佐藤祐司(さとうゆうじ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社日本人材機構

創生事業本部

マネージャー

佐藤 祐司 さとう ゆうじ

経営人材の紹介会社で自らも業務サポートにあたる。地域の将来を担う地方企業に新しい風を吹き込む
クリエイタータイプ
クリエイタータイプ

40代
千葉県出身 ・ 千葉県在住
千葉大学大学院 自然科学研究科デザイン科学専攻 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

建築家になることを目指していた学生時代、講義で出される課題には飽き足らず、いわゆるコンペへの応募に明け暮れた。例えば、公共施設の基本設計段階での公募コンペや、面白いところでは『小堀遠州の家』というお題で、歴史上の人物がもし現代に家をつくるとしたらどんなものとなるかを考えるアイデアコンペなど。先輩後輩含め色々なメンバーと組んでは、数多くの提案をつくった。
いつも何かお題が頭にあって、それに応えるアイデアの幅を広げるために色々な人の話を聞きに行ったり、様々な建築を訪れたり、本を読んだりという日々を過ごした。建築に関わる者はどこに行ってもみるべきものがある、と先達から言われることが多かったが、これは今の仕事でもまったく同じ。
地方企業の将来の姿を考えるとき、もちろんそれぞれに特有の課題がある。しかし、その企業のことだけをみていても解決策を導くことはできない。いつも色々なところにアンテナを張って、情報収集に余念がないようにしておきたい。
会計士としての思考過程も役立っている。新たな取引に当るとき、既存の会計基準にない取引であれば似ているものから類推して処理を考える。この流れが身に付いていることで、より柔軟に考えを巡らせることができる。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

仕事をする一番のモチベーションは、その仕事でなければ交わることのない人々と出会い、一緒に何かをつくり上げていく感覚を味わうこと。これは、監査でもコンサルでも人材紹介でも同じ。チームの仲間はもちろん、クライアントを含めた皆で本気で議論して何かが進んだとき、心が動く。
情けない話だが、ふとしたときに思い出すのは失敗の経験かもしれない。なぜこのタイミングでこんな話が出てくるのか、という場面には大きなことから小さなことまで何だかんだと立ち会ってきた。
中でも一番これは不味いなと思った瞬間は、よりによって深夜に訪れた。詳しい内容をここでは紹介することはできないが、このときは本当にチームの仲間に助けられた。彼らと一緒に議論することができたから正しい決断が出来たと思う。すぐにその事実をクライアントに説明すると、彼らはほとんど迷いなくその考えを受け入れてくれた。むしろ、このタイミングでも言ってくれてありがとうございます、という対応をしてくれた。そのおかげで、その後の巻き返しもスムーズに行うことができた。
ひとつの目標に、クライアントも含め皆で向かっている、という実感を持った経験だった。もちろん二度とこんなことはないようにと日々精進している。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

会計士が何をできる人かは、ほとんど知られていない。でもなぜか会計士だというだけで信頼感を得られることもある。一方で、細かなことに煩いのだろうとみられることもある。そのため今の仕事では、会計士であることを相手に伝えないこともある。
とは言え、会計士という仕事で得たものに頼って働いている訳で、それは何かと考えるとアフォーダンスという言葉が思い付く。建築やデザインの世界では、“人をある行動へと結びつけるために必要なヒントを示す事”という意味で使われる。例えば、人が椅子に座りたくなるのは、アフォーダンスを生むかたちをしているから。元々はギブソンという心理学者の言葉だ。
繰延税金の監査で将来計画をみるとき、どうやって準備してもらうか。外部の人材を採ったことのない経営者に、どうやってその活用を考えてもらうか。必要性ばかりを訴えては、いくら提案してもアフォーダンスを生まない。自発的な行動を導くには、どう相手が自分事として考えるようにするかというもうひとつの問題があって、その両方が重なったときにはじめてうまくいく。
まずは自分がどれだけ自分事と考えられるかが大切だし、相手が何のために行動するのかを理解することも必要だ。相手によっても、取り組む課題によっても対応は変わる。これからも悩みながらになるが、アフォーダンスを生む提案をしていきたい。

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