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となりの法律事務所

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伊勢田 篤史 いせだ あつし

相続で苦しめられる人を0に-終活弁護士として、相続紛争のない社会を目指す
冒険家タイプ
冒険家タイプ

1983年(43歳)
千葉県出身 ・ 東京都在住
中央大学法科大学院 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

 弁護士と公認会計士の二つの資格を持っていると、経営不振の企業を立て直す「事業再生」や、破産手続で財産を管理する「破産管財」など、法律と会計の知識が重なる分野を専門にすると思われることがあります。これらは社会的意義が大きく、高度な専門性が求められる重要な分野です。
 ただ、私は資格の組み合わせから専門分野を決めるのではなく、自分が解決したい社会課題から仕事を考えてきました。弁護士資格を「X軸」、公認会計士資格を「Y軸」とすれば、もう一つ、自分が何を実現したいのかという「Z軸」があります。私にとって最も大切なのは、このZ軸です。
 私のZ軸は、「相続で苦しめられる人を0にする」という目的でした。そこから、デジタル終活や、経営者の突然死に備える緊急事業承継という、まだ十分に取り組まれていなかった分野にたどり着きました。
資格は、人生の目的そのものではなく、目的を実現するための手段です。会計監査で得た知識や経験は、企業や財産を理解し、リスクを整理するための強い土台になります。しかし、その知識をどの分野で、誰のために使うかは、自分で選ぶことができます。
 社会には、まだ十分に解決されていない課題が数多くあります。資格という枠だけで将来を考えるのではなく、さまざまな人と出会い、話し、自分が心から取り組みたい課題を見つけてほしいと思います。
公認会計士として身につけた力を生かしながら、これまでにない道を切り拓く人が一人でも多く生まれることを願っています。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

 「相続で苦しめられる人を0にする」社会の実現が、私の将来の目標です。
 相続争いが起こり得ることは多くの方が知っていますが、自分の家族については「うちは大丈夫」と考え、準備を先送りしてしまうことが少なくありません。その結果、生前に話し合い、準備しておけば防げたはずの争いに、残された家族が巻き込まれることがあります。
 私は、相続を「他人事」ではなく「自分事」として考えてもらい、実際の準備につなげる仕組みを作りたいと考えています。
 現在は、スマートフォンやインターネットという身近な切り口から考えるデジタル終活や、『社長が突然死んだら?』という具体的な問いから考える緊急事業承継を通じて、事前に備えることの大切さを伝えています。
 今後は、知識を届けるだけでなく、知った人が実際に行動できるよう、書籍、メディア、セミナー、ツールなどを組み合わせた新しい仕組みを作っていきたいと思います。
 今後、相続に向き合う家庭はさらに増えていきます。一人でも多くの方が早い段階で準備を始め、家族が相続によって苦しむことのない社会に近づけるよう、活動を続けていきます。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

 私は現在、公認会計士としての典型的なキャリアとは異なる道を歩み、弁護士として活動しています。そのため、監査法人や会計事務所でのキャリア形成に関する一般的な助言ではなく、一つの異なるキャリア事例として読んでいただければと思います。
 私自身、会計士として経営コンサルティングへ進むか、もう一度勉強して司法試験に挑むか、長い間迷いました。
 公認会計士の資格は、監査、会計、M&A、コンサルティング、企業経営など、幅広い分野につながります。選択肢が多いことは大きな魅力ですが、その分、どの道が自分に合うのか迷うこともあります。
 迷ったときは、まず、仕事内容、働き方、収入、成長の機会、生活との両立など、自分が大切にしたい条件を書き出し、それぞれの選択肢の利点と課題をできるだけ現実的に比べることが大切です。希望だけで判断せず、その仕事をしている人に話を聞き、可能であれば小さく体験してみると、見え方が変わります。
 それでも決められないときは、無理にすぐ結論を出さず、少し時間を置くことも一つの方法です。私が「経営コンサルティング」か「弁護士」かで迷ったときは、半年ほど気持ちが晴れない時期が続きました。しかし、繁忙期の仕事に向き合う中で、「転職しても働き方は大きく変わらないかもしれない。それよりも、私は法律を学び、人の具体的な問題に関わりたいのだ」と、少しずつ自分の答えが見えてきました。
 キャリア選択に唯一の正解はありません。また、一度選んだ道が、その後のすべてを決めるわけでもありません。私にとって、会計士試験の勉強や監査法人での経験は、弁護士として働く現在も大きな財産です。
 悩んでいる時間にも意味があります。焦って結論を出すのではなく、情報を集め、できる範囲で試しながら、自分が納得できる道を選んでください。

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