篠木良枝(しのきよしえ) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社マクアケ

常勤監査役

篠木 良枝 しのき よしえ

監査役は子どもの成長を見守る母親的存在。事業推進を助けるとともにブレーキ役も果たす
事務次官タイプ
事務次官タイプ

40代
大阪府出身 ・ 東京都在住
京都大学 法学部 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

近い将来の目的としては、仕事ではマクアケの成長を見守っていくこと、プライベートでは子どもの成長を見守っていくことです。監査役協会の研修で講師の方が、あるべき監査役監査としていいことをおっしゃっていました。「会社の全体を見ているのは、経営トップと監査役。監査役は、普段は黙っていても良い。ここぞという時に、会社を良くする信念と情熱を持って行動すれば会社は強く大きくなれる。」

リスクのない事業はないため、会社が成長するためにはリスクを取って経営判断を行う必要があります。直接意思決定を行うのは経営者ですが、事実認定に基づく意思決定が合理的か、会社の利益を第一に考えているか、手続きに問題がないかを監査するのは監査役です。ビジネスの全体を見て、コーポレートガバナンスが有効で合理的な経営判断が行われているときは何もする必要はありませんが、経営判断が会社のためにならないと思うときには意見を述べる、指摘することが監査役監査である、ということだと理解しています。

公認会計士として監査法人で経験した財務及び会計に関する相当程度の知見があったからこそ監査役に就任したのであり、公認会計士になっていなかったら今の自分はなかったでしょう。

子どもの成長を見守ることは、監査役監査と似ているところがあるなと思っています。親は子どもの話を聞き、性格を知って、様々な経験をする機会を与え、いろいろな可能性を示すことはできます。ただ、親が子どもを自分の思い通りにしたり、全ての困難を事前に防いだりすることはできません。親ができることは、子ども自身が決断しなければならないときに判断材料を与えたり、話を聞いたりするだけです。親ができることは陰で子どもを見守ること。でもきちんと見守ってもらった子どもはいつか素敵に成長してくれると信じています。監査役の業務も会社を陰で見守ること、そして会社も強く成長するはずです。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

人と人を結びつけることが好きで、友達が必要としている人を紹介することをよくしています。自分でもなぜかよくわからないのですが、好きな人が喜んでくれて人の輪が広がると嬉しい、ただそれだけです。遠い将来、人と人を結びつけることが仕事になったら良いかもしれません。好きでやっているので、仕事でなくても全くかまわないのですが。今のところ、それくらいしか思いつきません。近い将来の目的が果たされたら、夢も出てくるかもしれませんね。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

私も含め、公認会計士試験に合格したらとりあえず監査法人へ、という方が多いのではないでしょうか。試験に合格したら絶対にこれがやりたい、こういう仕事をしたいという明確な志望がある方以外は、それでいいのではないかと思います。監査法人では、経営者の作成した財務諸表の適正性について、監査人が自ら入手した監査証拠に基づいて判断した結果を意見として表明することを目的として、監査契約の締結、監査計画の策定、内部統制の評価、リスクアプローチに従った監査手続の実施、監査調書の作成、審査の受審と業務が明確でシステム化されているため、自然にどんな仕事でも求められる基礎力が身につくと思うからです。その上で、興味のあることが出てきたら迷わず外に出ることもいいですし、監査法人でのキャリアを極めることも素晴らしいことだと思います。

公認会計士の業務は、人工知能(AI)に取って代わられなくなってしまう、というようなことが言われますが、業務のIT化は間違いなく進む一方、計画・評価・リスクアプローチ・文書化・レビューといった監査業務の進め方は普遍的なものであり、人が組織にいる限り無くならないものだと思います。
外に出たら今まで得た知識の+αのインプットが必要になることは避けられないですが、この流れの速い時代に、いったん得た知識のままずっとやっていける仕事は少ないでしょうし、既存の知識とは違ったインプットを行うことは面白いと思います。知識、経験の幅の広い人はお話をしていても非常に魅力的です。新しいことを始めるのに慎重になることは当然なのですが、心配しすぎなくても公認会計士はいろんなところで求められていることを実感しています。

1 2 3

性格診断テストをやってみよう性格診断テストをやってみよう

会計⼠の履歴書とは
世代、職場、地域などのさまざまな垣根を超えて、
会計士が気軽に立ち寄ってコミュニケーションしたり情報収集できる場を目指しています。
また、当サイトをきっかけに会計士に興味を持ってもらえると幸いです。

会計⼠現役会計⼠・会計⼠

会計士の方はこちら
More
『会計士の履歴書』に掲載している“会計士”は、“日本の公認会計士試験(旧2次試験)に合格している人”を対象としています。そのため、修了考査(旧3次試験)の合否や日本公認会計士協会への 正会員 又は準会員(会計士補)の登録有無とは関係なく掲載しています。