末永貴志(すえながたかし) | ページ 2 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社ディスクロージャー・プロ

代表取締役

末永 貴志 すえなが たかし

粘り強さと実行力で企業を支える、信頼の会計士
事務次官タイプ
事務次官タイプ

40代
東京都出身 ・ 東京都在住
大学卒

4あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私の強みは、目標を決めたらそれを達成するまで諦めずにやり遂げる粘り強さと、新しいアイデアを形にする実行力を持っていることだと思う。

私は、監査法人勤務時代にクライアンである経営者とお会いし話をする機会を多く得る中で、起業して経営者になることに憧れを持ち、その後はそれを達成するためのキャリアを歩んできた。オーナー社長のカバン持ちをしながら、中小企業における経営の意思決定で何を優先すべきかを学び、また、ITベンチャー企業では、社員の採用・教育や人事評価、バックオフィスの体制づくりなどを経験させて頂いた。これらの学びや経験は、現在の会社経営において大いに役に立っている。

また、法定開示書類の作成支援に特化したコンサルティング会社というのは、私が起業した当時は存在せず、「ニーズは高くないのでは?」「ニッチ過ぎるので上手く行かないのでは?」という先輩経営者からの助言もあった。しかし、監査法人と事業会社の双方の実務に携わっていた私は、困っている会社が数多く存在することを確信していたので、創業メンバーが辞めても私だけは諦めずに事業化に向けて邁進し続けた。その結果、今では100社を超える上場企業から支援を依頼されるまでになった。創業期の先行き不透明だった時期に苦労を共にしてくれたメンバーには、感謝してもしきれない。

5仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

「経理部長が退職してしまい、次の本決算を締めることができる者が誰もいない。」
「2週間以内に過去5年分の財務諸表を遡及修正し、訂正報告書を作成しなければならない。」
「年内に第三者割当増資を実施し債務超過を解消しない限り、上場廃止基準に抵触し上場廃止になってしまう。」
このような切羽詰まった状況の会社からの相談を頂くことがある。

経営者や管理部門の立場からすると、このようなスケジュールがタイトで難しい業務を請け負うことは、様々な業務上のリスクを伴い、社内メンバーを疲弊させることに繋がるので、受注に関しては慎重になるべきである。しかし、一方で、会計士としての専門スキルや経験を活かすことができ、困っている会社の助けになることは、私たち専門家にとって仕事のやりがいにも繋がる。私は、こういった相談を頂いた際には、「最悪は自分一人となってしまってもやり切ろう」という覚悟のもと、困っている会社をできる限り支援することにしている。幸い、当社の社員も協力的なので、これまで何度となくクライアントの窮地を救ってきた。

このような仕事をやり遂げると、クライアントの担当から感謝の言葉を頂けることが多い。「貴社に頼んで本当に良かった。」「自分たちだけでは到底、期日内に終わらせることはできなかった。助けて頂いて本当に感謝している。」等の御礼の言葉を頂くたびに、この仕事をやってきて良かったと心の底から思う。そして、プロフェッショナルなサービス提供を通じて、世の中の役に立っていると実感できる至福の瞬間でもある。

6公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだのは、監査法人に入所し監査業務を数年経験した頃である。

入所して数年は学ぶことばかりで刺激の多い毎日を過ごしていたが、クライアントワークにも慣れ現場のインチャージ(主査)も任されるようになった頃から、仕事のやりがいを感じられなくなっていった。監査法人で働くマネージャーやシニアスタッフは、会計士協会のレビューや金融庁の検査があった際に困らない調書づくり等が求められ、クライアントからは価値を感じて頂けないような仕事に携わる割合が増えてくる。クライアントから報酬を受け取りながらも、法人内の審査を担当する委員、会計士協会や金融庁を向いて仕事をしているかのような錯覚に陥り、その矛盾に悩み、仕事のやりがいを見失ってしまった。

私は、監査法人に入所した当初から、クライアントの作成した書類・データを監査するより、一歩踏み込み作成に関してアドバイスし、代わりに修正後の財務諸表を作るところまで支援するケースが多く、それが楽しかった。しかし、行き過ぎた関与を上司から指摘されるようになり、やりがいを感じられる仕事をしたいという想いから転職を決意した。現在は、クライアントワークを通じて「お客様から感謝される仕事をする」ことを会社の経営目標に掲げ、公認会計士としての経験を活かせる仕事ができているので、悩みは全くない。

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