渡邉淳(わたなべあつし) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

渡邉淳事務所

代表

渡邉 淳 わたなべ あつし

監査・上場審査・コンサル・CFOと様々な立場でIPOを経験。「豊かな人生」に向けて、仕事と学びと遊びをバランスよく。
先生タイプ
先生タイプ

1972年3月16日生まれ(52歳)
千葉県出身 ・ 東京都在住
東京工業高等専門学校卒業、東京大学EMP修了

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

様々な立場で株式上場(IPO)に携わってきたことです。IPOの審査項目は、企業経営全般というとても広い領域です。それを、監査法人、証券会社、支援コンサル、社外役員と様々な立場でやってきた方はこの業界にもほとんどいらっしゃらないのではないかと思います。それぞれの「立場」を自分で経験しているからこそ、わかることがありますし、その時々にお世話になったネットワーク(というか友人知人ですが)もありますのでこのあたりを必要とする会社や経営者もしくは後輩会計士などがおられれば提供していきたいと思っています。
それと、エランにおけるCFO経験においては、IPOという事象もですがその後(アフターIPO)もそこそこ誇れることかなと思っています。私が責任者を務めていた3年間、公表した業績予想はすべて達成、法定開示書類や適時開示書類について訂正報告書の類は一つも出しませんでした(当り前と思う方もいるかもしれませんが簡単ではありません)。もちろん、業績面については私個人の手柄ではありませんし、開示についても優秀な部下がいたお陰ではありますが、どのような数字を公表するか、何をどう開示するかについて多くの判断や検討を自ら行った結果ですのでここでお伝えさせていただきました。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

大きく印象に残っている瞬間としては、エランのマザーズ上場日です。2014年11月のことですが、2011年秋に株式上場(IPO)プロジェクトを立ち上げた時に計画していたのが約3年後の2014年9月の上場でした。当初はコンサルとして支援し、途中からはCFOとしてIPOプロジェクトの責任者として活動しました。約3年間のプロジェクトでしたが順風満帆ではなくいくつものピンチを乗り越えて迎えた上場日でしたので、上場日当日を迎えた時に「あぁよかった」と胸をなでおろしたこと、エランの櫻井社長と「なんとかお約束を果たせました」と話したことを覚えています。IPO準備は、ちょっとしたことでも上場延期や断念になることをこれまでの経験で怖いほど見てきましたので、一つずつ丁寧に論点に向き合い続けた結果、予定より2か月ずれてしまいましたがほぼ当初計画どおりに実現することができました。これは私自身にとっても大きな自信にもなりました。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

迷ったということでは、エランへの転職です。同社の櫻井社長からいただいたお話でしたが、とても難しい決断でした。
株式上場(IPO)コンサルタントという職業は奥が深く、大きなやり甲斐がある仕事でした。仕事内容にも不満はなく、職場環境としても良かったのでそれまでの事業会社からのお誘いなどは全てお断りをしていました。事業会社に転職をするということは、それまでコツコツ築き上げてきたIPO業界における人脈や業界からの信頼のようなものを捨てることになるのではないか、それはあまりに勿体ないのではないかと思っていました。とはいうものの、外部からではなく、会社の中からIPOを経験することや事業会社の経営サイドの仕事に対する関心が全く無かったわけではありませんでした。エランは、事業内容に大きな社会性があり(これからの高齢化社会に不可欠なサービスとなっていく)、成長性もありました。また、櫻井社長の性格や考え方、櫻井社長が集めたメンバーも魅力的でした。転職することを全く考えていなかったという状況でしたが、エランであれば行ってみたいという気持ちもあり、この時ばかりは思いっきり迷いました。
しばらく決断できずにいたのですが、櫻井社長からのあるひと言で決断をしました。「エランに飛び込むことが渡邉さんにとって正解かどうかは私もわからないよ。ただ、来てくれればぜったいに楽しくなるから」と。「ぜったい楽しくなる」を信じて飛び込んでみることしました。飛び込んでみた結果、ピンチの連続でもの凄く大変な目に逢いましたが(笑)、楽しくなるというのも本当でした。
なお、転職前に迷い心配していたことには続きがあります。その後、監査法人勤務、証券会社勤務、IPOコンサルタントをやっていたときの交友関係は懸念したほどには失われませんでした。転職をきっかけに関係が途絶えてしまった方も沢山いるのですが、勤務先や仕事内容などがいくら変化しても、そのままよい関係を続けてくださる友人知人もたくさんおり、それも私の大きな財産だと考えています。

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