
監査法人コスモス
統括代表社員
新開 智之
しんかい ともゆき
TPM上場の雄
1968年10月22日生まれ(58歳) 岐阜県出身 愛知県在住
岐阜大学 教育学部 卒業

01
キャリアサマリー
監査法人コスモス入所
公認会計士登録
社員就任
代表社員就任
統括代表社員就任(現任)
太平洋工業(東証一部)監査役就任(現任)
平成6年10月に監査法人コスモスに入社しましたが、この年の前後3年程度、公認会計士業界にとって初めての就職氷河期でした。当時私は25歳で公認会計士第二次試験に合格したのですが、合格したとたんに就職先がないという現実に直面し就職活動には苦労しました。その中でも自分の出身地に近い名古屋市に事務所を構えていた監査法人コスモスの門を叩き、その後25年以上、一貫して専門性を高めること、中小・中堅企業の株式公開支援に取り組みました。パートナーとなって以降は、自身の能力向上と法人の成長軌道を一にするようなキャリアを歩み、JASDAQ、セントレックス、TOKYO PRO MARKETなどへ多数の上場支援を実践してきました。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
私の入社当時、コスモスはまだ設立6年の中小監査法人。25歳で入社した私以外はほとんどパートナーで40代前後から50代という年齢構成でした。
当時は、平成3年に監査基準が大転換した時期でもありました。それまでの監査手法と全く異なるリスクアプローチの基準に変わり、監査手法についてもガラッと変わってしまった。現場も混乱していましたし、当時の監査法人コスモスのような監査事務所が担える監査領域は非常に狭かった、というのが私の印象です。
その中でも、キャリアの序盤で転機になったのは、ある会社のJASDAQ(当時は店頭登録市場)への上場案件です。プロジェクトチームにアサインされ、ひとつの企業の上場に向けた監査の業務補助をしました。また、平成17年には名証セントレックス市場への上場支援を業務執行社員として主体的に、監査という側面から関われたのは、その後のキャリアにも大いに役立ちました。
その後、中小企業支援に一貫して関わってきましたが、なかなか決め手に欠けるという感覚でした。
そんな中、平成25年、個人としても法人としても大きな転機が訪れます。それはTOKYO AIMを母体とする、TOKYO PRO MARKETの有用性に気づいたことでした。知名度や事業承継に悩む中小企業に対して、上場というソリューションを確実に短期間で提供できるプラットフォームに巡り合ったからです。実際に平成27年にTOKYO PRO MARKETに短期間に2社上場を支援し、まさにパラダイムシフトが私のなかで起こりました。そこから多くの上場案件のお手伝いをすることで、法人の規模も一気に拡大することができたと考えています。
確かに、若い頃には自らの力を試すために、独立や転職を考えた時期もありました。実際、監査法人コスモスに入社して5年程度経った時に、コンサルティングファームの面接を受けたこともありました。しかし、当時監査法人コスモスで新規の案件を自ら取ってこいというタスクを与えられました。通常、営業はパートナーにならないと経験することはないでしょう。パートナーになる前から営業を実践できたことも非常に良い経験になりました。大手の看板に頼らずに公認会計士としての実力を伸ばしていく過程で、結果的に転職をすることはありませんでした。個人としても法人しても自ら成長し強みを開発して伸ばしながら共に成長してきたという実感があります。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
前述の通り、平成25年にTOKYO PRO MARKETの有用性に気づいて以降、令和3年末現在まで12社の上場実績、今後3年内には25社以上の上場見込み企業の監査を実施しています。このほか上場・IPO支援企業を20社以上を抱えるまでに至りました。
平成26年当時は在籍者数が20人にも満たない程度でしたが、現在は80名が所属するまでに成長。それまで、一貫して中小企業を相手に仕事をしてきたところに、TOKYO PRO MARKETの有用性に気づくことで、監査法人としての存在価値が一気に花開いたという感じです。その後、セミナーを開くなどの取り組みをすることで需要を掘り起こし、上記のような実績に結びつけてきました。
中小企業にとって上場に向けたプロセスだけでなく、上場した会社には採用や資金調達についても文字通りステージが一つあがります。特に採用に関しては、上場することで安心して就職してもらえる環境整備が整います。
監査法人コスモスでは、一般の中小企業の悩みの種である新卒採用の部分でも、外部と提携することでソリューションを提供しています。これは、企業にとっても、また従来、職業選択の自由度が高いとは言えなかった高卒の求職者にとってもウィンウィンの取り組みだと考えています。
中小企業の経営についても同様で、株式会社の前提である所有と経営の分離が上場によって実現されます。これは経営者の代替わりや事業継承にとって非常に有用で、その面での支援も弊社では提供しています。
上場支援は一人でできるものではないですし、IPOや上場の支援には監査以外にも広範な知見が求められます。そのプロセスに関わることで、真のプロフェッシナルである公認会計士として成長する場が監査法人コスモスには用意されていると考えています。
04
あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私自身の独自の強みは「私の前に道はなくとも、私の後ろに道がある」という考え方をできることです。誰かに教えてもらわないと何事もできないという考え方ではなく、自ら学び工夫しながら実践しファーストペンギンになることができることです。
監査法人コスモスに入社して9年経った時に、自ら営業に出たという話は先ほど書きました。まさにそこに現れていると思いますが、平成15年には自ら身銭を切って環境ISOの資格を取得し、中小企業の環境マネジメントシステムの認証支援などを行なってきました。当時、ISOというと猫も杓子も認証を取得するだけという認識でしたが、私自身はこれからの企業の環境会計や環境マネジメントに関する知識をいち早く得ようと考え、中小企業の活動にも深く入り込んでいくことができました。
その中で気付いた事は、お話をさせていただく中小企業の経営者の方々が、マネジメント手法に関する知識が不足していることでした。これは公認会計士にも言えることなのですが、経営学は学んでいても、実際の経営、マネジメントとなると弱さがあるんですね。そこで私は、監査業務と両立しながら、中小企業の上場支援に加えて、マネジメント思考をビルトインしていく役割を担おうと心に決め、地道に実績を積み重ねてきました。
その姿勢は、TOKYO PRO MARKETでの活動につながっていると思います。同市場については、公認会計士は誰もその有用性に気づいていませんでしたし、存在自体もそれほど認知されていませんでした。それまで、中小企業の支援を続けてきたからこそ、その経験の中から、TOKYO PRO MARKETが価値ある市場であることに気づき、活用する道を探り、現在の実績につなげることができたと考えています。

05
仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
この仕事をしていて感動した瞬間は、やはり自らが関与した企業が上場したときです。支援をさせていただいた企業の東証で行われるセレモニーに出席する瞬間。そしてその際に、経営者の方から「ありがとう」と言われて握手される時は、何にも変えがたい感動があります。
なかには、上場したいけれどできないという悩みを抱える企業もありました。それを私たちが支援することで上場を達成できた、という例もあります。
中小企業にとって上場の価値は非常に大きいものがあります。上場した企業の関わるお客さんの属性だったり、金融機関からの信用向上や社員の採用に至るまで、上場以前と比べて多くのメリットを享受することができます。借入金の経営者個人保証がなくなることにより経営の自由度も格段に上がりますし、会社としてのステージが一気に変わるのです。
また、上場に至る過程にも心を動かされる時があります。なぜ上場したいのか、誠意ある経営者に問いかけると、社会貢献のため、従業員のためだと熱く語ってくれる場面に多く立ち会ってきました。この人のために最大限の貢献をしたいと強く思う瞬間です。
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公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
キャリアの中で最も深く悩んだのは、個人の面と法人の面の2つの側面があったと考えています。
個人的には、中小の監査事務所に入社して、自らを成長させようとしたときのこと。正直、どのように成長していけば良いか分からなかった時期がありました。というのも、今も昔も、特に大手企業の監査業務は複数名で進める組織的監査が主流です。大手企業をクライアントに持とうとしても、一定の規模が必要となってきます。公認会計士を多く抱える監査法人と比較して、自分たちの強みはどのような部分なのか。監査法人コスモス入社以来、環境ISOの資格を取得し、自ら中小企業の環境マネジメントシステムの認証支援など、公認会計士の枠を超えた業務領域にも挑戦しました。当時は手探りの部分も多かったように思いますが、私個人としての強みを伸ばすべく自己研鑽を重ねてきました。
法人としては、平成15年にパートナーとなってからは、法人の成長を考えるようになり、事務所として規模を拡大させるには、どのような手段があるのかを模索する段階になったことです。中小企業に特化しよう、という思いはあったものの、なかなか最適解を見つけられずにいた時期もありました。それも、TOKYO PRO MARKETとの出会いによって、一つ道が拓けたと考えています。
これらの経験から導き出せるのは、実は、自らを成長させるのは自らであり、探せば題材などいくらでも周りに存在している、ということだと思います。それ以降は悩むこともなくなりました。
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人生の目的と公認会計士という資格
人生の目的は貢献だと考えています。公認会計士の資格を持って仕事をすると、さまざまな会社に巡り合います。それぞれの会社に強みと弱みがあり、社風も違えば、当然経営者も千差万別です。その中で様々な発見や、変化の中で学びが得られると思います。このフィールドのなかで多種多様な会社を見ることができることは、この職業の特権なのではないでしょうか。
私は、公認会計士を目指すような人は、自らの専門家としてのプロフェッショナリティを高めたい、という欲求が強い人だと考えています。この仕事には自らの専門性を高める機会が十分に用意されていますし、その結果、クライアントから感謝の言葉をいただく機会も非常に多い。実はその言葉こそが、一番の働くモチベーションでもあると思います。中小企業の上場支援をし、監査という仕事をしていくこと自体が、所属する監査法人に、クライアントに、公認会計士業界に、社会にと、全方位に貢献できる機会なのです。

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これから成し遂げたい事、将来の夢
一言で表現すると、「世界を変えたい」ということでしょうか。
少し丁寧に説明すると、監査法人として成し遂げたいことと、その結果、社会に貢献できることを成し遂げたいという二つの側面があります。
監査法人の側面でいうと、いまの監査法人をしっかり成長させ、その品質管理とブランドを確立させたいと考えています。
「中小企業の上場・IPO支援といえば、公認会計士の新開、監査法人コスモス」と世間に認知してもらえるようなところを目指しています。
その結果、クライアントとなる中小企業を上場に導き、成長させ、事業承継や経営の課題を解決するということを、今よりもより加速させていきたい。
日本には360万の中小企業があると言われています。しかし、そのなかでも東証に上場しているのはたった3,822社(令和3年12月末現在)。全国企業数の99.7%を占める中小企業の1000分の1しか上場できていないのです。しかもそのうち、経営者の年齢が70歳を超えている中小企業が3分の2にものぼる。
私は事業継承の問題など、中小企業経営に横たわる種々の問題解決をより大きな規模でやっていきたいと考えています。そのためにTOKYO PRO MARKETという市場を、より積極的に活用していきたい。そのことが、最終的には日本経済を活性化することにつながると確信していますし、公認会計士が活躍できる場をこれまで以上に広げることにつながると考えています。そしてこれらが私の夢であり使命なのです。

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
公認会計士となったからには、監査という我々の独占市場で、その使命をまっとうすることが、まずは大事だと思います。
私もそうでしたが、公認会計士としてキャリアを歩んでいたら、職場を変えるべきか、いま所属する場で活躍し続けるか悩む場面に遭遇することもあると思います。環境を変えるチャンスがあるなら、それも良いと思います。
ですが、一番大事なことは、活躍する場所に関係なく、新しいことに挑戦していく意識を持つこと。さらに挑戦する時には、必ず失敗したらどうしよう、というネガティブな感情も付き纏います。うまく行かないことはそれで諦めれば失敗です。恐れを払拭して、失敗ではなく経験とらえ、経験を糧にしてさらに大きな成長や成功を手にしてこそ大きな喜びを得られる、というのが私の信条です。
上場支援、監査という仕事は私たちに与えられた広範深淵で幸せでやりがいのある領域です。そしてその領域で力を磨き活躍することは素晴らしいことです。真の公認会計士としての道を極めるなら、ぜひ監査法人コスモスの門を叩いて欲しいと思います。


