
IIJ Europe Limited
Business Development Business Consultant
吉川 青磁
よしかわ せいじ
どこでも自由に生きていける力をもつために「会計×IT×グローバル」の軸でスキルセットを磨き続ける
1983年1月18日生まれ(43歳) 大阪府出身 イギリス ロンドン在住
大阪教育大学 卒業 2010年合格

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キャリアサマリー
株式会社情報企画 入社
公認会計士試験合格
アーンスト・アンド・ヤング アドバイザリー株式会社(現EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング株式会社) 入社 (うち2年 トヨタ自動車株式会社の新設子会社 トヨタモーター セールス&マーケティング株式会社に出向)
株式会社ベイカレント・コンサルティング 入社
有限責任監査法人トーマツ IFRSアドバイザリー部門 入所
Rapyuta Robotics株式会社 入社
吉川青磁公認会計士事務所 設立 IIJ Europe Limited 入社 (現職)
会計士の履歴書を書くにあたって改めて自分のキャリアを振り返ってみると、父の影響を感じずにはいられません。
父は和太鼓の師範でありながら国立病院内で理容室を営んでおり、さらには寿司屋の友人に弟子入りして調理師免許まで持っています(父の料理を食べるのは帰省時の楽しみでもあります)。
父もきっと色々と悩みながらキャリアの幅を広げていったのかもしれません。
そんな父の背中を見て育ったせいか、私も複数の得意分野を持つようなキャリアの歩み方をしてきたように思います。
大学在学中は音楽関係の部活をしており、その後しばらくは楽器店で働いていました。
そこは富裕層向けの楽器店だったのもあり、開業歯科医のお客様が来られて高い楽器を何本も買っていくのを目の当たりにして衝撃を受けました。そしてこれをきっかけに、改めて就活して金融機関向けの信用リスク管理システムの開発を行う会社に入りました。これまでとはまったく畑違いのところから、いきなり金融検査マニュアルやバーゼルⅡ(国際決済銀行BISのバーゼル銀行監督委員会が2004年6月に公表した新しい自己資本比率規制)の知識を前提としたシステム開発をすることになったわけですから根性もつきます。入社が5月だったので新卒入社の研修に途中から入り、1か月分遅れてのスタート。早く追いつきたいとの一心で夜も土日も頑張って勉強しました。
仕事を進める中で、会計やファイナンスとITの相性の良さに気づいたのが第2のターニングポイントでした。この2本の大きなスキルを磨くことで、より仕事の幅が広がり、より経営の意思決定に近いところで仕事ができると思いました。ここは一度死ぬ気で頑張ってみようと思い、会計系最高峰の資格である公認会計士の資格取得を決意しました。このときの「どこでも生きていける力をつけたい」というのは、いまでも自分の中での軸になっていると思います。
会社を辞めて勉強を開始しましたが、せっかく身に着けたITスキルを中断してしまうのも勿体なく思い、フリーでシステム開発の仕事を受けながら、1年の期限を決めて勉強。その結果、半年で短答合格、その年の論文で監査論を、翌年の論文で残りを合格。勉強の甲斐あってか、その年の合格者2,041人中、77位での合格でした。
しかし試験に受かったものの、就職氷河期でまったく採用が決まらず。。
監査法人の採用がひとしきり落ち着いた後、大手監査法人系コンサルティングファームの説明会・面接の日程が突然オープンになりました。忘れもしない、2011年3月12日です。入念に準備したものの、その前日に東日本大震災が起こり、ニュースでは大惨事の映像が。当然面接もなくなり、もう終わったと思いました。システム開発の仕事を続けながら今後の身の振りを考えて一月ほどが経ったころ、東京から連絡があり、震災の影響が少し落ち着いたので面接を行うとのこと。そこで採用が決まり、晴れて会計士としての第一歩を踏み出すこととなりました。
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監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
会計士としての最初のキャリアは大手監査法人系のコンサルティングファームです。最初にアサインされたプロジェクトは、グループ全法人を対象としたCRM(Customer Relationship Management)システム導入プロジェクトでした。
全法人の全部門に一度にCRMシステムを導入すると混乱が生じることが想定されたため、それを防ぐために簡易的なパイロットシステムを作って小さい部門だけで運用し、要望や運用面での課題の洗い出しを行う、いわゆるPOC(Proof of Concept、概念実証)を行うことになりました。そこでは、システムエンジニアとしての経験を買われてそのチームの主導的役割を担うこととなり、先輩達の助言もあってPOCフェーズは成功に終わりました。
その後、某大手自動車メーカー新設子会社に出向の話をいただきました。
新設といっても、もともとあったグローバルマーケティング部門を分社化したもので、各国の同グループの子会社からの出向者や、広告代理店や制作会社からの出向者も多く、多種多様な人々がいる組織でした。
そこで2年間、100人超規模の組織での決算、経理、子会社管理、資金計画、事業計画、法務、税務など、人事・労務以外すべての管理系業務に関わらせてもらいました。今思えば、これが会計士としての自分の礎になった経験でした。
出向を終えてスキルセットを見直したとき、これまではIT・会計ともに実務よりの経験を積んできたので、これからはプロジェクト推進や理論的な分野も強化したいと考え、IT系コンサルティングファームでシステム導入プロジェクトマネジメント手法、大手監査法人のIFRSアドバイザリー部門で会計の最先端であるIFRSとその導入手法を経験しました。
中でも、IFRSアドバイザリー部門での仕事は、会計から業務、システムまで通したコンサルティングやPMOといったテクニカルな経験もさることながら、個性的で尊敬できる同僚や上司にも恵まれ、充実した環境で働くことができました。
その後、縁があって、クラウドロボティクス技術を開発するスタートアップ企業に勤めることとなり、これまでのスキルを総合的に活用する場面となりました。スイス、インドに開発拠点があり、エンジニアはほぼ全員外国人というグローバルな環境。これまでとガラッと世界観が違う人たちの中での業務はかなり苦労もしましたが、スピード感もあり充実したものでした。
そのスタートアップ在職中に前述の監査法人の同僚だった妻と結婚したのですが、妻がイギリスに赴任することとなりました。その妻の帯同で渡英するにあたってイギリスでの仕事を探したものの、現地の転職エージェントが言うには会計事務所は英国勅許会計士がいるため日本の公認会計士資格ではハードルが高いとのこと。そこで、IT関連で仕事を探したところ、有難いことに日系のIT関連企業に採用が決まりました。IT経験がここでも活きてきました。
夏に渡英予定でその時期に合わせてスタートアップも退職したのですが、急遽ビザの関係で渡英時期が延び、日本にいる間に挑戦してみたかった独立開業も経験することができました。3か月ほどでしたが、個人事務所として上場準備コンサルティングや財務デューデリジェンスの業務を受託し、自らの責任で仕事を回すという、充実した経験となったと思います。
結婚、退職、独立、渡英と、2018年は実に激動の年でした。
2019年に入り、ロンドンでの仕事や暮らしにも慣れてきました。
これからの残り2年弱、ロンドンを拠点に欧州を飛び回り、欧州における経済環境の変化を肌で感じることになります。大転換の時期にある欧州で、まさに私自身も転機の真っ只中にいます。

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今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
今勤めている会社は、日本・欧州・北米に太いインターネットインフラを持つ会社です。
グローバルでの事業の主軸はネットワーク、クラウド、セキュリティ、SI(System Integration)といった事業ですが、イギリスにおいてはそれらと絡めながら業務プロセス改善のコンサルティング事業も行っています。
私自身の職務としては、今のところ、大きくIT/業務プロセスコンサルティング、新規事業開発の2つです。
前者の分野では、RPA(Robotic Process Automation)やその導入に際してのプロセスの見直し、Microsoft Office 365 を使った新しい社内コミュニケーションの提案といったデジタルトランスフォーメーション支援、GDPR(General Data Protection Regulation、欧州での個人データ保護規制)への制度対応やそれに伴う情報セキュリティ対策コンサルティング等を行っています。
後者の分野では、新しいテクノロジーや顧客のニーズに合わせて、新しいサービスの開発を行っています。この分野は、これまで培ってきた会計やITのスキルを総合的に活用して、これまでになかった新しい世界観を作っていくところであり、非常に面白い仕事です。
また、2019年~2020年にはイギリスのEU離脱やそれに伴う経済環境の大きな変化があり、その変化のうねりの中で事業を進めていくのは、かなりエキサイティングですし、自分自身の成長にとっても良い環境だと思っています。
2020年の秋、ちょうどオリンピックが終わったころに帰国する予定です。その頃には日本もまた、大きな変化の中にあると思います。一足先に社会の変化の中での事業推進にかかわった経験を活かして、日本でもわくわくするような仕事をやっていきたいですね。今から楽しみです。
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あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私の独自の強みは、会計とITを軸に様々な業務を様々な立場で経験してきたこと、及び、それらの経験をミックスさせることだと思います。最近では、多国籍なスタートアップ企業での経験や、ロンドンでの生活・仕事の経験もあってグローバルという要素も入り、「会計×IT×グローバル」の軸になってきました。
あえて粒度を気にせずに書き連ねると、会計の軸では、IFRS、監査、業務プロセス改善、経理、財務、上場準備、内部統制、財務デューデリジェンスなど。ITの軸では、RPA、クラウド、リスク管理・顧客管理・販売管理等のシステム開発などを経験してきました。
今の仕事は、欧州の日系企業に向けて業務プロセス見直しを含めたRPAなどの導入(いわゆるデジタルトランスフォーメーションのコンサルティング)や、新しいテクノロジーを使った新規事業開発がメインです。会計軸の内部統制や業務プロセスと、IT軸とをミックスするような仕事で、ちょうど自分の専門性のセットが全部うまくハマるような感じで、非常に充実しています。

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仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
スタートアップで働いたとき、これまで全く関わりのないタイプの人たちと仕事をしたことが強烈な体験として心に刻み込まれています。
これまで多くの時間を過ごしてきたコンサルティング会社にしても監査法人にしても、どこか性質の似たような人たちが集まっていたような気がします。
しかしそのスタートアップでは、創業者がスリランカ人でスイスのチューリッヒ工科大学出身、エンジニアは8割外国人、日本人でもGoogleやゴールドマン・サックスなどの外資系企業やスタートアップ界隈では有名なfreee出身者だったりと、エッジのきいた人たちが沢山いて、はじめはカルチャーショックを受けました。
そこで学んだことは「とにかく、早くアウトプットをすること」「理想形からスタートして物事をすすめること」「対話が重要」ですね。改めて書き出してみて、基本的なことだなあと思いましたが(笑)、強い熱量をもってそれを実践するというところが心に響きました。
この体験は、その後、独立事務所としての上場準備コンサルティングの仕事や、イギリスでの事業開発やITコンサルティングの仕事をする上でも活きています。
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公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
公認会計士と聞くと、一般的には監査のスペシャリストというイメージだと思いますが、私はコンサルティングからスタートしたこともあり、そこまで長く監査を経験していないのが悩みどころでした。
経理や上場準備、業務プロセスコンサルティングなどをしていると、監査上どうなんだろう?という場面が多々あり、もちろんこれまでの勉強を通して理論的には分かってはいるものの、実務上の勘所がもっとあれば、、、と思うこともしばしば。
悩んでいても仕方ないので、とにかく自分なりに考えること、自分よりも詳しい人に聞くことを心がけました。元同僚、受験時代の友人さらには自社に監査に来た監査人にまで。監査的にはどう見るのか、あるいは、本当にそこまでチェックする必要あるのか?というところを聞いたりしました。日本の会計基準に明確なガイドラインが無い場合は、関連資料を引用したりしながら自分でポジションペーパーを作って監査人に確認を求めたりもしました。
そうやって試行錯誤しているうちに、監査経験の不足が気にならなくなってきました。
監査だけではなく、事業会社での実務経験、ITや会計コンサルティングなど、監査以外の専門性を強めてきたことによって自分なりのスタイルが確立されてきたことも一因かと思います。
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人生の目的と公認会計士という資格
恥ずかしながら昔はあまり何も考えていなかったんですが、社会に出て様々な経験をするうちに、自分の経験や学んできた事を活かして、社会に役立てたいと思うようになってきました。
世の中がもっと便利になって、人が遊びや創造的な活動により時間を割けるようになっていけば面白い、そのために自分の経験が活かせるなら、これまで色々やってきた甲斐があります。
公認会計士という資格に関して言うと、社会的な信頼性がとても高い資格だと思っています。
世の中の仕組みに影響する事というのは自分一人だけよりもチームを組んだり組織としてやっていくことが大事で、そこで公認会計士の信頼性が役立つかなと。実際、コンサルティングの仕事をするにしても、事業会社で経理をするにしても、新規事業の開発をするにしても、この資格の信頼性に助けられる機会が多いですね。

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これから成し遂げたい事、将来の夢
先ほども書きましたが、「どこでも自由に生きていける力」をつけたいという思いで会計士を目指しました。これまでのキャリアを振り返るとその思いの通りに自分のスキルセットを積み上げてきたなと感じます。
目先のことで言えば、イギリスで働いている間に、よりグローバルの感性を磨いておきたいですね。旅行して実際に目にするのもそうですが、文化、習慣や言語なども含めた歴史を学んでおきたいと思っています。
国が違えば分かり得ない部分ももちろんあると思いますが、少なくともその背景を知ることはグローバルコミュニケーションの第一歩のような気がします。
今後も、これまで積み上げてきたことをミックスして何か世の中の役にたつ面白いことがしたいですね。今関わっているRPAやスタートアップ企業で経験したクラウドロボティクス技術のように、これまでの世界観が変わるようなことに携わりたいと思います。
帰国は2020年秋の予定ですが、オリンピック後の日本がどうなっているか、今から楽しみです。
この変化の激しい時代、対応力として、「会計×IT×グローバル」を軸としたスキルセットを引き続き磨いておきたいと思っています。
将来の夢としては、実は海外で暮らしてみたいという夢があったのですが、おかげさまで今まさに叶っているところです(笑)。
また、私は、旅行、釣り、ドライブ、音楽、ロードバイク、ウイスキー、麻雀、歴史、、、など多趣味な方ではあるのですが、家族や仲間と色んな趣味ができるような暮らしが夢です。
例えば、地下室が音楽スタジオになっている家に住んでみたいですね。仲間を呼んで、ビールを飲みながら演奏して、誰かは麻雀してたり、また別の誰かはたこ焼きを焼いてたりしながら夜が更けていくとか、わくわくしますね。

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
キャリアに関して偉そうなことを言えた立場ではないのですが、興味のある分野があれば恐れずに首を突っ込んでみれば良いと思っています。
公認会計士という強い軸があるので、迷ったらチャレンジングな方に進んでみても、多少の失敗は何とかなりますし、振り返れば失敗じゃなかったりするのかもしれません。
自分も、ITやスタートアップでの経験がなければイギリスで仕事が見つかることなんてなかったかもしれません。スティーブ・ジョブスではないですが、模索しながら決断して経験したことは、振り返ってみると繋がっていたりするから面白いものです。
周りが会計士ばかりだと忘れがちなのですが、会計士は世の中にそんなにいません(笑)。
そんな会計士の資格が自分の軸にあるというのは、信頼性という意味でも、業務の幅という意味でも、とても強みだと思います。
軸と書きましたが、会計はビジネスのすべてがつながるところ、ハブだと思っています。
会計士はそのハブを活かして何でもできる資格。
共に会計士業界を盛り上げていきましょう!


