三木孝則(みきたかのり) | ページ 3 | 会計士の履歴書 | 活躍する会計士たちの仕事やキャリアを紹介

株式会社ビズサプリ

代表取締役社長

三木 孝則 みき たかのり

ベテラン会計士でタッグを組みクライアントのあらゆる経営課題に全方位で応える
アスリートタイプ
アスリートタイプ

1975年11月27日生まれ(43歳)
神奈川県出身 ・ 神奈川県在住
東京大学 経済学部 卒業

7人生の目的と公認会計士という資格

私が中学生の時にバブル経済が崩壊しました。公認会計士2次試験に合格した年に山一證券が破綻しています。経済がイマイチな中でキャリア形成を考えたため、経済が低迷していても戦える武器として公認会計士を目指しました。要は食いっぱぐれない手段として選んだだけで、受験の時にたいそうな目的があったわけではありません。
むしろ目的は合格後にわいてきました。受験勉強中は「経済社会の発展に資す!」なんてお題目と感じていましたが、実際に仕事をし、特に独立開業してからは、公益性の高い仕事という印象が強くなりました。

私のクライアントで、会計基準で定めるセールアンドリースバックにぎりぎり抵触しない契約条件を作って相談してきた会社がありました。セールアンドリースバックなら金融取引として負債、そうでなければ売上になるので大違いです。業績が苦しかった会社は、一発逆転のカンフル剤としてこの商品企画をし、会計監査でNGとされないための知恵袋を私に求めてきたというわけです。
このケースでは、そもそもそうした企画自体を止めるように働きかけました。うまく行けば売上を大幅アップできますが、それはほぼ確実に後日返金しなければならない隠れ借金です。私が監査をパスするための知恵袋になれば社長は喜んだかもしれません。しかしそれは株主や社員に対しては背信ですし、長期の隠れ借金を背負うことは何より会社のためにならないと考えました。

このように、単純に目の前の人を喜ばせるだけでなく、会社を正しい方向に向かわせること、それを積み重ねて微力ながら経済を正しい状態に保つこと。それが仕事人生の目的であり、そういう動きができるのが公認会計士の強みだと思っています。

8これから成し遂げたい事、将来の夢

悠々自適な生活を夢見ていますが、いまだに現場で動き回っていないと落ち着かない性分で、のんびり暮らすのはまだまだ先になりそうです。
職業人としては、日本企業を数字に強くしたいと願っています。ゴールのない戦いですから、成し遂げるというよりいつまでやるかだけが問題ですが、少なくとも子供が社会人になるまでは、職業人としての背中を見せたいと思っています。

日本は経済規模に比べて会計士の数が少ない国です。企業内会計士も増えてきたとはいえ少なく、数字に強いビジネスパーソンが足りていません。企業の数字力が低いと、例えばM&Aなどの取引で交渉力が不足したり、数字に基づく管理ができないなど、知らず知らずのうちに損をすることも増えます。
一方で、実力はあっても営業機会に出会えなかったり、プレゼンテーションが上手でなく損をしていたり、女性で出産・育児後にプロフェッショナル職に戻るきっかけを得られない会計士もいます。

この両者をマッチングさせることで、日本企業が数字に強くなる手助けができます。
ビズサプリという会社では、プロフェッショナルを必要とする会社と、まだ埋もれているプロフェッショナルをどんどん結び付けたいと思っています。今はこの活動をできる限り推進していきたいと思っています。

9キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス:何を目指すにせよ自分のスタイルを知ろう

会計処理に正解がないように、キャリアの選択も正解はありません。

計画的・着実な性格であれば受験勉強もスケジュール立ててやるのが良いでしょうし、その後のキャリアもギャンブル性の高いものは向かないでしょう。ヤマっ気が強く火事場のクソ力があるなら自分を追い込む受験勉強が良いでしょうし、繁閑の差が大きい仕事が向いているかもしれません。

一般的には年齢が上がるほどキャリア選択の幅は狭まっていきます。ところが会計士は合格後もキャリア選択の幅が案外広く、軌道修正ができます。これはつぶしがきくので有難いのですが、脈絡のない転職を頻繁に繰り返しキャリアが迷走してしまう人もいます。食事のメニューが多すぎて選べないまま時間が過ぎていくようなものです。

是非とも、自分の性格やスタイルをつかんでキャリアを考えていただきたいと思います。幸い今は様々な性格診断や自己分析の場もあります。場当たり的でも何とかなってしまうのは会計士の良いところですが、キャリアも場当たり的に選ぶだけでは、あとで苦い思いが残る気がします。

生きるためにはお金は必要で、ビジネスの成果はお金で図られます。でも、お金があれば満足なキャリアとも限りません。喜劇王のチャップリンは、人生で大切なのは「愛と勇気とちょっとのお金」と言いました。お金だけの尺度ではなく、自分の性分にあったキャリアを是非目指していただきたいと思います。

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