
JIG-SAW株式会社
経営管理本部 取締役CFO
鈴木 博道
すずき ひろみち
IPO準備部門からCFOへ。組織を巻き込みながらより高い目標に向かってチャレンジを続ける
1983年8月20日生まれ(43歳) 千葉県出身 東京都在住
慶應義塾大学 経済学部 卒業

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キャリアサマリー
慶應義塾大学経済学部卒業後、監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ)入所。 法定監査業務やベンチャー上場支援業務に関与する。
JIG-SAW株式会社入社。管理部門の立上げから株式公開準備業務を担当。
当社取締役CFO就任(現任)。
JIG-SAW株式会社、東京証券取引所マザーズに上場。 取締役CFOとして経理・人事・法務・経営企画・広報・総務等の管理部門全般を統括し、更なる会社の成長を目指している。
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監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
私はぬるい環境だと自分も怠けてしまうため、なるべく厳しい環境に自分を置くことで、自己成長やキャリアアップをしようと思いました。当時、監査法人で一番厳しい環境と言われていたのが監査法人トーマツで、その中でも特に体育会系で忙しいと噂になっていたのがTS1という部署でした。私は早い時期にたくさんの事を経験して成長したい、という思いから監査法人トーマツのTS1に入所しました。当時の私は、入社して部署希望を出すときに、「TS1でないとトーマツに入ってきた意味がありません。絶対にTS1へ配属してください。」と第二希望の部署名も書かずに提出しました。今考えると恥ずかしいですし、こんな生意気な社員はダメですね(笑)
TS1では上場企業の監査業務はもちろんのこと、ベンチャー企業向けのIPO支援サービスを提供していました。上場企業向けの監査業務は1年間で数社程度ですが、規模の小さいベンチャー企業向けのIPO支援サービスは1年間で10社以上を担当します。IPOを目指している会社は困っていることだらけなので、困っていることを一緒に解決するという点で,クライアントと二人三脚で仕事をしている感覚がありました。一緒に働く先輩・同期・後輩も、堅苦しいことだけではなくクライアントへのサービスを真剣に考えるなど、良い意味で会計士っぽくない人が多く、この部署で本当に鍛えられたなと思っています。

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今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
TS1では様々な経験を積みましたが、自分のキャリアアップを考えたときに、自分の強みが、監査業務・IPO支援サービスの2つだけでは全くダメなのではないかと危機感を持ち始めました。負けず嫌いという性格もあり、どうせ仕事をするなら上を目指したいという気持ちはあるのですが、監査業務やIPO支援サービスで活躍する会計士はたくさんいます。そこで自分に全く新しい3つ目の強みを持ちたいという気持ちが強くなり、CFOという仕事に興味を持つことになりました。ベンチャー企業であれば自分の強みであるIPO準備の仕事から始める事ができるため、IPO準備で信頼されれば、CFOとしてのキャリアをスタートさせる事が出来るのではないかと考えました。現在のCFOとしての仕事は、事業会社の経理・人事・法務・経営企画・広報・総務等の管理部門全般の業務はもちろんのこと、経営陣として会社を成長させるために必要な事は何でもやっています。事業会社の管理部門では、監査業務やIPO支援サービスの比重の少なさを痛感しています。事業会社でCFOとして働いてみると、監査法人時代には感じることの少なかった“経済”、“会社”、“ビジネス(事業)”をより意識して働くことが出来ていると思います。
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あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私の強みは、色々な人を巻き込んで成果を出せる事と高い目標に向かってチャレンジし続ける事です。個の力は限界があり、いかに目標を達成させるために組織の力で挑めるかという事が重要だと考えています。私は、CFOとしての仕事の範囲が広いので自分のチームや組織,他部署のメンバーや外部の専門家達を巻き込んで成果を出すことができ、それが強みになっています。例えば一般的な常識で考えればクロージングするまで6ヶ月以上かかるプロジェクトを担当した際、私に与えられた期間は2ヶ月のみでした。自分1人の力や自分のチームだけでは到底達成困難なプロジェクトだったのですが、期間を延期するのではなく、与えられた期間で目標を達成させるために必要な対応策を考え、他部署メンバーや外部の専門家達を巻き込んでプロジェクトを成功させることができました。また、目標を達成するために1、2回チャレンジする人は多いのですが、本当の意味で目標を達成させたいと強く想い、達成できるまでチャレンジし続けることが出来る人は少ないと感じてます。会社としてはもちろん、自分で掲げている目標も高いので、上手くいかないときや悩んでしまうときもありますが、私は誰よりも会社のことを考え、目標を達成できるまでチャレンジし続けます。

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仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
期待を超える役割を達成したときや皆が無理だろうと言ってることを実現したときです。
監査法人時代でいえば、監査の一番の目的は財務諸表に対する意見を表明することです。そのために重要なことは監査手続の実施、監査調書の作成、監査人として時には厳しくクライアントに接する等だと思います。ただそれだけでは満足せず、監査として重要なことは実施しつつ、私が大事にしていたことは、自分のクライアント企業を好きになり興味を持つこと、クライアント担当者が困ってるときにスピード感を持って一緒に解決しようと努力することでした。これにより、クライアントから「鈴木さんが担当で良かった」という言葉や「上場できたのは鈴木さんのお陰です」という言葉を頂いたときが本当に嬉しかったです。
事業会社のCFOという役割でいえば、ある大きなチャレンジをするときや大きな決断をするとき、皆と違った決断をしたら、時に周りの人から否定される場合や無理だろうと言われる状況が多々あります。その際には何回も深く考え、目的を達成するまで粘り強く挑戦を続けて成果を出した時には大きな感動を覚えます。例えば、私がCFOをしている事業会社を上場するタイミングについても、ほとんどの人に無理だと言われましたし、自分でも厳しいのではないかと思う時もありました。しかし、私は会社を更に大きく成長させるために上場会社としてスタートラインに立つ事が重要だと考え、スタートラインに立つのは早い方がいいと思っていました。経営陣、社員、証券会社や監査法人などの専門家と一体となって上場承認を得た時には大変嬉しかったです。
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公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
私が公認会計士の資格を取得しようと思った理由の1つに、長い人生の中で、少しでもたくさんの選択肢が生まれると良いなという思いがありました。監査は重要な仕事ですが、実際に深く携わっていくと、意外に制約があると感じることが多かったように思います。例えば、監査法人トーマツのようなグローバルファーム(デロイト)と提携している場合は、グローバル経営方針、グローバルの品質マニュアル、5,000人以上の会計士がいることによる意思の不統一など、挙げたらキリがありません。私がシンプルに大事にしたかったのは、クライアントが一番困っていることへのサービス提供と監査法人トーマツの利益でした。ただし監査の目的を考えると、私が大事にしたいことよりも優先されるのが,例えば監査品質の厳格化であったりします。結果的には、転職という道を選んでいるので乗り越えてない気もしますが(笑)、時には私が大事にしていることよりも、監査意見表明という目的を一番に考えて仕事をして乗り越えていきました。
監査法人のキャリアが6年を超えた時には、自分のキャリアについては深く悩んだというか、深く考えたと思います。監査業務・IPO支援サービス以外の強みを身につけるため、自分が何の仕事を究めていきたいのか、どの様な道であれば自分の強みを活かすことができるのか、を考えて転職という道を選びました。
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人生の目的と公認会計士という資格
今の自分があるのも、公認会計士という資格や監査法人での経験、事業会社におけるCFOとしての経験によるので、公認会計士という資格に出会えたことは大変感謝していますが、実は公認会計士という事にそれ程こだわっている訳ではありません。私は大学受験のない付属高校に入学し、それこそテスト期間前は全く勉強していなかったですし、授業中はマンガを読むか寝てるか、学校が終わったあとは友人達と渋谷の街に繰り出すといった生活を送っていました。大学に進学したあとも高校時代の延長線上の生活を送っていましたが、次第に危機感を持ち、何でもいいから将来に向けた努力をしたいという軽い気持ちで公認会計士の資格勉強を始めました。もし公認会計士の資格取得勉強をしていなかったらどんな人生になったのだろう、もし試験に落ちて別の道を歩んでいたらどんな人生になったのだろうということに興味はありますが、人生の目的と公認会計士という資格を関連付けて考えたことはありません。
私の性格でもあると思いますが、公認会計士だから、とか、普通はこうだから、とか、あまりタコつぼにはまった考えとならないように注意し、日々の選択を大事にしていきたいと思います。結局のところ、日々の選択の連続が人生だと思っています。

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これから成し遂げたい事、将来の夢
私は現在CFOをしているJIG-SAWという会社が大好きですし、JIG-SAWの社員も大好きなので、心の底から会社が掲げている大きな目標達成と会社の成長を成し遂げたいと思っています。私の役割や立場は責任が大きいですし、やるべきこともたくさんあるため、ストレスや苦労もたくさんあります(笑)
しかし、会社が大好きで、心の底から達成したい目標があり、自分の役割が大きいという状況は大変幸せで恵まれていることなので、まずは会社が掲げている大きな目標達成と会社の成長に全力を尽くします。その結果、私個人の成長にも繋がって、次の成し遂げたいことや野望が出てくるのではないでしょうか。

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
私は、キャリアに正解はないと考えています。とにかく年収を高くしたいという目標も正解だし、公認会計士として国民経済の発展に寄与するため会計監査を追求するという目標も正解です。大事なのは自分で目標を決めたあとは、あまり横道に逸れたり、他人の意見に過度に反応せず、ゴールに向かってチャレンジし続けることです。自分の中でやり切ったのであれば、キャリアや目標にこだわり過ぎず、途中で方向性を変えてしまっても構わないと思っています。
そして、会計士受験生の方も基本的には同じだと思っていて、公認会計士としてのキャリアを目指す以上、まずは資格を取得しないと始まらないので、資格勉強以外のことは一旦諦めて、資格取得第一で勉強一本に絞ってください。どの学校で勉強するか、どの講師が良いのか、勉強方法は何が一番良いのか、といった論点はあまり関係ないです。自分が決めた資格勉強のことを第一に考え、やり切ることが大事です。もしやり切って自分には合わないと思ったら、途中で方向転換すればいいのです。私の周りには公認会計士以外の仕事で公認会計士以上に輝いている人はごまんといます。ダラダラと勉強するのではなく、とことん勉強するか、スパッと公認会計士を諦めるか、ということが大事だと考えてます。


