荒井大幸(あらいひろゆき) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

荒井会計事務所

代表

荒井 大幸 あらい ひろゆき

企業税務と資産税務を一気通貫で請け負う。経営者の黒子に徹し不断の努力を欠かさない二代目公認会計士・税理士
先生タイプ
先生タイプ

1982年7月3日生まれ(42歳)
東京都出身 ・ 東京都在住
学習院大学 経済学部経営学科 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

私の父は税理士である為、幼い頃から職業会計人の存在は知っており、私自身その道を志し、幸いにも資格を得ることができた。

逆説的ではあるが、この国は私に何かを期待して私に資格を与えたのではないかと思う。その期待を私はこの国の99.7%を占め、経済の生命線である中小企業とその経営者に会計や税務を中心とする有用な情報を提供して、その経営に貢献せよ、人の役に立てということだと解釈している。
 
元来、私の性格は細かく完璧主義なところがあり、相手と合う合わないもはっきりしているので、トップの器ではない。経験則として私がトップになると下の人が疲れてしまう。私にはナンバー2や黒子的なポジションが性に合う、陰でお客様の為に尽くすことにやりがいと満足を感じられる性分なのである。

公認会計士や税理士は表舞台でスポットライトを浴びる立場ではなく、スポットライトを浴びる方の裏方を演じる役回りだと思っているので、この仕事は私の性格に合っているように思う。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

まずは1人でどこまでできるのかを探求してみたいと思っている。人口の減少、会社総数(お客様)の減少、会計業界を目指す若い人や会計業界で働く人の減少、AIやRPA(ソフトウェアロボットによるプロセス自動化)の台頭など会計業界を取り巻く環境は厳しさを増し、従来の成功モデルに疑義を投げかけている。

経営者は集客に邁進し、獲得したお客様の対応に安価な労働力を確保して大量に投入すればよいとする、これまでの業界の常識はそう遠くない将来に通用しなくなるだろう。

一方で電子申告やクラウド会計の普及など、1人事務所への追い風もある。
しかし、1人の限界はいつか必ず訪れる。いたずらに規模を追求するのではなく、お客様と従業員、そして自らもが幸せになれる会計事務所の姿を考え続けることが私の使命ではないかと思っている。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

会計士受験生へのアドバイス

試験を受けると決めたらとにかく早く受かるように努力すること。試験に時間をかけても良いことは何も無い。試験勉強がうまくいかないと感じている人は書店で販売されている勉強法の本を手に入れ、勉強方法を勉強することを勧める。

合格者が100人いたら100通りのアプローチがあるのは事実だが、結果として短い期間で合格している人とそうでない人に別れる。しかし合格者には勉強法に関してある一定の共通項が存在すると感じる。自分にとって正しい勉強法を見つけたら、あとは愚直に繰り返すだけである。

キャリアを模索する会計士へのアドバイス

監査法人で働いている会計士は与えられた仕事だけをこなすのではなく、自らの仕事を組み立てること。多種多様な業務に触れるのは良いことであっても時間は有限だから、より多くの経験値を得られるような仕事を自ら取捨選択することが重要だと思う。

また、パートナーを目指すのであれば全身全霊をかけて努力する覚悟が要求される。監査法人でパートナーになる為の競争は苛烈だと思う。もし、パートナーを目指す気がないのであれば監査法人に長い期間、在籍することは避けた方がよいのではないか。

監査法人での経験はその後のキャリアの大切なベースとなるが、一般的な監査法人勤務の経験しか持たない公認会計士に対する市場評価の低さに早めに気付けるかどうかで、その後の人生がガラリと変わる。一番大切なのは自らのキャリアを見つめ、考え続けることだと思う。

●代目へのアドバイス

家業を継ぐと決めたなら家業で取り扱っている業務に関する経験を外部の事務所で一定程度、積んでから家に戻った方がよいと思う。

家に戻り経営の承継をしながら自らの手も動かさねばならない中で、並行して技術や知識の習得を1から行っていくのは難しい。家に戻ってから技術面や知識面の不足を露呈してしまうと、先代経営者に長く仕えた古参の職員から相手にされなくなる恐れがある。

また、外部の事務所に勤務し、その事務所の思想や強み・弱みに触れることで、自らがこれから作っていく事務所をイメージすることができるメリットもある。

最後に

独立する前はやはり色々と不安があった。今でもその不安が完全に払拭されたわけではない。ただ、1つ言えることは独立してから、とても楽しいということである。士業がなぜ自由業と呼ばれるのかが少しだけわかった気がする。

勿論、自由にはそれと引き換えに大きな責任がついて回る。でもそれすらも楽しみながら1人の経営者として、試行錯誤と失敗から気付きを得て、前に前に進んでいきたいと思っている。

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