土屋英希(つちやひでき) | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

経営者に寄り添いアイデアを実現するためにサポート役に徹する。管理実務全般を究めた職人気質の専門家

土屋 英希

つちや ひでき

生年月日
1974年1月28日(44歳)
所属企業
株式会社シャンディガフ
所属部署
役職
代表取締役
最終学歴
武蔵大学 経済学部 卒業
出身地
神奈川県
現住所
東京都
1キャリアサマリー
1996年
三井信託銀行株式会社(現:三井住友信託銀行株式会社)新宿西口支店勤務後、2年目より総合企画部へ異動し主計チームに所属。
2000年
株式会社スクウェア(現:株式会社スクウェア・エニックス)に入社。IR担当として従事。
2004年
ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社に入社。IPO準備主担当、管理部部長代理兼財務グループマネージャーに就任。社長特命事項としてM&A推進。
2005年
株式会社SOZO工房に入社。入社後に取締役CFO就任。クライアントへの各種コンサルティングとともに管理系業務を統括。
2006年
株式会社マスチューン(現:株式会社みんかぶ)設立。取締役CFOに就任(2008年12月に辞任)。
2007年
株式会社シャンディガフ設立。代表取締役に就任(現任)。
上場会社/非上場会社の取締役歴任、コンサルティング業務を行う(資金調達、IPO準備、MBOスキーム構築、会社設立等の実務を含む業務支援)。

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この会計士のタイプは?

プロデューサータイプ
内向的
臨機応変型
大局タイプ
個人主義
伝統型
外向的
計画管理型
こだわりタイプ
集団主義
革新型
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強い集中力を持ち、まっすぐに仕事と向き合うことができる。
また協調性があるため周囲と力をあわせ物事を進めることが得意。
相手の意見を尊重するため、新しい考えを肯定的に受け止めたり、好奇心を持って人の話に耳を傾けたりすることができる。
自己主張は決して強くないため、積極的に他者とコミュニケーションをとることは少ない。
冷静に状況を分析して、場に即した適切な言動をとることができる。
このタイプの会計士は回答者全体で、
1.2%います。
2監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

二次試験に合格したときは、当然のことながら監査法人に進むものだと思っていた。しかし、大学3年での若年合格は、喜ばしいことである一方で、監査法人への就職の機会を奪うことにもなった。自分が合格した当時は、合格者が前年比で増えたにもかかわらず、監査法人が採用を絞ったため、就職先のない合格者が溢れていた。自分も監査法人の就職説明会には行ったが門前払いで、「また就職できる年齢になったら来てください」と言われて監査法人への就職活動は全滅だった。

その後、大学の就職課で学校推薦制度があることを知り、野村證券への推薦希望リストの一番上に名前を書いた。通っていた大学では在学中の公認会計士二次試験合格者が出た実績がなかったので、合格を機に、知らぬ間に学内ではそこそこの有名人になっていたようで、野村證券への推薦希望リストに他の人が名前を書くことはなかった。その後、大学OBから「就職活動の練習になるから三井信託銀行を受けてみないか」とのお誘いを受け、事前練習のつもりで言われるがまま色々な場所に訪問し、三井信託銀行の方々とお会いさせてもらった。

ところが、気付かないうちに最終面接まで進んでいたようで、三井信託銀行から内々定の電話連絡が来てしまった。その翌日の朝には、大学の就職課から「内々定を断ったら、今後うちの大学の後輩が三井信託銀行に一切入れなくなってしまう可能性がある」と脅しのような電話もきた。就職課からの電話を終え、まだ寝ていた父を起こして、「二者択一を迫られているんだけど、三井信託銀行と野村證券とだったら、どちらで働く方が良いと思う?」と相談すると、一言「株屋はやめとけ」と言われ、また父は眠り始めた。今まで間違ったことを言ったことがない父が言うならそうしようと、あまり深く考えずに三井信託銀行に就職することにした。

三井信託銀行では、1年目に新宿西口支店で一通りの支店業務を覚え、2年目に異例の人事で本部(総合企画部)に異動となった。だが、在籍4年余りで退職を決意した。本部勤務になってから終電がなくなるまで働く日々。しかし、勤務の過酷さよりも、毎月毎月、毎年毎年、同じような業務の繰り返しから来る仕事への飽き、「これをあと30年、40年も続けるのか」という想い等が退職理由としては強かった。

3今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

2007年に株式会社シャンディガフを設立し、代表取締役に就任した。仕事内容は、IPO支援や資金調達支援といった経営コンサルティング、経理・財務・人事・法務等の管理系業務支援等。一部、管理系実務のアウトソーシングも請け負っている。

今までの経験からIPO準備に関わることも多く、IPOを考えている事業会社が契約者数の約半数を占めている。IPOを考えているといっても、考え始めた時点で、事業会社の経営者や担当者がIPO業務を経験していることは珍しい。初めてIPO準備を行うケースが大多数。その場合、監査法人や証券会社との接触も初めて。そのため、彼らから何か指摘されたり、注文されたりすると、「この人達が言うなら絶対やらなきゃいけない」と思ってしまう。せっかく今まで積み上げてきた業務を無視して、彼らが言うがままグワっと捻じ曲げて方向転換を図ってしまう事業会社が想像以上に多い。

私は「監査法人や証券会社が言っている内容はこういう意味で、こういう目的です。だから、その目的が達成できるなら、必ずしもそこまで捻じ曲げなくても大丈夫。例えば、こういうパーツを用意すれば、彼らは納得してくれますよ」と説明する。監査法人も証券会社も、上から目線とは言わないが、全部は説明してくれない。例えば、彼らから「CFOを採用しください」と言われる会社がかなり多い。事業会社はその言葉を真に受けて「CFOを探さなきゃ」ってなってしまう。自社が望むCFO像すら議論していないのに。

このような場合、「彼らは『CFOという言葉がイメージしやすい』と思っているから言っているだけですよ。東京証券取引所や証券会社の審査で求められているのは“ガバナンスの観点から管理部門を管掌する取締役”であって、“経営者がイメージしているCFO”ではないです。もっと言えば、上場審査というハードルだけを考えると、事務処理能力が高い管理部長が必要で、その管理部長が近い将来に経営責任を負担して取締役になってくれれば、それで審査基準は満たせます。もちろん、企業の成長のために、積極的な財務戦略やM&Aを仕掛けるという目的で早めに“CFO”が必要なときもありますし、適任者がいれば早めにアサインできるに越したことはありません。ただ、現状を考えると、高値で無理やり外部から“CFO”を連れてくるよりも、上場して資金調達し、ゆっくり時間をかけて自社や現経営陣にあった“CFO”をアサインする方が良いと思いますよ」と説明・提案すると安堵してくれる。「彼らが言っていたことはそういうことだったのか」と。

「やるべきことはちゃんとやるけど、彼らが言っている事は“絶対”ではない部分も含まれている。やらなくていいこともあり、それはやらなくていい。例えば……」と監査法人や証券会社の指摘や注文の内容を丁寧に説明する。上場準備の中で、完全に事業会社と同じ方向を向いて、監査法人や証券会社をたまにちらっと牽制したりしながら、仕事を進めている。

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