柿澤仁(かきざわひとし) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

Omise Japan株式会社

OmiseGO

事業開発マネージャー

柿澤 仁 かきざわ ひとし

ブロックチェーンで新しい世界を創る”ブロックチェーン会計士”
開拓者タイプ
開拓者タイプ

1987年5月18日生まれ(36歳)
千葉県出身 ・ 千葉県在住
慶応義塾大学 商学部商学科 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

強みは、監査・IPOの経験と、ブロックチェーン・仮想通貨エリアの知識や経験、新規事業立上げの経験の掛け算ができることだ。 通常3年間しか監査経験がないと、全体像を把握することや、クライアントの事業リスクから監査のリスクを考えて監査をするという監査の醍醐味を味わえない可能性もある。そこをIPO準備という土台がないところからサポートしてきたことで、短期間で非常に濃い経験ができた。さらに、仮想通貨・ブロックチェーンの技術に踏み込んだ領域まで知っている会計士はほとんどおらず、仮想通貨の取引所の監査チームのビルドや監査手続きについて本部と話し合うなどの稀有な経験も持てたことで、レア度が高い会計士になったと思っている。

今の仕事で銀行と監査法人、ベンチャーサポートで得た業界知識や関係者との繋がりがとても役立っている。ブロックチェーンの領域はインフラであり、様々な業界で議論されたりユースケースの模索が行われたりしている。私は、大手外食チェーン、太陽光発電やアドテクと呼ばれる広告テクノロジーの業界など、幅広い業界を担当してきたので、どの業界の方と話をしていても、ざっくりとしたイメージがすぐに湧いて話が通じやすい。

監査と銀行で得た業界知識、会計監査・IPOの濃い経験と知識、トーマツベンチャーサポートで得た新規事業立ち上げや仮想通貨・ブロックチェーンの経験知識。この全部持っている会計士は、おそらく日本に10人いないのではないかと思っている。また、転職する先々でタイミングと仲間に常に恵まれてきたと思っている。あとから見ると導かれたかのような感じがして、本当に全てがすごい勢いでつながっている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

どの仕事をしていても、お客さんとか一緒に仕事をしている人とか、誰かに自分を必要とされることが一番嬉しいし、モチベートされる。特に相手の期待を少しでも超えられた瞬間や、「こんなことしてくれるんだ」と相手が喜んでくれた瞬間にすごく嬉しさを感じる。また、それぞれの職場でいつも新しいことに取り組んでいるので、仕事内容そのものが楽しかった。

今の社長はIT系ベンチャーで海外に出て成功した数少ない日本人の1人だし、一緒に働いている人たちもブロックチェーンのコアで、かつ、グローバルで面白い人たちばかり。以前よりも、一緒に働く人や、相談いただく方、会ってディスカッションする方々の幅がすごく広がった。日本の名だたる上場企業の役員の方と会ってブロックチェーンのディスカッションをしたり、こんな人と一緒にパネルに出ていいのかと思うような人と一緒になったり、現場の第一線で新規事業等に取り組んでいる方々と商談したり、本当に付き合う方々が面白く活躍している方が多い。僕がものすごくマニアックな専門領域にいるのでこの人たちと話せているのだけど、頭、知識、経験の全てをフル回転させて、相手の方に会って良かったと思わせるような話ができるように、毎回緊張感を持って臨んでいる。

今は、このスリリングな毎日が面白い。すごいレベルの人をインスパイアできて「また一緒にディスカッションしよう」と声をかけてもらえると嬉しい。この人たちを超えようと頑張っていることも全部楽しいし、かつ緊張感もある。今は走り続けて休む暇もないが、こういう瞬間がたまらなく楽しくて仕方ない。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

銀行の頃は、会計士の同期の多くが監査をやっているのと比べて、自分には監査の経験がないことに劣等感を感じていた。ただ、同じ財務諸表を利用するのでも、銀行と会計監査では全く違う角度から財務諸表を見るので、その点は非常に楽しかった。

監査法人の業務は、単に監査の理論や会計基準を機械的に当てはめるという仕事ではなくて、クライアントに何らかの事象・事実が発生したときに、どの会計基準が当てはめてどう解釈すべきなのかという、基準という法律と実際のギャップをどう埋めるかみたいなことを考えることが多かった。

さらに、誰のために監査をしているのかということを意識してバランスをとるのが難しかった。お客さんのためにどうしたほうがいいか考えなければいけないのだが、目の前のお客さんはこの人だけど、監査は株主とか別な人のために行っている。会計士の使命みたいな大きいものからすれば、財務処理が適正になり株主が得するようにしなければいけないし、独立性も持たなければいけない。その一方で、目の前の人をどう助けてどう喜ばれるかというのもあった。そのバランスをとるのに苦しむシーンは多かった。

上司とか法人、お客さんと意見が合わなかったときに、自分のこだわりとどう落としどころをつけるかというのは常に悩んでいた。マネージャーやパートナーの上司と激しく議論することもよくあった(笑)。私は、サラリーマンというより、一会計士として人として正しいことをやろうという価値観を常に持っていた。どんな仕事をやるかということより前に、人として正しいこと、自分に子どもがいるとしてその子に誇れるようなこと、そして会計士として正しいことをやらなければいけないという思いがあった。上司と喧嘩になったときも、ここで諦めたら損するのは結局お客さんだと思っていたので、諦めなかった。ぶつかりあうのは間違いじゃないと思っている。ただし、ぶつかったときは自分が正しいと思っていることに固執せず、きちんとあるべき方向やより良い方向に行くべきだと考えている。

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