畔上裕一郎(あぜがみゆういちろう) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介
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株式会社エコリング

経理部

経理部長

畔上 裕一郎 あぜがみ ゆういちろう

映画制作会社出身の個性的なバックグラウンドを持つ。自分にしかできない付加価値を提供
起業家タイプ
起業家タイプ

1986年3月4日生まれ(38歳)
長崎県出身 ・ 東京都在住
北海道大学 法学部 卒業

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

公認会計士になるまでの独自のバックグラウンドが私の強みである。

公認会計士になる人の多くは次の3つのケースが多いと思われる。①大学時代に興味を持ち公認会計士試験の勉強を始めて目指すケース、②大企業に就職し、職場で公認会計士に出会う機会があり、自分も一念発起して目指すケース、③親や親戚が公認会計士又は税理士であり小さいころから目指していたケース。時々知り合いの公認会計士の履歴書を見る機会があるが、総じてみんな綺麗な履歴書である。この点私は回り道をして公認会計士になったので他の公認会計士よりも雑草魂があると思っている。

他の公認会計士が試験勉強をしていた大学時代、私はYOSAKOIソーラン祭りのサークルに所属し、全国のお祭りに演舞に行ったり、お祭りの運営に関わったりしていた。また、プロのカメラマン・アナウンサーと共にインターネット番組を制作したり、協賛に走り回ってフリーペーパーを制作したり、イベントの企画・運営等も行っていた。他の公認会計士が大学卒業後大企業に就職する中、私は社員数5人の映画監督の個人事務所に契約社員として入所した。この時期の労働時間は誰にも負ける気がしない。

世界的にも著名な映画監督の下で直接指導されたこともあり、仕事観や仕事の考え方をたくさん学ばせて頂いた。私の親戚には公認会計士や税理士の人はいなかったし、会計の仕事に就く素養はなかったと思う。しかし、私の父親は昼間に仕事をしながら夜間の大学に通い、結果今では東証一部企業に勤めているし、私の母親は学生時代に卓球で全国大会に出場している。自分で道を決めて努力し、突破する力は血筋であり自分の強みと感じている。

会社の経営理念の中に“価値を見出す使命共同体”という言葉がある。私は自分だからこそ提供できる付加価値はないか?という視点で普段業務に取り組んでいるが、その中で会計以外のバックグランドがあることがとても役に立っていると感じる。例えば、社内向けに会計数値について解説する動画を制作して配信したことがあったが、この業務では学生時代と前職の経験が生かされたと感じた。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

心が本当に大きく動いた瞬間というは正直まだない(笑)。それは私がこれからの公認会計士人生において何か大きなことを成し遂げたり、もしくは、何かドラマチックな場面に遭遇した時に経験することが出来るのかもしれない。しかし、公認会計士という立場で仕事をしていて、定期的に心が満たされる瞬間がある。それは仕事仲間やクライアントから感謝された時である。

「スポットのアサインで期間が短いにも関わらず、きちんと調書を完成させてくれてありがとう」、「監査の時に否定だけではなく、いろいろとアドバイスをしてくれてありがとうございます」、「うちの会社に入ってくれてありがとう」等挙げたらきりがないが、仕事をする中で感謝されたり、必要とされたりする瞬間があることはとても幸せなことだと思う。もちろん公認会計士の仕事以外にも感謝される仕事というのは山ほどある。しかし、専門職である士業はその知識や経験を売る商売であり、他の商売と比べても比較的感謝されやすい仕事なのではないかと私は感じている。凹んだ時や自信を失くしている時も感謝されると、また頑張ろうという気になれる。試験勉強はもちろんのこと、受かった後も常に知識をアップデートしないといけないのは専門職の大変なところである。だが、その分苦労して手に入れた知識を使って困っている人を助けることができると、とても充実感を得ることが出来る。これが士業の醍醐味であると考える。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査法人時代に自分は公認会計士に向いていないのではないか?と思うことが多くあった。周りには優秀な公認会計士の先輩がたくさんいたので、自分は2、3年後この先輩と同レベルの仕事ができるのだろうかと不安になることが多かった。仕事ができる同期の話を聞くと、自分はこの仕事向いていないんじゃないかと落ち込むこともあった。

そんな私の悩みに対して、考え方を変えるきっかけとなったのがとあるテレビ番組である。番組名は忘れてしまったが、内容としては最近テレビで見なくなったあのお笑い芸人は今何しているのか?といったものである。その番組によると、最近テレビで見なくなった芸人も別の仕事で生計を立てており、結構裕福な生活をしていた。人によってはテレビに出ていた時より稼いでいる芸人さんもいた。考えてみれば、一口に芸人といっても、漫才をする人もいればコントをする人もいる。そして元は漫才をしていた人でも今では番組の司会者や飲食店経営者、役者、映画監督等を専門にしている人も多く、仕事の幅は多岐に渡っている。漫才やコントが面白い順に年収が高いわけではなく、皆それぞれの仕事で年収もバラバラである。漫才やコントが得意な人はM―1やキングオブコントを目指せばいいし、そこまで面白くない人は、別の道を目指せばよい。しかし、別の道を目指す人も芸人であること自体を否定することなく、芸人として培った経験をもとに他の自分の強みを生かして別の仕事をすればいいのである。このお笑い業界の実情を見たときに、これって公認会計士業界も当てはまるのではないかとひらめいたのだ。

監査が得意な人は監査法人に残ってパートナーを目指せばいいし、IPO業務が得意な人はベンチャーに行ってIPOを目指せばいい。監査業務があまり得意でないなと感じたら、その経験値をもとにまったく別の仕事をやってもよい。公認会計士の独占業務は監査業務であるが、それ以外の仕事をしてはいけないとはどこにも書いていない。公認会計士の仕事には無限の可能性があるのだ。吉本の無名の芸人が一般人と比較するとはるかにしゃべりが上手なように、公認会計士業界においては平均的なレベルの公認会計士であっても、一般人と比較するとはるかに会計知識に詳しい人に分類される。私は自分で勝手に公認会計士の仕事の幅を狭く考え、勝手に悩んでいただけなのだということに気が付いたのだ。

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