天野真衣(あまのまい) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

某日系製薬企業

IR部

マネージャー

天野 真衣 あまの まい

監査経験×コミュニケーション能力でIR業務に邁進中
演出家タイプ
演出家タイプ

40代
東京都出身 ・ 東京都在住
慶応義塾大学 経済学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私の強みは、コミュニケーション能力と洞察力だと思う。前述したが、監査法人に入社当初、仲の良い先輩に「会計士には2通りあり、“知識で勝負する会計士”と“コミュニケーション能力で勝負する会計士”がいて、お前は“コミュニケーションで勝負する会計士”の方が圧倒的に向いている」と言われた。

その言葉が非常に印象的で、確かに私は勤勉なタイプではない上に、人とコミュニケーションを図ることが好きであったため、クライアント先と仲良くなって良好な関係を築き、スムーズに仕事を遂行することを監査法人時代は目標としていた。その結果、現在はIRという仕事につながっているのではないかと考える。

監査はクライアントごとに上司や同僚、部下も変わり、クライアント担当の方々も経理部の方から財務部の方まで、非常に多くの人々と関わって仕事を遂行していく。IR部も社内のみならず、投資家の方々など対外的にも積極的にコミュニケーションを図る仕事でもあり、コミュニケーション能力が必要とされる。

また、社外に出て活動することも多く、監査と共通する部分が多い。質問を実施する立場から質問を受ける立場に変わったため、まだまだ私自身勉強が必要だが、非常に監査での経験が活きていると考える。

監査では、完成された資料を元に加工していくという作業に慣れてしまい、実際に自分で会計ソフトに数値を入力するという作業は苦手ではあったが、人とコミュニケーションを図る IRの仕事に出会えたことに非常に感謝している。会計士の方でもIR 業務を遂行している方は少ないだろうが、非常に貴重な経験をさせていただいていると考えている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

財務部では為替を担当時に、EU離脱とトランプ大統領就任といった歴史的な瞬間に為替取引を担当することができたことだと思う。市場変動も相場変動が非常に激しく、判断を誤れば大変な損失になるため、いかに損失を出さないで取引を成功させるかを考え、達成できた際には非常に感動し、良い経験となった。

IR部においては、日経平均の変動とは別に会社の新薬の開発に伴い、株価がストップ高を2回更新するといった歴史的な瞬間に立ち合うことができ感動した。また、I R部では証券会社の方や投資家の方々との対話を通じて、会社の株価に影響を与えると考えると大変責任の大きな仕事であり、真摯に誠実に仕事に向き合っていきたいと考えている。

為替や株といった投資には変動がつきものだが、会社にとってポジティブな結論に結びつく瞬間に立ち会えた際には非常に感動する。業務を通じて投資という新たな世界を経験することができ、今後の人生に役立つのではないかと考えている(笑)。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

会計士の仕事で一番辛かったのは、クライアント先と同じベクトルに向かって仕事ができないという話に通じるが、監査を快く迎え入れてくれないことであった。国内会社と外資系の会社で大きな違いを感じたが、監査を通じて指摘事項を見つけても国内会社では受け入れてもらえず、何のために監査業務を行なっているのであろうと悲しさを覚えることがあった。

また、日本人と外国人(私が一緒に仕事した方々のみかもしれないが)の仕事のやり方の違いを痛感した。日本人は満遍なく細かく監査をしていき、時間的制約から最後に時間がなくなり、重要な勘定に最後苦しめられる。一方で、外国人は重要な勘定から作業を実施していきメリハリをつけて作業をしていく。ヒアリングを実施していても、製造業等他のアジア圏を含め、海外の強さを痛感し、日本は大丈夫なのだろうかとさえ感じた。しかし、日本にも何かよいところはあるはずと考え、日本の会社に就職してみようと考えるようになった。

また、新規クライアント先を担当した際には苦労した。新規クライアントは前年度調書の引継ぎがあるものの、白紙の状態から監査業務を実施することは非常に大変であり、自分の会計士としての知識のなさに悩んだ。仲の良い先輩に他社での経験や会計手続について相談して解決し、なんとか作業を終了することができた。新規クライアントでの経験は非常に辛かったが、人間的成長に繋がったと考えている。

1 2 3

性格診断テストをやってみよう性格診断テストをやってみよう

会計⼠の履歴書とは
世代、職場、地域などのさまざまな垣根を超えて、
会計士が気軽に立ち寄ってコミュニケーションしたり情報収集できる場を目指しています。
また、当サイトをきっかけに会計士に興味を持ってもらえると幸いです。

会計⼠現役会計⼠・会計⼠

会計士の方はこちら
More
『会計士の履歴書』に掲載している“会計士”は、“日本の公認会計士試験(旧2次試験)に合格している人”を対象としています。そのため、修了考査(旧3次試験)の合否や日本公認会計士協会への 正会員 又は準会員(会計士補)の登録有無とは関係なく掲載しています。