浦隆行(うらたかゆき) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

会計事務所Backbone

所長

浦 隆行 うら たかゆき

会計事務所勤務の経験を生かして独立開業。経営者心理を理解してクライアントにとって最適な助言を心がける
編集者タイプ
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1982年3月15日生まれ(42歳)
石川県出身 ・ 愛知県在住
石川県立羽咋工業高等学校 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

公認会計士には信念があってなりたいと思ったわけではないが、今は選んで良かったと本当に思っている。この資格があるから、比較的若い時期でもたくさんの経営者とお会いすることができたし、その方々の悩みの相談を受けることができる。そこから学ぶことはとても大きかったと思う。また公認会計士であることで信頼していただき、お仕事を頂けることもある。そういった意味では公認会計士は“入口”としてはとても有用であると思う。ただし、そこからは「あなたは何ができるのですか」といったことが問われる。それは専門的知識の豊富さかもしれないし、さまざまな経験かもしれない。

AIが発展していくと、「あなたは何ができるのですか」という問いはさらに重要な意味を持ってくるはずである。資格にこだわるのではなく、クライアントが、あるいは世の中が私に対して何を求めているのか、本質的なところを考えていかなければいけないと思う。

私自身は世界を変えるような発想も実行力もないが、これを可能とする起業家はいるはずである。また、自身の人生の目的を事業という形で達成しようとしている人もいる。こういった方々をサポートしていくのが今の私の役割であると思っている。そう思うのは公認会計士という資格で仕事をしてきた結果かもしれない。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

独立開業をしたことで、少しは経営者の気持ちが分かるようにはなったと思うが、まだまだフリーランスであり、従業員の雇用や投資などがあるわけでもなく、どこか公認会計士という資格に頼って安心している部分もある。リスクを負って初めて経営者の気持ちが分かるのだと思う。そういう状況になって、初めて経営者からの相談を受けることができるようになるはずであり、そこを目指していきたい。

顧客基盤が無ければ自分がやりたいと思うサービスの提供先もないので、まずは自分の会計事務所を拡大していきたい。その中で色々な方々と出会い、私がサポートすることでその方々の夢が叶えられていければ、とてもうれしいだろうと思う。

会計事務所業界は様々な外部要因によって今が転換点にあるのだと思うので、本質的に「会計事務所は何ができるのか」を考え、これを実行できる組織を作ることが今の目標である。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

監査法人での勤務は公認会計士という資格を取る以上、一度は経験しておくべきだとは思う。私は非常勤での勤務ではあったが、その経験が今も生かされていることは間違いない。また監査法人がどういった考え方をするのかも上場準備会社をクライアントにする場合には役に立つと思う。

監査業務中は自らの業務遂行で手一杯になってしまい、会社がどういった事業を行っているのか、どういうところが強みなのか、どういった課題を抱えているのかなど、監査に直接的には関係がないことを深く考える暇がないと思うが、そういった観点で会社を見ることが後のキャリアに繋がると思う。

ただし、会計事務所独立開業を考えるのであれば、それほど長く監査法人にいる必要はないと思う。会計事務所のクライアントのほとんどは未上場のオーナー企業であり、経営者の主観点は会計基準に沿った会計ではなく、税務戦略と金融機関対応であり、これは監査法人では基本的に学べることは多くないからである。また監査法人のリスク管理などの勘所と会計事務所の勘所には差があるため、会計事務所のこの肌感覚を早めに身に着けておくべきであると思う。

監査法人の場合はその仕組み上、クライアントとの距離が遠くなり、クライアントのために仕事をしているという感覚も得られにくいと思う。この点、会計事務所においてはクライアントとは密接であり、クライアントのために仕事をしているという実感を得られはずである。そういった監査法人での悩みを抱えている方であれば、会計事務所をお勧めする。

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