会計士の履歴書
菅野 智洋

マナボックス ベトナム

代表取締役

菅野 智洋

すげの ともひろ

後悔しないように「好き」を軸にする

1979年6月22日生まれ(47歳) 福島県出身 ハノイ在住

立正大学英米文学科 2006年合格

菅野 智洋

01

キャリアサマリー

2006

みすず監査法人入社

2007

あらた監査法人(現PwCあらた有限責任監査法人) に入社。主に医薬品や製造業の企業の会計監査業務に従事

2013

インドの日系企業で自動車部品の企業に入社。財務責任者として、管理会計導入や内部統制の構築を行う

2016

マナボックスベトナムに出資者兼経営者としてジョイン

2016年からベトナムのハノイで、マナボックス ベトナムというコンサルティングファームの代表をしています。ベトナムへの進出支援や会計・税務、経営コンサルティングサービスで主に日系企業を支援しています。ベトナムの会計分野は女性に人気であることから、15名以上の女性メンバーに囲まれながら日々業務に取り組んでいます。

大学4年の時に「人生の中で、何かとても難しいことに挑戦したい。このまま就職してもダメだ」という思いから、医者・弁護士・会計士の資格に興味を持ちました。3つのうち、学費の面で経済的になんとかいけそうだなというのと、サッカー日本代表の中田英寿選手が税理士を目指しているという話を聞いて、公認会計士を目指しました。ものすごい、短絡的な考えだったと思います。偏差値も高くなく英米文学科だったため、合格レベルまでの勉強は非常に大変な思いをしました。

2006年に公認会計士試験合格後、みすず監査法人に入社しましたが、半年で撤退したことにより、あらた監査法人に移籍しました。医薬品の製造業を中心とした企業の会計監査に従事。2013年には、どうしても海外で働きたいという想いから、インドにある日系の自動車部品の製造業の会社に入社しました。決算早期化、管理会計導入やルールの導入、予算作成や販売価格交渉、不正の対応など様々な体験をしました。

その後、マナボックスベトナムに出資者兼経営者としてジョイン。現在はベトナムと日本を繋ぎ、それぞれの国の経済発展に貢献することを目的とし、日々、ハノイで奮闘しています。

02

監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

公認会計士試験合格後の2006年に、みすず監査法人に入社しました。理由は、「人間味」を感じたからです。直感ではありますが、そこに温かさや情熱が感じられました。別な言い方をすると良い意味でエリート感がなかったのです。実際に入社後、先輩からの熱いご指導があって、短い期間でしたが急成長できたと思います。監査の現場では自分の至らなさから先輩に厳しく怒られすぎてトイレで泣いてしまった、という経験もありました(笑)。
 今だともしかしたら、パワハラみたいな感じかもしれませんが、「成長してほしい」という強い想い、愛情が感じられたので、それに応えなきゃ!って思って毎日必死でした。今思うと、出来の悪いジュニアスタッフだったと思いますが、専門家として成長はできました。
 その後、みすず監査法人の撤退によって、いくつかの選択肢を頂きました。大半の人が、新日本監査法人、あずさ監査法人及び監査法人トーマツ等に移籍する中、私はあらた監査法人を選択しました。理由は、2つあります。①グローバル(英語を使う機会が多い)な環境であること②マネジャー以上が若く風通しがいいという雰囲気を感じたからです。あらた監査法人を選択する人は少数派でしたので、当時は「珍しいね」って言われましたし、反対されたこともありました。
 あらた監査法人で、7年間お世話になることになるのですが、そこでの学びは、今のビジネスパーソンとしての基礎となっています。優秀な女性の上司や厳しいけど知識がハンパない男性上司、アメリカ人のパートナーなどなど。多様性のあるプロフェッショナルな人と一緒の環境で、働き学べたことが私にとっての財産となりました。その例の1つのスキルとして、「推定値分析」があります。お客様のビジネスを理解し、情報を集めて、仮説を立てて、推定値を算出する。監査の現場では、「そんなの無理あるよな。無理やり推定値なんて妄想に近い」と心が折れそうになったこともありますが、「理解する」「考える」スキルを身につけることができました。このスキルは、今でも、コンサルする際に役立っていますし、ベトナム人メンバーへの教育にも有用です。
 「どうしても海外で働きたい」という思いが強くなり、2013年に製造業に転職しました。インドに進出している自動車部品会社でした。インド現地の管理レベルを改善してほしいというニーズがあったのです。
 海外で働きたいという思いが強いのはいいのですが、それまでインドには旅行でも行ったことがありません。もちろん、不安もあったのですが、ワクワクのほうが強かったです。公認会計士として、差別化できるキャリアを考えていたのでインドという国もインパクトが強く「おいしいかも」って内心感じていました。
 インドでは、約3年程度、経理財務部門の責任者として業務に携わりました。ここでは、いろんな意味でエキサイティングな経験をさせて頂きました。これまで監査法人として外部から企業と向き合ってきましたが、インドでは会社の内側から支える必要がありました。そして、文化の異なるインド人との業務。海外子会社ならではのいろいろな悩み。インドでの経験は、会計士として専門知識の深度が増しましたし、グローバル人材としても成長できたと思っています。
 その後ベトナムで挑戦することになりますが、そのきっかけは2つあります。
 「海外子会社の問題を解決したい」と「挑戦しないのはつまらないしもったいない」です。
 インドでの経験により、海外において現地社長が「会計を知らない」ことによる損失がかなり大きいなと感じたのです。数千万円から億を超えるインパクトがあるケースを見てきたからです。海外子会社の問題を解決したいという思いが芽生えていました。
 そして、もう一つは、「日本に生まれてきた。それだけで成功者だ。やりたいことに挑戦しないなんて…」という考えが生まれていたからです。
 ずっと日本に住んでいるとそんな当たり前なことに気づかないかもしれません。でも、実際そうなのです。インドの街には、貧しい人がたくさんいました。夏の暑い日には、死亡者も出ます。その理由は、住む家がないからです。時には50度近くまで気温が上昇するインド。その状況下で外にいたら、命の危険に晒されてしまいます。また、交通事故で死亡事故があっても犯人は捕まらないケースも多くあります。「人の命は平等じゃないんだな」って感じたのを覚えています。
 アジアの新興国では、1日2ドル以下で暮らしている人が大勢います。そんな中、大きな悩みは、明日、食べていけるか?病院に行けるか?などです。
 つまり「生きるためだけ、必死に生きている」。そういった人が大勢います。
 マザーハウスという企業はご存知でしょうか?「途上国から世界に通用するブランドをつくる」を理念とし、バッグなどを製造販売している会社です。その会社の代表の山口絵理子さんの書籍の言葉で、「君はなんでそんな幸せな環境にいるのに、やりたいことをやらないんだ?」という言葉があります。
 山口さんが起業した場所、バングラデシュで明日に向かって必死に生きている人を見て、バングラデシュの人が自分にこのように問いかけているような気がしたそうです。これは、私の心にグサッと突き刺さりました。この声が私にも聞こえたような気がしました。
 日本はどうでしょうか?少なくとも、そのようなことで悩む人はほとんどいません。生活保護制度もあります。しかし、新興国では、たとえどんなに優秀な才能があったとしても、決して報われないという悲しい事実があります。このことをインドで実感しました。日本人であれば、少なくとも「挑戦」はできます。努力が報われる可能性があるのです。
 そんな時、みすず監査法人時代の同僚の永井義直さんから海外子会社の管理支援をするマナボックス ベトナムへのジョインの誘いがあったのです。
 これは挑戦するしかない!と決心したのでした。

菅野 智洋さん

03

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

2016年より、ベトナムのハノイのマナボックス ベトナムというコンサルティングファームの出資者兼代表として、日系企業を支援させて頂いております。ベトナム進出支援や進出後の会計や税務のコンサルティング業務をしています。これ以外にも、共同出資者であるロアンと永井が開発したベトナムの経理実務試験のKIPの提供などもしています。喜ばしいことに多くのベトナムの経理人材がKIPを受けています。
 また、2021年より、「マナラボ 」という新しいサポート支援も開始しました。お客様限定のコンテンツを作成し共有しています。コンテンツの内容は、以下の通りです。
● ベトナム法令の実務的なFAQデータベース
● ベトナム雛形集(契約書や経理フォームのテンプレート)
● 経営管理テンプレート(事業計画、ベトナム仕訳集、経営見える化、内部統制チェックリスト、コンプラアンスマニュアルなど)
 これに加え、マナボックスベトナムの挑戦ストーリーも共有しています。ベトナムでよくある悩みのマネジメントやビジネスの進め方について、仮説をたて、「挑戦」「失敗」「反省」「学習」のストーリーを文字にしてお届けしています。そして、実際に効果のあった事例も共有しています。例えば、メンバーの自主的な行動につながったアイデアや締め切り日を楽しく守ることができたゲーミフィケーションなどです。
 学ぶ、マネージ(経営)という意味であり、「ラボ」は研究所という意味です。会計・税務だけでなく、経営に必要な知識を研究し続けるという想いがあります。

04

あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私の強みは①「成長マインドセット」②「グローバル言語の会計力を活かしたコミュケーション」だと思います。
 まず、「成長マインドセット」についてです。私は、決して元々の能力は高くありません。むしろかなり低いと思っています。よく言えば、謙虚な姿勢とも言えますが、悪く言えば悲観的な人物かなと(笑)。これまでの人生、自分で「頭がよくて優秀だ」など思ったことはないんですね。
 その一方で、学習する意欲は年齢を重ねれば重ねるほど強くなっています。独立してからの読書量や行動が急激に増えました。会社を継続させ、成長させるために学んで実行していくしかないという追い込まれた状況も要因になっているでしょう。ただ、単純に好きなのかもっていう感覚もありますね。
 また、どんな世代にも上から目線になることはなく学ぶ姿勢が強いところも強みだと感じます。必要のないプライドは、持っていません。
 学習の例として、ベトナムでの起業をきっかけに、セールスライティングやダイレクトレスポンスマーケティングを本格的に学びました。神田昌典氏の通称ピンク本『あなたの会社が90日で儲かる!感情マーケティングでお客をつかむ』を読んだ時の衝撃は今でも覚えています。むさぼるように読み込みました。
 合計で100万円を超える自己投資もしました。この学習を通じて、文字で表現することが楽しいなと感じるようになり、ブログが習慣化しました。内向的な私に向いていたのだと思います。かれこれもう4年くらい継続しているので、ブログコンテンツの数は、1,000を超えました。習慣化しており、文章コンテンツを作る活動は日々継続しています。
 そして、もう一つは、「グローバル言語の会計力を活かしたコミュケーション」スキルです。会計は世界共通語です。会計士は会計のプロですから、この共通言語を自由自在に使いこなせるという点が強みです。これに言語も文化も異なった海外の人とどうすればうまくコミュケーションできるか?というノウハウを付け加えることにより、よりうまくいくようになりました。
 これにより、どんな国の人とでもコミュニケーションが可能となっています。実際に「会計力」を活かしたコミュニケーションによって大きなミスを事前に防止できたことも多く経験してきました。
 現在、マナボックスベトナムは設立から6年が経過しました。現在でも課題はたくさんあります。ビジョンの言語化や組織への浸透、エンパワーメントな環境作り、サービスの品質の向上や新しい商品作りなどなど。このような課題に対して「成長マインドセット」を持って、学習し、挑戦し続けることが非常に重要だと思っています。

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仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

私のキャリアは、大きく3つのフェーズがあります。それは、①監査法人時代②インド時代、そして③ベトナムの独立時代です。どのフェーズでも、「自分がなにか貢献できている」「仕事に意味がある」という瞬間が心が大きく動いた瞬間です。これを感じることができる相手の心のある言葉が、私の心の琴線に触れました。例えば、監査法人時代では、「うちの会社のビジネスのことをとても理解していますね」と言われたことは今でも覚えています。また、腐りかけていた時「監査はお客様のためにしなきゃだめだ」と熱く教えてくれた先輩のメッセージも覚えています。
 インド時代では、「現地の経営管理を改善してくれて助かりました」とかインド人の仲間に「菅野さんと一緒に働けて本当によかった」と言われたときは感動しました。そして、ベトナムでもそれは同じです。何か大変なことをチームでやり遂げて「いつも背中を押してくれたり、励ましてくれてありがとう」と言われた時にはやっぱり生き甲斐を感じます。現在、マナボックスベトナムのメンバーの大半は、23歳くらいの若い子です。教育というとおこがましいのですが、書籍で勉強したこととや実体験で試してみて「これはよかった」という知識を毎週、英語でプレゼンしています。そんな時「いつも楽しみにしている」とか、実際にメンバーの行動が変わった時には嬉しく感じますね。
 誰かの人生を好転できるようになにか貢献できた時に、心が大きく動き、私の人生も豊かになると感じています。そのためには、私自身が、もっともっと学んで成長し、得意分野の専門知識を活かして周りの人に貢献できるようなりたいです。

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公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

監査法人時代に遭遇した壁・悩みは、2つです。
 1つ目は「困難なタスクに遭遇したこと」で、2つ目は「自分に価値はないのでは?」って感じたことです。端的にどう乗り越えたのかを申し上げると「向き合って乗り越える」と「環境を変える」です。
 監査法人時代には、たくさんの困難なタスクに遭遇しました。具体例をあげると、税金の4点セットには苦労しました。税率差異のプルーフテスト(法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との間に生じる差異を合理的に説明すること)が完了できない時には、冷や汗をかきながら徹夜したこともあります。このような苦難については、向き合って必死に勉強し、諦めずにやり遂げるしかありません。困難に向き合った時は誰もがストレスを感じるはずで、一般的にストレスはネガティブなイメージがあるかもしれません。しかし、大きな感動や成長、幸福のために苦難に関するストレスが深く関わっています。このような困難なタスクというのは、私達の成長・幸福に必要不可欠な要素のようです。
 2つ目は、「自分は価値を提供できてない」という点です。監査法人の5年目を過ぎたあたりから感じていました。自分には価値がないと感じていたんですね。もちろん、素晴らしい環境や優秀な人からの学びにより成長できたことに感謝しています。それは絶対に否定できません。それでも、自分の価値ってもしかしてないのでは?と感じるようになった頃は、とても辛い思いをしました。正直に告白するならば、自分で必要と感じない手続きのために顧客とコミュニケーションを取らなければならない状況になったり、上司から「お前の意見なんて聞いてない。クライアントの前では黙っておけ」と言われた時は、悲しい思いをしました。それで、どう乗り越えたかを今一度考えたのですが、答えは、「逃げる」「環境を変える」だと思います。
 「逃げる」という言葉からは、ダサい、かっこ悪い、弱虫、と言ったどうしてもネガティブなイメージがあるかと思います。しかし、それは違います。「逃げて環境を変えて」新しい挑戦をするというのは、立派な克服方法です。公認会計士の資格があれば、それだけで様々な選択肢があるので、いろんなフィールドで挑戦してみることで新たな自分と出会えると思います。
 監査法人を退職し独立後の悩みはたくさんあります。共同出資者同士の意見のすれ違い、喧嘩、資金繰りの問題や現地マネジメントなどなど。多すぎてここでは全部お話しできません。
 そんなことがあったからか、脳科学的な観点での幸福について学ぶようになりました。幸福には、セロトニン的幸福(健康であること)、オキシトシン的幸福(人との繋がり、愛情)、ドーパミン的幸福(会社の成長や報酬の増加)の3つがあるという考え方ができるようです。このバランスが重要だということを学びました。セロトニン、オキシトシンやドーパミンというのは脳内物質のことです。
 例えば、3つの幸福のうち、ドーパミン的幸福だけを追い求めても本当の幸福にはなれないということです。具体的にいうと、報酬や肩書きだけにとらわれてしまうとそこだけに依存してしまい、無理して健康を壊してしまったり、良い人間関係が構築できず、その結果、不幸になってしまう可能性があります。
 そのため、幸福にはバランスが重要なんだと科学的に考えるようになりました。今現在、習慣化しているのは、運動と感謝です。運動は最強のようです。運動することによって、セロトニン、ドーパミン及びノルアドレナリンという、脳に良い物質が分泌されるからです。また、感謝することによって、オキシトシンが分泌されるようですし、ストレスにも強くなるみたいです。つまり、今は「運動」と「感謝」で困難を乗り越えています(笑)。
 これに加えて、自分のクロノタイプを学んでそれにあわせた生活をすること、そしてサウナですね。クロノタイプとは人間の睡眠のパターンのことです。すなわち、朝型・夜型人間というのは遺伝子的に決まっていて、朝型だけでなく夜型人間も一定数いるのです。どうやら私は夜型なのでそれにあわせて仕事をするようになりました。なので飲み会の回数は極端に減りました。また、サウナのメンタルへの効果も計り知れないので、実践しています。正直なところ、大抵の悩みは吹っ飛びますよ。

07

人生の目的と公認会計士という資格

私の人生の目的は、「死ぬ時に後悔しないように幸福になるために生きること」です。そして、周りの関わった人を幸福にする。こんな生き方をしていきたいと思っています。
 具体的にいうと、「好きな人」と「好きな場所」で「好きな仕事」をする。を目標に掲げています。例えば、私は、ビーチや山が好きです。1年のうち、半分は、ダナンというビーチやカフェで過ごし、残りの半分は、山のサパやダラットという地域で働くというスタイルを考えています。
 公認会計士という資格を保持していることによって、その仲間との強い連携が期待できます。例えば、タイやミャンマー、シンガポールの公認会計士と連携して、アジアを舞台に専門家としての業務を行い、世の中に貢献できると思っています。
 このように公認会計士として連携ができることや、場所に縛られずプロフェッショナルなサービスを提供できる可能性があるという点で、私の人生の目的と公認会計士という資格は強く関連しています。

08

これから成し遂げたい事、将来の夢

数年単位の短期的なことと長期的なことに区分しています。まず、マナボックスベトナムでの挑戦がまだまだたくさん残っているので、これを一つ一つ実践して達成していくことに集中していきたいです。例えば、社長の会計スキルの向上によって、ベトナムの日系企業の業績の改善を支援し、ひいては日本とベトナムの経済の発展に寄与していきたいと考えています。また、新しいサービスの「マナラボ 」のコンテンツの充実や、書籍の出版もしていきたいです。
 長期的な夢、ちょっと妄想に近いのですが、これからの時代「意味のある」「好き」が非常に大事になってくると思いますので、大好きなサウナでなにかできたらいいんじゃないか?と思っています。例えば、ベトナム人に「ととのう」を普及させるとか(笑)。そんな風に「好きなこと」をしながら生きていけたらいいなと思っています。

菅野 智洋さん

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

キャリアで悩んでいる会計士へのメッセージは、「好き」をもっと大事にしてキャリアにおいての優先順位を上げていいのではないか?という点です。人生100年時代やVUCAの時代と言われています。
 このような時代背景の中、無理をしてでもお金をたくさん稼ぐことだけ、年収の高い会計士になることだけが目的になってしまうと、本当の意味での幸福になれないと感じています。もちろん、時間の余裕を持つことや家族や周りの人を助けるためという意味でお金はすごく大事です。ただ、公認会計士というとても価値のある資格を持っているので、それを利用しつつ、もっと自分の「好き」を意識することで、「自分らしいキャリア」を作れると思います。そして、「好き」というのは実際に行動して体験してみないとわからないことがあります。自分ではこれまで「好き」なんて感覚なかったのに、挑戦してみたら没頭してしまう…なんてこともあるでしょう。
 そのため、やっぱり、大事なのは「行動」です。口だけで不平を言って行動しない人は、はっきり言ってかっこ悪いなって思います。自分の価値観を大事にして、楽しそうだなって思ったら、まず、挑戦してみてください。失敗もより価値になる時代です。本業を続けながら、挑戦できる環境であればそれを最大限利用してみることです。それこそ、絵を描く。音楽をやる。旅をしてみる。などなど。どんなコンテンツであれ、仕事・お金になる可能性がある世界になってきていると感じます。
 『死ぬ瞬間の5つの後悔』という有名な書籍によれば、「自分に正直な人生を生きればよかった」と思って後悔する人が一番多いようです。我々の先輩がすでに答えを出してくれているのですから、参考にしない手はありません。
 自分に正直な人生とは、自分のやりたいことをやるということです。「好き」を今よりほんのちょっと軸にしたキャリアを選ぶとより豊かな人生になるのではないでしょうか?