女性として、家庭を大事にしながらも仕事をして社会に貢献したい、そのためには資格を持って長く働ける仕事がいいと考え、公認会計士を目指しました。会計士の仕事はクライアントからの要望や法定期限などによって忙しい時期もありますが、事業会社に勤務するよりは自由度が高く、また様々な業務を経験できるという意味で、家庭と両立しながら仕事ができていると思います。
　加えて、監査にとどまらず、様々な形で会計士としての経験を活かせる場面があることも、社会貢献できる機会が多いという意味で、この仕事を選んでよかったと思っています。

　自分がトーマツで様々な経験をさせてもらったため、ぜひ後輩の皆さんにもそのようなチャンスをつかんでほしいと思っています。私は近い将来に、法人内で人事関係の業務に関わりたいと思っています。基本的にキャリアは自分で作っていくものだと思いますが、特に入社して数年の皆さんには、自分の所属する部署を超えた先輩などとのコネクションも少ないため、自分がこれまで監査業務や所内業務を通じて知り合った素晴らしい「人財」を紹介するなど、キャリアの選択肢を広げるお手伝いをしたいと思います。
　また、人事関係の仕事を通じて、さらに働きやすい職場にするための改善活動も進めていきたいと思います。マネジャーのころ、改善してほしいことをマネジメントに伝え、多くの要望を実現していただいたという経験をしました。職員の声を真摯に受け止め、できることはぜひ改善につなげて、より満足度の高い職場にしていきたいと思います。
　プライベートでは、ここ数年は中学生になった息子中心の生活でしたが、自立を促す年齢にもなったので、自分の時間に使ったりしています。COVID-19が落ち着いた際には、久しぶりに同期の女性達と一緒に海外旅行に行きたいと思っています。私の同期は男女問わずとても仲がいいため、20年以上たった今でも、トーマツ内にかなり多くの同期が残っています。やはり、同期のつながりは、何年たっても素晴らしいものだと思います。

会計士のキャリアプランは社内でも無数にあると思っています。よく、女性のキャリアモデルとして、というお話をいただきますが、私は特定の先輩の真似をしたわけではありませんし、また、私と同じキャリアプランがベストだと思っていません。自分がどのようなことが好きか、どういう仕事をしている時にワクワクするか、そこから自分がやりたいことを見つけていけば良いと思います。会計士になってやりたいことが見つかっていない人も多くいらっしゃると思いますが、焦らず、まずは目の前の与えられた仕事に一生懸命に取り組むことが大切です。それは必ず誰かが見ていてくれて、そこから新しい仕事への声がかかることにつながります。そのチャンスをあまり難しく考えずにトライすることで、キャリアがつながってくると思います。
また、できるだけ沢山の人と話すことも大切です。トーマツには、色々な経験と様々な考えを持った人が沢山いますので、話すことで刺激も受けますし、自分の考えも整理されます。また、学生時代の同級生やクライアントの方たちとも、ぜひ交流を続けてください。会計士とはまた別の視点で意見を聞くことも、とても参考になると思います。会計士としてのキャリアに迷ったときも、客観的に会計士の仕事を俯瞰でき、この仕事の良さに気づくこともあるのではないでしょうか。

会計士を目指している受験生の皆さんへ

「会計士はAIにとってかわられる」などと言われますが、絶対に人間でなければできない判断業務や、それをいかにクライアントに伝えていくか、そこは必ず残る領域です。また、仮に一般事業会社に就職するとしても、企業内会計士はかなり増えているので、会計の知見をもって様々な部署で活躍できます。合格まで大変だと思いますが、ぜひ、数年の勉強がその先何十年の違う世界につながっていることとイメージしつつ、がんばってください。先輩として応援しています！