
株式会社ジョブクラウン
経営管理部 代表取締役
反町 好克
そりまち よしかつ
ジャパンブランドで世界に挑む社長会計士
1980年代生まれ 群馬県出身 東京都在住
日本大学商学部会計学科

01
キャリアサマリー
新日本有限責任監査法人 退社後、Web制作会社・映画会社・税理士法人等を設立
株式会社ジョブクラウン設立 代表取締役就任
幼少期からプロサッカー選手を目指していたが、怪我に苦しみ断念。
その後、怪我をしても何か手に職をつけ一生働ける仕事を探し始めた際に、祖父の助言や様々な経験から導かれるように公認会計士を目指し、無事に資格試験を突破。公認会計士の道を歩み始める。
新日本有限責任監査法人入社後に、会計監査、内部統制監査、システム監査等を経験し、上場企業の直面するシステム・ITに関する課題の奥深さと様々な業務のDX化の可能性に魅了され、それらの課題を自ら解決するために起業。
起業後まずは、税理士法人やマーケティング会社等を立ち上げ、上場企業だけでなく中小企業のITに関する悩みや課題も調査しながら、自らもHP受託業務やDX支援業務などを進めつつ、2015年にエンジニア育成を中心としたシステム開発会社株式会社ジョブクラウンを設立。エンジニア育成及びIT技術開発、DX支援業務に注力し、現在も世界で戦えるエンジニア育成とジャパンブランドによる質の高いモノづくり力の確立を掲げながら、システム開発業務やDX支援業務に取り組んでいる。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
会計士の道を選ぶことになったきっかけは、何か他にも形として残せるものが欲しかったからです。もともと私はプロサッカー選手になることを夢見て、強豪とされる高校に入学し、ずっとサッカーを続けてきました。しかし、怪我をしてしまい、これまでの熱意を注いできたものが一気に崩れ去る経験をしました。その時、「何か形として残すものがないと、将来のキャリアにおいてはリスクが高まる。何か残せば求めてくれる人がいるはずだ」と考え、強みになる資格を取ろうと決断しました。
資格の中で会計士を選んだ理由は、小学生の頃に誕生日会の企画を手がけた経験が基にあります。その際、保護者からお金を預かり、自らお店を予約し、小学生にとっては大きな金額を支払いました。企画のお礼として余ったお釣りを受け取った瞬間、お金の管理や企画ができることで人に感謝され、価値を生み出せることを知りました。それ以来、財務や企画に対する印象が「何かすごいことを達成できるもの」として残り、将来のキャリアの選択に迫られた時、会計士という選択肢が浮かび上がりました。その後、日本大学に進学し、専門学校と大学の費用が全額無料となる奨学金制度を利用し、会計士試験にも無事に合格することができました。
監査法人での経験から、上場企業の内情を窺える喜びを感じていましたが、内部統制においてはシステムに関連するエラーが著しく多く、驚きとともに「日本を代表する大企業でも、システムの連携がこんなに不備なのはどうしてだろう」という衝撃を受けました。同時に、SE出身の先輩が監査手続のアプリケーションを迅速に作成し、これまでかかっていた1か月の手続きが数時間で終わる光景に触れ、ITやDX分野への進路を決断しました。私はもともとITやDXに関する知識はまったくなかったのですが、監査を通じて上場企業の減価償却システムが、期中取得の資産を本来は月割り計算すべきなのに、年間の減価償却額の2分の1で計算されているといった問題に直面し、「これは深刻だ。自らが解決せねばならない」という危機感と使命感を抱き、当時26歳で独立することを決断しました。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
現在は、2016年に自身で設立した株式会社ジョブクラウンの代表取締役を務めています。エンジニアを育てて派遣するSES事業、システム開発を担う請負・受託開発事業、中小企業のDX化を促進するDXコンサルティング事業の3つをメイン事業として展開しております。
システム連携やIT関連の悩みの根源についての疑問に対し、様々な上場企業へのヒアリングを進める中で、日本企業がシステム導入を「コスト」と見なす思考が問題の根源であるという結論に至りました。確かに、エンジニア不足や海外におけるDXの遅れ、高齢世代の経営陣のIT・DXへの意識の遅延なども現実の課題ですが、海外企業との対話から得られた知見では、彼らはシステムへの投資を「コスト」ではなく「資産」と捉えています。ここでの思考の転換と、考え方の教育が必要であるという強い認識を得ました。例えば、先ほどの減価償却システムの事例では、システムを構築するエンジニアが減価償却に関する知識を有していなかった可能性があります。このような状況に直面して、「エンジニア教育の重要性が何よりも大きい。エンジニア教育やシステム構築にかかる費用は単なるコストではなく、資産であり、エンジニアこそが最重要な資産であり、融合的な知識を持つ人材として育成する必要がある」という認識が芽生えました。同時に、大手IT企業が一般に「システム屋さん」として認識されていることから、システム構築が資産であるという意識をユーザーに浸透させるのが難しいと考え、既存の思考を根本的に変える誰かが必要だという信念のもと、独自の会社を設立するに至りました。
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あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私たちの強みは、エンジニアの環境を改善するという強い意志にあります。日本のエンジニアの給与は、多くの場合、案件の対価の50%以下にとどまりますが、弊社ではそれを80%に引き上げています。また、粗利が20%でありながらも、本社の人件費や家賃などをすべて賄っています。
福利厚生にも重点を置き、旅行券の配布や全額会社負担での教育プログラムの受講、不動産賃貸の仲介手数料まで全額を負担するなど、エンジニアの環境改善に全力で取り組んでいます。他社の皆様からは、「どのようにして経営を成り立たせているのか?」と単純ながらも心配されることがあります(笑)。ただ、その点においては、私自身が会計士としての専門知識を有していることが大きな強みとなっています。システムの納期が遅い場合、財務面が弱いとなかなか事業が成り立たなくなることがよくありますからね。エンジニア出身の社長の場合、時には数字が見えずにスキルベースで事業を進め、結果的には黒字倒産に至ることもあるでしょう。しかし、数字を把握できると、キャッシュ・フローの流れや利益率を考慮しながら、エンジニアの配置を含む資源の適切な配分が可能となります。
現在の日本において、エンジニア不足が進行し、それがエンジニアたちの過度な長時間労働を招いており、また、この現象が優秀なエンジニアが他の業種に転職してしまうという悪循環が生まれています。そのため、私たちはエンジニアの労働環境づくりや支援体制について、他社とは比較にならないほどに充実させるために、日々努力しています。
コロナの影響もあり、国がエンジニアの労働環境づくりを後押ししていることから、時代に即した柔軟な動きができている実感がありますね。エンジニアたちの感情に共感し、成長の方向性を示すことができる点や、“雑食キャリア”で培った営業手法や仕組みづくりのスキルを活かして、自らが積極的に営業に従事し、営業スタッフたちに模範を示せる点も、私の強みだと自負しています。

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仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
公認会計士を目指していた親友が自殺してしまうという非常にショッキングな出来事がありました。私が高校2年生のときでした。葬儀に参列している際に、「両親のような優れた会計士になりたい」と語っていた親友の無念な死を目の当たりにし、「人ってこんなに簡単に亡くなるんだ、人生って短いんだ」と感じると同時に、「自分が抱いている夢や目標は、必ず達成してみせよう」という強い決意がわいてきたのです。人生において最も心が熱くなった瞬間でした。当時、私が抱いていたプロサッカー選手になるという夢は、高校3年生の時に大きな怪我を負い、達成が難しくなりました。しかし、その後、公認会計士を目指すことを決意した瞬間、彼の墓前で「お前の代わりに俺が世界一の会計士になってやる!」と誓ったことを今でも鮮明に覚えています。
この決意が、今の私が経営者として名を馳せ、会計士の資格を持つ原動力になっています。だからこそ、社会を改善するために自ら達成したいと考えるものは、どれほど難しいとされようが、周囲が妨げようが、とにかく進んでいく覚悟でいます。
会計士の資格があったからこそ、これほど大胆な挑戦ができたという側面もあるでしょう。監査法人を退職する際、1年間のチャレンジの期間があり、「もしダメだったら…(戻ろう)」という逃げ道の存在は、少しだけ心強かったと感じていました(笑)。しかし、一度飛び込んでみると、非常に魅力的で、この道で達成したいことが見つかり、そのまま進むことに決めました。現在も色々な成果を達成するべく全力で進んでいます!
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公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
比較的楽観主義なので、あまり深く悩まないのですが、逆に言えば、数字を通じて未来が見えることで、業界全体の動向や変動が見えてしまうことが課題かもしれませんね。監査法人を退職直後、映画業界の古い構造を変えたいという思いで、映画会社(株式会社アジアピクチャーズエンターテインメント)の代表を務めました。しかし、映画業界では人脈や「顔」の要素が非常に強く、経営活動に大きな影響を及ぼしてくるため、小さな会社の社長が映画業界全体の構造改革を果たすことは難しいと判断し、早々にそのポジションから撤退いたしました。映画業界での経験から多くの学びを得て、今の営業力や資金調達力の基盤が築かれていると感じています。ただし、もしかしたら、数字から未来を見る能力がない方が、苦戦しながらも映画業界を変えるチャンスをつかむことができたかもしれませんね。
悩みを乗り越えるためには、やはり1人で悩まないことが大切です。子どもの頃から兄弟やいとこの面倒を見る役回りで培った性格から、なるべく360度から声を集め、最終的には自分で正しい判断をするように心がけています。自分の判断を正しい方向に導くためには、120%の努力をすることが重要であり、これは実行されていない方も多いのではないでしょうか。
他の人に相談したり、情報を収集することなく自己判断することが一般的ですが、私はその逆を心がけています。他の人に聞いてみたり、さまざまな情報を収集することで、より正確な判断を下すことができると考えています。この姿勢が結果的に、協力してくれる人やアドバイスをくれる人が増える一因になっているのではないかと感じています。役員であろうが、投資家であろうが、自らの意見に自信を持ちつつも、周りの意見を無視し、一方的に進める姿勢は孤立を招き、最悪の場合、会社が潰れる可能性すらあると考えています。異なる視点や意見を取り入れ、チームや組織全体での意思決定が重要であり、協力とコミュニケーションが成功の鍵となることが多いです。ちろん、最終的な決断は経営者が行うべきです。他人の意見を鵜呑みにする必要はありませんが、重要なのは他人の意見や協力を活かし、バランスを取ることです。他力を使うことと、自らの経験や洞察力を活かして最善の判断をすることの調和が成功の鍵となります。
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人生の目的と公認会計士という資格
一生現役で社会の改善に貢献することが私の人生の目的です。力尽きる寸前まで、世の中を改革するために全力でモノづくり、仕組みづくり、人を育てること、そして大好きな経営を続けていきたいと考えています。ジョブクラウンを経営し始めて約8年になりますが、会計とは全く関係のない業種であるため、初めの3・4年は「会計士の資格はいらないだろう。むしろ営業やエンジニアリングを学んだ方が良いだろう」と考えていました。しかし、今になって、会計士の資格があるからこそ、私たちが提供するコンテンツやエンジニアを育てる取り組みが多くのクライアントに響いていることを実感しています。
例えば、現在進めている中小企業向けの教育コンテンツは、助成金を活用して実質無料で研修を導入してもらい、社員のスキルアップを促進するという取り組みがかなりの反響を呼んでいます。
一般的には「無料より怪しいものはない」と思われることが多いですが、「公認会計士の目から見ても安心で、おすすめのコンテンツですよ」と一言加えるだけで信頼を得やすくなります。新しいコンテンツの導入支援において、社長が会計士であることだけで、「じゃあやりましょう」となることや、金融機関の審査が円滑に進み、支援を受けやすくなることもあります。営業面や信頼面において、公認会計士という資格は一生現役で働き続けるためには最高の資格だと考えます。

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これから成し遂げたい事、将来の夢
長期的な夢としてはジャパンブランドを活かし、ジョブクラウンを世界に革命を起こせる企業に育て上げることが目標です。日本人の、調和を大切にする姿勢や生真面目さ、ミスに気づける細やかさといった気質は、ITやDXにおいて非常に強力で、世界において類を見ないほどの強みです。サッカーでも、以前は日本はヨーロッパに負けていましたが、現在はFIFAランキングでドイツにも勝つなど、一人一人の個の力だけではなく、チーム力や生真面目さなどの要素で勝っているところまで追い上げてきました。これは我々の業界でも同じような変革を起こせる可能性があるということを、人生をかけて実現していきたいと考えています。
日本人エンジニアが「ジャパンブランド」のもとで、世界で戦える存在としてさらに広がっていけば、逆にGoogleやAmazonなどの世界的なコンテンツに匹敵するようなものを生み出せるかもしれないと感じています。
特に日本のモノづくりの力は非常に強力であり、これまで製造業のモノづくりに従事していた人材が、今後はITやDXのモノづくりのスキルを身につければ、世界を変革できるほどのポテンシャルを秘めていると信じています。実際に、日本のエンジニアを採用したいと考える海外の日系企業はたくさんあります。また、「日本人の真面目さや緻密さは他の国にはないよね」といった言葉を海外の企業から頻繁に聞くこともあります。
この長期的な夢を達成するためには、ますます日本国内のエンジニアの数を増やし、同時に世界で戦えるエンジニアを育成することにコミットしています。そして、最終的には上場を果たしたいと考えています。今は主に中小企業を対象に営業を展開しています。大企業では様々なステークホルダーが存在し、社長や役員の意向が変わっても、その変化が組織に浸透するのに時間がかかることがあります。一方で、10人から300人ほどの中小企業、特にIPOの準備に入っていない企業では、経営陣の意思が変わると瞬時に組織全体が変わることがあります。
仕事量が多いため、私としては大変ではありますが、お客様に思考の変化を感じていただけている実感があり、それが今は非常に楽しくやりがいにつながっています。
ただ、世界を視野に入れた夢を実現するためには、上場企業としての資金力、提案力、影響力が必要になります。そのため、上場を達成することが目標です。上場後には、海外で戦えるジャパンブランドのエンジニアたちによる新しいモノづくりや、全世界にジャパンブランドのエンジニアを提供できる環境づくりなどが見えてくると考えています。

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
自分が一生を通じて何を成し遂げるかをしっかりと見つめ直すことが重要だと考えます。エンジニアも同様に、「今」何をするのかに焦点が当たりがちですが、一生を通しての大きな目標や成し遂げたいことを明確にし、それに基づいて今何をするかを考えることが良いと思います。確かに、一生を見据えるほどの大きな視点は難しいかもしれませんが、5年後や10年後に自分がどういう人物であり、周りからどのように見られたいのかを定期的に見つめ直すことは重要です。それによって、今後のアクションが明確になります。具体的には、資格の取得、営業力の向上、あるいは異なるジャンルへの挑戦など、個々の目標が自然に導き出されるでしょう。
一生かけてやりたいことが見つからない場合、「なんで今ここにいるんだっけ、自分って何がしたいんだっけ」という基本的な問いに向き合い、自分のルーツを辿ることが一つの良いスタートだと思います。この過程で、自分の内面に意識を向けるようになります。自己分析を否定するつもりはありませんが、絶対に外部に出て他人から助けを受ける方が良いと思います。私は「自分の中だけには答えがあるとは限らない」という信念で生きており、わからないことは積極的に尋ね、社員の方々にも助けてもらっています。小学校や幼稚園の友達と再会してみるか、しばらく家族に会っていない場合は再び会ってみて、「今の自分ってどう思う?」と尋ねてみるのも良いでしょう。また、自分が興味を持っている分野に進んでいる人がいれば、その人に会って話を聞いてみたりすることも役立ちます。一生かけてやりたいことが明確になれば、その目標に向かってブレずに進むことが重要ですね!


