赤澤栄信(あかざわひでのぶ) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

デジタルアーツ株式会社

管理部

取締役 兼 管理部長

赤澤 栄信 あかざわ ひでのぶ

ラグビー部の副将・主将経験で“リーダーシップ”の基礎を学び、事業会社の中枢で如何なく発揮するリーダータイプの会計士
革命家タイプ
革命家タイプ

1975年9月12日生まれ(48歳)
大阪府出身 ・ 千葉県在住
神戸大学 経営学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

世の中に会計士が増えているが、自己完結型の会計士が多いような気がしてならない。

私の場合は、監査法人に入る前に日本生命の人事部にいたのだが、人が成果を左右する会社だったこともあり、とても人を大切にする会社だった。また日本生命で、組織の中でやりたいことを実現するにはどうしたらよいのかということも学んだ。学生時代は中学から大学までラグビー一筋で、中学時代は副主将、高校・大学・社会人は主将を歴任していたことから、チームを強くするためにはチームメンバーとコミュニケーションを取り、人を上手く活かさなければならないということも学んだ。

会計士という強みもあるが、学生時代や日本生命時代に培ったコミュニケーション能力は、特に自分の強みになっている。日本生命で覚えた“根回し”は、今の仕事でも大いに役に立っている。 “根回し”と聞くとマイナスなイメージで捉える人が多いが、監査法人でも事業会社でも規模が大きくなればなるほど、関係する人達に事前に伝えておくのは大切なことだ。こういった配慮ができずに自己完結で仕事をしているようでは、組織の中で自分の意見を通すこともできないし成果を上げることもできない。今の仕事で周りの人を上手く巻き込みながら成果を出すことができているのは、この強みがあるおかげだと思っている。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

日本生命にいたときは常に一体感を感じながら仕事ができて、心が動く瞬間が多かった。日本生命に入ってくる人は背景が似たような人が多く、社風も官僚的といってはなんだが、企業文化がとても強い。良い意味でも悪い意味でも一体感がある。そういうところは、長年続けていたラグビー部と似ていたのかもしれない。日本生命は大好きな会社だったので、周りはともかく自分自身ですら辞めるとは思っていなかった。辞めた理由も、日本生命が好きすぎて、会社をもっと良くしたいのに今の自分ではできないと思ったからだった。

日本生命と比べると監査法人は真逆の集団だ。監査をするプロフェッショナル集団にいる精鋭という点や、会計士の資格があるという点は共通しているが、それ以外は実にいろんな人が集まる。日替わりチームで仕事をする集合体で一枚岩という感じではない。

そんな中でも、チームで協力しながら監査をやり遂げたときに、達成感を通じて一体感を感じられることがある。監査法人にいたときに心が大きく動く瞬間だった。常にというわけではなかったが、必死になって取り組んで結果を出したときに、一つにまとまったと感じることがあった。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

公認会計士はCFOになるためのキャリアパスという意味もあったが、会計のプロとしての憧れもあった。

しかし監査法人で働いて分かったのだが、会計に詳しいのは会計士だけではなかった。上場企業の経理ともなれば、頭のいい人が大勢いる。しかも、彼らは自分の仕事に関係する会計基準をより深く勉強して能力を高めている。彼らの専門領域で会計中心に議論しても圧倒することはできないので、会計だけで会計士のバリューを出すことは難しいと感じていた。ひと昔前なら、監査法人しか知らない情報やノウハウがあってそこでバリューが出せたが、今はインターネットなど情報が氾濫しているのでなおさらだ。

会計士とクライアントの情報に差がない時代に、会計士としてバリューを生むにはどうすればよいのか悩む日々が続いた。監査は会計士の独占業務だが、資格があるだけで一朝一夕に上手くやれるわけはなく、何よりも真実をつかむことが監査の最大のキモになる。「この人に本当のことを打ち明けたらメリットがある」と思って本当のことを話してくれないと、監査は成功しない。

特に、仕事など責任を問われる場面で話をすると、人はどうしても自分に有利になるように話を誘導するので、真実ではないことも混ざっている。そこのところを「この人に本当のことを話しても悪いようにはしないから、偽りなく話そう」と思ってもらう必要がある。そのためには、一個一個の相談に真摯に取り組んで、相手の信頼を勝ち取っていくことが何より大切だ。一つでも間違えるとクライアントの信用を失うので、間違えないように努力を重ねているうちに、クライアントから「赤澤さんには話してもいい」と思ってもらえるようになる。本当のところを話してもらい相談してもらえるようになったときが、会計士としてのバリューを出せるようになったと感じられる瞬間だ。

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