篠木良枝(しのきよしえ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社マクアケ

常勤監査役

篠木 良枝 しのき よしえ

監査役は子どもの成長を見守る母親的存在。事業推進を助けるとともにブレーキ役も果たす
事務次官タイプ
事務次官タイプ

40代
大阪府出身 ・ 東京都在住
京都大学 法学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

世の中には、いろんな意見を持つ人がおり、誰かが絶対的に正しいということはなく各意見には正しい点が含まれています。世の中の人は目的が同じわけではないため意見の合意はとても難しいのだと思いますが、会社であれば会社をもっと強くしたい、良くしたいという高い目標が全員で一致していれば、意見の合意は可能なはずです。私は素直な心と広い視野を持つことを仕事だけでなく、生活においても常に心がけています。先入観なくいろんな人とコミュニケーションを取り、必要に応じて的確な指摘や助言を経営層に行うことで健全で効率的な経営ができる一助になれば、と思っています。

株式会社マクアケは志を高く持ち、目標達成に向けて一丸となっている会社であり、その一員であることを嬉しく思います。バランスが取れている、信頼できると言っていただくことが多いことが、私の監査役としての強みでしょうか。大きなエンジンを持つ車には高性能のブレーキが必要となるように、事業を進めるに当たって発生する様々な事象に対してうまくコントロールできるブレーキ役となれればと思います。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

心を動かす、その結果人を動かすのは結局、理屈ではなくて、目標に対する一途な思いやひたむきさなのだと思います。リーダーシップを持っている方、共通の目標を掲げてその目標に向かって周りを鼓舞できる方には心が動かされますし、そんなリーダーについていきたいと感じるはずです。リーダーシップがない組織では大きな目標は達成できないのだから、リーダーシップを持っている方はもっと大事にされて評価されるべきでしょう。

みんなの前に立って、リーダーシップを発揮して引っ張っていくということは、私は正直苦手なのですが、リーダーシップの発揮はそれだけではないと思います。全体の目標を達成するために、いろんな人の意見を聞いたり、目標達成に障害となっている事項を取り除くための提案をしたり、困っている人を助けたり、といったこともリーダーシップの発揮だと思います。

監査法人の東京事務所で働いていたときに妊娠、出産したのですが、妊娠中私はつわりがひどく体調が悪化してしまいました。監査現場のインチャージを担当していたのですが、往査もままならない状態になってしまった時に、そのクライアントを担当していないマネージャーの方が担当を名乗り出て、一緒に働いて私をフォローしてくださいました。その方のためなら全力で仕事を頑張ろうと思いましたし、今でも感謝の気持ちでいっぱいです。苦しいときを助けてくださった方のことはきっと一生感謝しますし、元気になったら今よりももっと貢献しようと思うはずです。そういったリーダーシップの発揮もあるでしょう。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

公認会計士という仕事に関連して、というよりは仕事そのものに関連してということになるかもしれませんが、仕事と家庭の両立については悩みました。監査法人勤務は激務ですし、子どもが生まれると今までの生活は一変し子育てにはとても手がかかります。もちろん子育ては母親だけが責任を負うべきものではなく、男性の育児参加や、子育て支援の必要性が叫ばれて久しいですが、現実には公認会計士の女性のパートナーは公認会計士だったり、忙しい仕事の人が多かったり、母親の負担は過大になりがちです。

子育てや介護など複数のタスクを抱えながら働く人でも働きやすい環境にするために、やるべきことを集中して行い、やった方がいいという程度のことはやらないという思い切った省力化、ITによる自動化を強力に進める柔軟な勤務体制を認めるなど、働き方改革が必要です。この改革は進みつつありますが、受け入れるスピード感は組織の風土とトップの姿勢により差が大きいようです。職場環境が変わるまで待てないということであれば、自ら外に飛び出すことも選択肢に入れていいのではないでしょうか。外の世界に飛び出してチャレンジした結果、失敗してもやり直すチャンスは公認会計士にはいくらでもあります。

また、ずっとトップギアで働く必要もないと思います。今はギアチェンジして抑え目に働いて、時期を待つこともいいのではないでしょうか。公認会計士の方は真面目な方が多いので、いつも頑張ることが当然と自分に厳しくなりがちですが、子育てをしてみると自分の思い通りにはならないことだらけで、かくあるべしと思っていると何もできていない気がしてストレスがたまることに気づきました。寿命も延びており、学びなおすこともできるので、もっと長い目で自分の成長を考えてもいいのではないでしょうか。

1 2 3

性格診断テストをやってみよう性格診断テストをやってみよう

会計⼠の履歴書とは
世代、職場、地域などのさまざまな垣根を超えて、
会計士が気軽に立ち寄ってコミュニケーションしたり情報収集できる場を目指しています。
また、当サイトをきっかけに会計士に興味を持ってもらえると幸いです。

会計⼠現役会計⼠・会計⼠

会計士の方はこちら
More
『会計士の履歴書』に掲載している“会計士”は、“日本の公認会計士試験(旧2次試験)に合格している人”を対象としています。そのため、修了考査(旧3次試験)の合否や日本公認会計士協会への 正会員 又は準会員(会計士補)の登録有無とは関係なく掲載しています。