしれないが、会計士を選んで今ではよかったと思っている。
仕事の仕方や、仕事をする上でのいろいろな考え方は、リクルートでの経験が土台になっていると思う。
2000年10月
公認会計士2次試験に合格し、当時の朝日監査法人(現あずさ監査法人)に入所。
主に法定監査に従事。
2003年12月
朝日監査法人を退職し、一般事業会社に転職。
人が作った数字を見る側ではなく、事業を実感し、作る側に携わってみたいという思いのもと事業会社へ。「会計は会社の実態を現す」とは、どういうことか実感してみたかったようにも思う。

事業会社に転職し、初めて経理というものに携わった。監査していると重要性でパスということもあるが、経理は1円でもあわないと締まらない。それを重要性で片付けてしまうと、どんどん、ルーズになる。会計士と経理業務の間には大きな目にみえない壁があると感じたのも、実際に数字を作る業務に携われたからだと思う。

マンションの1室でやっていた小さい会社では、経理業務以外にも、会社登記など何でもやった。しかし、事業は生き物。大きくても小さくても、いろいろなことが起きる。やはり、それが楽しい。
2013年7月
いくつかのベンチャー企業を経験したのち、株式会社エスエルディーに入社。経理部長として上場準備に携わる。2015年3月にJASDAQ上場を果たした。その後、2015年6月の株主総会にて取締役に就任。会社のために何ができるかという目線をもてたことは、やはり大きな経験だったと思う。
2018年4月
株式会社フォーデジットに転職し、CFOに就任(現職)。

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この会計士のタイプは?

リーダータイプ
内向的
臨機応変型
大局タイプ
個人主義
伝統型
外向的
計画管理型
こだわりタイプ
集団主義
革新型
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人とコミュニケーションをとることが好きで、新しい価値観や知識の吸収に貪欲である。
協調性も高く、相手に対して思いやりを持って接することができるため周囲から頼りにされやすい。
自身の仕事に対しても責任感を持って誠実に取り組むことができるが、予想外のトラブルや問題が起こった時には動揺したりイライラしたりすることもある。
上昇志向があるため内にこもらず積極的に物事に挑戦していく傾向にある。
このタイプの会計士は回答者全体で、
6.9%います。
2監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

監査法人では主に法定監査に従事した。大手クライアントを担当することにより、あるべき組織とは何か、有効な内部統制とは何か、そして会計自体に接することができた。ある意味、試験勉強だけではわからない会計の実態を学ぶことができた。

しかし、もともと事業会社にいたせいか、監査よりも事業会社に身をおきたい、作る側になりたい、事業という生き物の中で仕事がしたいという気持ちが強かった。約3年監査法人に勤務し、実際に数字を作る側として、事業を身近で感じることができる事業会社へ転職することに決めた。

今の若い方は、ちゃんとした目標や目的を持っている方が多いようだが、私はその時々の気持ちでただ動いていただけで、ちゃんとした目標など持っていなかったように思う。何か楽しいことがしたいという思いだけだった。だからこそ、楽しければ業務範囲にこだわりはなかった。それがよかったのかもしれない。会計士になったのだから会計分野かなというくらいで、会計士なんだからこれはやるとか、これはやらないという思いはなく、何でもやりたかった。

事業会社に入ってみて、会計士は机上で仕訳はきれるが、実際の経理処理はできないということを痛感した。どの伝票からどんなふうに入れればいいのかもわからなかった。いろいろ勉強になったし、刺激もあった。やはり、事業会社は生き物だと実感した。

3今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

前述のとおり、明確な目標をちゃんと設定しないまま、ただ、自分が楽しいと思えることをその時々で追い求め、漠然とした野心だけをもち、今まで来てしまった。実際には楽しいと思えることのほうが少なかったし、辛いと思うことのほうが多かった。

事業会社で公認会計士はいったい何ができるのか。そして、会計とは会社にとって何なのか。そういうことを、なんとなく漠然と考えていたような気がする。縁あってIPOを経験させて頂き、取締役という役職にもつかせて頂いた。自分の力で何かをしてきたというより、全てがご縁であり、自分の周りにいて頂いた方のおかげだと思っている。いろいろな経験をさせて頂いた周りの環境、そしてチャンスをくださった方々に本当に感謝している。仕事というものは、きっと、そんな縁みたいなものが楽しいのだと思う。自分ひとりではできないことが、誰かと一緒にやることで、想像もつかいないような世界にひろがっていく。

現在CFOという役職ではあるが、まだまだ力不足で十分に役割が担えているとは思っていない。CFOの役割は定義しやすそうに見えるが実は曖昧で、私の中でも明確ではないし、人それぞれでもいいと思う。会社の状況によって求められるものも様々で、管理部門全般を管掌されているという方も多いかもしれないし、CEO、COOの女房役という側面もあるが、究極的には、会社のためなら何でもする仕事だと思っている。どんな仕事でも、やり方や仕事に対する考え方や環境次第で楽しくなると思うのだが、CFOも、大変だが“楽しい仕事”だし“やりがいのある仕事”だと感じている。特にCFOとして会社の全体を見れることは、自分のキャリアにとっても大きいし、やりがいがある。“自分の仕事が”という視点ではなく、“会社のために”という視点がもてることが最も大きな特徴かもしれない。

会社のために何をしたらいいのか。そもそも会社のためとはどういうことか。それを自問自答することとなる仕事かもしれない。現在の仕事というよりも、今やりたいことなのかもしれないが、“いい会社を創る”ことが自分の中でテーマになっている。“いい会社”とは、これまた定義が曖昧だ。企業をとりまくステークホルダーによっても異なる。業績が好調な会社、社会的意義のある会社、働きやすい会社、会社に行くのが楽しくなるような会社、前を向けるような会社、品格のある会社、〇〇という会社にいると自慢できる会社、業界の先駆者となる会社など色々候補があり、“いい会社”の定義はまだまだ考えきれていない。

CFOの役割には、何をすべきとか、何をしてはいけないという境界はないと思う。領域を超えてしまうことのデメリットをあげるなら、責任の所在が不明確になることだと思う。それを回避できれば、CEOの領域だから、COOの領域だからと気にすることはないと思う。ただし、やり方に気をつけなければ、不協和音のもとになるかもしれない。

これが、自分のキャリアパスとしてどうなのか、正直よくわからない。なにせ、前述の通り、明確な目標設定ができていないもので。しかし、企業という生き物の中で仕事がしたいという思いに突き動かされて、今までやってきた。そして、そういう仕事を体験する職種としては、CFOはいい仕事ではないかと思っている。

取締役やCFOという職を通して会社を大局的にみることができ、事業を行うことの大変さ、面白さ、会社を守ることの難しさを痛感してきた。その先に何を目指すにしても、その経験は役にたつと思う。私にとって、現在の仕事もある意味、通過点である。きっと、ずっと、通過点なのかもしれない。そして、今の経験はこれから必ず役に立つ。

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