会計士の履歴書
関 洋二郎

株式会社xenodata lab.

代表取締役社長

関 洋二郎

せき ようじろう

世の中の人たちのニュースの読み取り方やその後の行動を大きく変えていく

1984年7月10日生まれ(42歳) 茨城県出身 東京都在住

慶應義塾大学 商学部 卒業 2007年合格

関 洋二郎

01

キャリアサマリー

2007

公認会計士二次試験合格 あらた監査法人入所

2008

慶應義塾大学 商学部 卒業

2010

公認会計士三次試験合格

2012

株式会社ユーザベース入社 SPEEDA事業開発責任者

2016

xenodata lab.起業

① 公認会計士として大手監査法人で財務諸表監査

慶應義塾大学商学部在学中に公認会計士二次試験に合格し、在学中よりあらた監査法人(現PwCあらた監査法人)にて、メーカー、小売り、卸売業を中心に上場/未上場企業の財務諸表監査、内部統制監査などの公認会計士業務のみだけでなく、システム監査、データ監査業務など、IT統制にも従事する。

② SPEEDA事業開発責任者として大規模財務DBの設計を執行

2012年に株式会社ユーザベースに入社し、アジア最大級ビジネスプラットフォームであるSPEEDA事業の事業開発部責任者として、国内外の市場環境調査、プロダクト戦略の立案、データサプライヤーとのアライアンス、仕様設計、リリース検証、本番運用の一連のプロセスについての執行を担当。また、2013年にはユーザベース全社員投票により選出されるMVPを受賞。

③金融情報を自動で分析するAIを開発する目的でxenodata lab.を創業

2016年2月に、財務データなどの情報そのものを提供するだけではく、財務データを含めた様々な経済データを解析し、その結果を提供するビジネスを始めるためxenodata lab.(ゼノデータ・ラボ)を創業、代表取締役社長に就任。第一期MUFGデジタルアクセラレータ(金融やデジタル分野の起業家やベンチャービジネスを後押しするプログラム)に参加しグランプリを受賞。その後、グローバルニュースベンダーのダウジョーンズ社と業務提携を実施。現在は三菱UFJ銀行などのメガバンク等の金融機関を中心とした投資家から累計10億を調達し、日々開発を行っている。

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02

監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

会計士試験合格後、あらた監査法人では、会計士合格者としては珍しく、ITを使った監査(システム監査、データ監査等)も多く担当しておりました。学生の時よく読んでいた大前研一さんの本で、「次の時代のプロフェッショナルはITと財務と英語は必須スキル」とよく主張されていることに感化され、受験生時代から会計士受験の後はITの勉強・経験をするということを決めており、監査法人では、監査ツール用のプログラミング言語によるデータ抽出や、大企業のシステム統制のデザイン・運用評価などを行う中でIT分野の知識・経験を積むことができました。

小学生のころから漠然と自分は起業すると思っていましたので、監査法人入所後も、どのようなキャリアを積めば起業できるかという事を考えており、当時流行っていたPEや投資銀行などの金融系で大きなボーナスをもらって起業資金を貯めるか、スタートアップに行き起業ノウハウの経験を少しでも積んでおくかを考えておりました。

その中で、監査法人に入社して5年ほど経った時に当時まだ30~40人くらいのユーザベースという会社に出会い、経験を積むならここしかないと思い転職しました。3年後退社して起業する時には250人の会社になっており、急成長スタートアップのダイナミックさ、難しさなど様々なことを体験でき、非常に良い経験ができました。起業後うまくいっているところがあるとすれば、その時の経験が活きていると思っております。

関 洋二郎さん

03

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

現在は、会計士の知見とユーザベースやシステム監査で経験したITの経験を活かし、企業の業績予測を行うAIを開発するスタートアップを立ち上げ、代表取締役社長として日々経営を行っております。財務データも扱いますので会計士の知識が活きております。事業・プロダクトそのものに会計士知見が活きるというのはかなり稀なケースだとは思いますが、きちんと勉強したことを活かせているという意味では、受験勉強をやってよかったなと思うと同時に、何が将来活きるかは本当にわからないと思いました。

キャリアパスとしてはスタートアップ創業しましたのでキャリアパスというものはもう存在せず、チャンスを頂ける限り半永久的にこの事業に向き合い伸ばしていくということになります。強いて言えば経営者として地道にレベルを上げていくということがキャリアパスになります。

04

あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

自分自身の強みというのはなかなか自分ではわからないものですが、現在非常に優秀なメンバーや強力な株主陣のサポートを受けながら経営ができている理由があるとすれば、圧倒的な不確実性に飛び込めること、それをやり切る覚悟があること、そういった類のものではないかと思います。監査法人時代に自分より優秀な同期や上司はいっぱいいましたし、弊社のメンバーにもとんでもなくある分野に秀でたメンバーがいたりと、個別スキルで自分の強みと感じる瞬間は特に起業してからはほとんどないですし、自分のスキルにフォーカスする瞬間もほとんどないです。

関 洋二郎さん

05

仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

初めてサービスが売れた瞬間、初めて資金調達が決まった瞬間、とこういったイベントではやはり感情の高まりは大きかったなと思います。初めてサービスが売れる瞬間は、カブドットコム証券様が決算分析サービスを買っていただいたときで、今でもその瞬間の感動や実績のない我々を信じてくれたことへの感謝は心に深く刻まれています。資金調達が決まったときも、世の中の誰かが、しかも三菱UFJ銀行様や帝国データバンク様など業界のトップ企業が、初めて自分たちに実際にお金を出して可能性を信じてくれた瞬間としてはすごくうれしかったです。

その中でも特に気持ちが盛り上がるときは、一緒に働きたい人が、ゼノデータで一緒に働いてくれることを決心し、入社してくれる瞬間です。これは、回を重ねるごとに徐々に薄れるものではなく、何人目でももれなく感動しています。自分が面白いと思って立ち上げた会社を面白いと思ってくれ、勤務先という人生の中で大きな比重を占める選択でゼノデータに賭けてくれる、そして、入った後もゼノデータ楽しいと言ってくれたりしたら、これはもう創業者としては感無量なわけです。

06

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

公認会計士という仕事関連で悩んだことは、職業柄事業会社のフロントサイドへの転職の道が実はほぼ絶たれていたというところです。起業家になることを決めている自分からすると事業会社に行く場合はフロントサイドにいないといけないと思っていたので、転職先候補を探すにあたって、これは本当に苦労しました。『28歳 監査法人勤務のみ、、、』という肩書で事業会社に転職をしようとしても実際には管理部門以外ではほぼ書類が通りませんでした。乗り越えたというよりは、私の場合はたまたま会計士の知識が事業のフロント側に活かせる事業という、非常に珍しい例だったので、なんとかそこで事業開発側に転向でき、事業側の経験を積むことができました。ということで、事業家マインドがあり事業開発サイドに転向したい会計士方々、ご応募お待ちしております。

07

人生の目的と公認会計士という資格

人生の目的は、ゼノデータ・ラボという会社が世界の人々が当たり前のように利用するサービスを提供し、ゼノデータ出現前の時代とは大きく世界が違うようなインパクトをもたらす会社として成長していくことであり、会社の目的が私個人の目的になっています。創業期、何も持っていない自分にとって、公認会計士という資格は信用の上乗せになってくれたと思いますし、受験時代、監査法人時代の知識によって、会社の設立関係から始まり、株主総会関係、監査対応、さらにゼノデータの場合は財務データを使ったシステムの設計など、ポイントポイントで、公認会計士であることが会社経営上役に立っている場面が多くあります。

関 洋二郎さん

08

これから成し遂げたい事、将来の夢

ゼノデータを、今まで社会に存在しなかったような革新的なプロダクトを独自のアイディアで連続的に生み出せるような会社にしていくことです。そのためはまず、現行のサービスxenoBrainを世界のスタンダードとして社会に実装していくことです。ニュースが発生した時に、「この出来事によって世界はどうなっていくんだろう」と誰しもが思う事だと思いますが、自分の毎日の仕事や生活がある中で実際に時間をかけて分析をしていく人は少ないはずです。xenoBrainは、AIによってニュースから経済事象のつながりを読み取り、自動で将来の予測を出していきます。xenoBrainによって、世の中の人たちのニュースの読み取り方やその後の行動は大きく変わっていくはずです。
現在は会社の優秀なメンバーとともに、それを一つ一つ実現しているプロセスに入っております。その意味では「将来の夢」というより、私は既に夢の中にいるという気持ちです。

関 洋二郎さん

09

キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

キャリアを模索されている会計士の方へ

会計士の中では私のキャリアはマイノリティーなので、あまり参考にはならない前提でお話させていただきます。会計士受験は起業しても尚あんなに辛い経験はないと思うくらい僕にとっては辛い経験でした。そんな辛い経験を乗り切った会計士の方であれば、やりたいことを突き進められる熱量と知性があると思いますので、現状の環境にとらわれずに、勇気をもって直感に従いチャレンジすることが大事なのではないかと思います。

受験生の方へ

昨今は色々なスタイルの勉強法があるかとも思いますが、同じような境遇の受験生の方が休憩時間の予備校でこの記事を読んでいてくれたらなと思います。私は朝6時30分から夜10時までの15時間30分(うち休憩2~3時間)TACで勉強の日々で、元旦以外1年10カ月例外なくこんな生活でした。毎日毎日辛く、一人で涙する日もありました。起業も大変ですが、今のところ純粋に「辛い」という感情では、受験時代の方がよっぽど辛かったです。その辛さを乗り越え、受かった人はこれ一発で人生が激変します。人生においてペーパーテストだけで人生を変えられるというチャンスは本当に稀で、何回落ちても、1回だけ受かればその切符を手に入れられるという意味ではもっと稀です。辛い受験勉強は必ず報われますので、どうか耐え抜いて次のステージに進んでほしいと思います。すべての会計士受験生を本当に尊敬し、心から応援しております。(もし受験に悩み、苦しむ中で、この記事を読んで少しでも受験の励みとなり、会計士からスタートアップに行く、立ち上げるということに興味を持った方は、私のfacebookなど探して連絡いただけたら、個別にもっとお話させていただきますのでご連絡ください。)