関口学(せきぐちまなぶ) | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社ラルク

取締役

関口 学 せきぐち まなぶ

上場企業×取引所審査×監査法人の経験の掛け合わせで強みを発揮するIPO支援のスペシャリスト

1978年2月6日生まれ(46歳)
埼玉県出身 ・ 東京都在住
青山学院大学 法学部 卒業

1キャリアサマリー
2000年
サンデン株式会社(現:サンデンホールディングス)入社
2006年
中小企業診断士登録
2007年
株式会社ジャスダック証券取引所(現:日本取引所グループ、東証)入社
2009年
公認会計士試験合格
2011年
有限責任あずさ監査法人
2013年
株式会社ラルク 入社
2016年
株式会社ラルク 取締役(現任)

新入社員として入社した東証1部上場機械メーカーのサンデンで、最初に経理部に配属されたことが運命的でした。大学は法学部だったため経理とはほど遠く、また法律を勉強したいという強い思いがあったわけでもありませんでした。「法学部は潰しがきく」と聞いて選んだだけでまともな勉強はほとんどしていない大学時代だったため、サンデン入社当時は借方・貸方という概念すら知らず、簿記のボの字も分からない状態でした。経理の仕事をするのにさすがにまずいと、配属発表後に急いで簿記3級の勉強を始めたことをよく覚えています。3級の合格で会計の面白さを感じたこともあり、その後も仕事をしながら簿記2級、1級と取得し、税理士試験の簿記論、財務諸表論の科目合格もできました。また当時は中計予算の策定・予実管理や取締役会資料作成など経営に近い仕事もしていたことから、経営全般の知識を付けたいと思い中小企業診断士の資格も取得しました。

診断士資格取得をきっかけに、資格をより活かすため成長企業・ベンチャー企業に関係する仕事をしたいという思いを持っていたところ、新興企業に特化した取引所であるジャスダック証券取引所が社員を募集しており、興味を持ちました。当時も今のようにIPOが活況で、成長企業に関わるIPOの仕事はとても面白そうだと感じて転職しました。取引所では主にIPOの上場審査業務を行っていましたが、上場審査業務には広範な知識が必要となります。自分の知識不足を感じていたところ、会計士試験で学習する広範な範囲の知識が仕事に活きると感じ、平日の夜や土日の時間を使って会計士試験の勉強を始めました。1年後、実際に受験してみたところ短答式試験・論文式試験に一発合格することができ、自分でも驚きました。

受かるとは思っていなかったため会計士試験合格後の進路には1年間悩みましたが、取引所を退社してあずさ監査法人に入所し、上場企業やIPO準備企業の監査業務や上場支援に従事しました。その後、現職のラルクに参画し、IPOコンサルティング業務を行っています。

2監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

監査法人には10年以上の社会人経験を持って30歳代で入所したため、一般的なケースではないと思います。新人でしたが経理や審査のキャリアがあったため、1年目としての扱いではなく幅広い経験をさせてもらえました。勘定科目としては最初の1年間で税金まで一通り経験することができましたし、1年目から一人でクライアントに往査することも頻繁にありました(普通はまずない状況だと思います)。  
 
監査法人では監査業務が経験できたことは勿論のこと、監査法人の現場でどのような視点でものを見ているか、どのようなプロセスで判断を行っているか、監査法人の1年間はどう動いているかといったことが肌感覚で分かったことが今の仕事にも活きています。

あずさ勤務時代に転職活動をしていたわけではないのですが、たまたまラルクの話をいただき、IPOの分野でよりクライアントに近い立場で仕事ができるという話を聞き、純粋に「面白そうでやってみたい」と感じたことで転職を決めました。現在所属するラルクは「証券会社もしくは証券取引所の公開引受部門or審査部門でIPO業務の経験がある+会計士として監査法人での経験がある」という両方の経験を持つコンサルタントのみで構成されているIPOコンサル会社です。監査法人に行っていなければ、上記の要件を満たさないため私の今の状況はありませんでした。辞める前提で監査法人に入ったわけではないのですが、結果として監査法人経験によってキャリア選択の広がりが生まれたことは確かです。

3今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

ラルクはIPOコンサルティングに特化して20年以上の業歴がある会社です。私のクライアントは業種も多様ですし、規模もスタートアップから従業員1万人の大企業まで、様々な規模の上場準備企業に対するコンサルティング活動を行っています。

支援範囲としては内部管理体制全般(組織、規程、中計予算、予実管理、労務管理、反社対応、内部監査、監査役監査、会計制度、J-SOX・・・)の整備、資本政策立案、上場申請書類作成、証券審査・取引所審査対応など、IPO準備・IPO審査の観点で出てくる項目にはほとんど関与します。またクライアントのIPO準備プロジェクトの運営支援として全体の課題進捗管理を行ったり、IPO準備に関する人材採用にも書類選考や面接同席等で関与したりしています。

支援の形態は、大きく下記のように区分できます。
①会社の意思決定や作業への助言
②会社の上場準備業務の一時代行支援
③会社の人材採用の支援、採用者を含めた会社の方へのノウハウ移譲

①~③の支援を並行して行うことが多いですが、同じクライアントでも時期によって状況が変わるため、状況を見極めて①~③のうち会社に最適な支援形態を取ることにしており、課題や状況ごとに自らの役回りを常に変化させています。

②のような作業支援も多々行っていますが、最終的にクライアントが上場企業となる際には自社で運営できる体制を構築することが重要なため(外部支援者が離れると運営できなくなってしまうような状況では好ましくないため)、人材採用支援や会社の方へのノウハウ移譲も重要視しています。

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