会計士の履歴書
大磯 毅

株式会社わかば経営会計

代表取締役

大磯 毅

おおいそ たけし

財務経営コンサルティングと税務サービスを全国6拠点で展開。中小企業の成長フェーズに合った幅広いサービスを提供

1984年1月21日生まれ(42歳) 兵庫県出身 兵庫県在住

京都大学 経済学部経済学科 卒業 2004年合格

大磯 毅

01

キャリアサマリー

2004

旧公認会計士二次試験に合格

2005

新日本監査法人(現在の新日本有限責任監査法人)東京事務所入所、金融業(証券、地域金融機関)・製造業・不動産・学校法人などの業種の会計監査・内部統制監査に従事

2006

京都大学経済学部卒業

2009

税理士法人高野総合会計事務所に転職。企業再生・M&AなどのFAS業務、オーナー企業の事業承継コンサルティング、資産税・法人税の税務業務を経験

2013

大阪市中央区にて大磯経営会計事務所を創業し、税理士登録。「中小企業の未来を創造する」を経営理念としてコンサルティングを中心に事業を展開

2015

元同僚の中山昌則を共同代表に迎え、社名を「わかば経営会計」に変更。東京事務所を開設

2025

(執筆時点/創業10周年)現在、メンバー65名(公認会計士40名、税理士3名)。大阪・東京・福岡・千葉・神戸・沖縄の6拠点にて、財務経営コンサルティングおよび税務業務を提供

02

監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

私は学生時代に非常勤として勤務を始めた新日本監査法人を3年半で退職しました。
当時はシニア1年目で監査法人経験は浅かったものの、もともと監査以外の分野、特にコンサルティング領域に関心があり、キャリアチェンジを決意しました。
その時期、ちょうどリーマンショックが起きており、企業倒産のニュースが多く報じられていました。調べるうちに、会計士としてのスキルを活かせるうえに大変ダイナミックな仕事だと感じ、企業再生業務の経験を積める法人を中心に転職活動を行いました。その結果、再生業務を主軸としつつ他の業務も経験可能な中堅の税理士法人に転職しました。
その法人には4年間在籍し、再生業務のほか、M&A、事業承継、税務など幅広い業務に携わりました。29歳で関西に戻ることをきっかけに独立しましたが、若いうちに多様な経験を積んだことが大いに役立ったと実感しています。
ちなみに、独立は資格を取る段階で考えていたわけではなく、プライベートな事情で関西に戻ることに決めた際に、東京での勤務先と同レベルの業務・待遇の転職先がなかったため、「それなら自分でやってみるか!」という流れでした。

大磯 毅さん

03

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

現在の業務は、中小企業向けの財務×経営コンサルティング(成長支援、企業再生、事業承継、M&A、IPO)と税務サービスです。前者のコンサルティングが全体の8割、後者の税務が2割で、監査は行っていません。
特徴としては、6つのサービスをワンストップで提供している点(業務の幅)と、その中でも特に企業再生業務に強みを持ち、業界内で一定の認知を得ていることが挙げられます。再生業務を通じて中小企業に深く関わり、伴走支援を行っているため、中小企業に対する理解や知見の蓄積も大きな特徴です。
また、わかば自体も組織規模が拡大しつつある中で、私はトップマネジメントとしての役割も担っています。そのため、専門家としての面白さに加えて、経営者としてのやりがいを強く感じています。「組織はトップの器以上に大きくならない」と言いますので、経営者としての自分自身の力量を高めていくことが今後のキャリアにおいて最も重要になると思っています。

04

あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

私の強みは「好奇心」と「楽観的なメンタリティ」だと考えています。
より具体的には、新しいこと・面白そうなことに常にチャレンジしたいという気持ちを強く持っていますし、挑戦することによる失敗を恐れたり、過去を引きずったりすることがほとんどありません。前向きすぎるあまり、過去のことをあまり覚えていない、という欠点とも裏腹ではありますが。
メンバーに対して「やってみたらええやん」と良く口にするのですが、メンバーを信じて仕事を任せることが得意なのも、この強みに関係していると考えています。
採用活動の場面で会社の特徴を語る際には、業務内容だけでなく企業文化を強調しています。わかばのValue(行動規範)には、「わかばALLでの挑戦」というワードがありますが、これは、私自身の特性が社風の形成に影響している表れだと考えています。
※Valueについてはこちらのページを是非ご参照ください※
https://wakaba-ac.jp/aboutus/#inStrength

大磯 毅さん

05

仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

専門家としては、困難な業務の設計図を描く瞬間に強い達成感を覚えます。状況が複雑で混沌としているほど、「挑戦してやろう」という意欲が湧いてきます。中小企業からの相談を受けていると、社長自身もどんなサービスを受ければよいか分からないというケースが数多くあります。そんな時に社長の気持ちや置かれている状況をしっかりとヒアリングして、自分たちがやるべきことを考えるというのはとても大事なことだと思います。
一方で、代表として社内の仕組みを整え、それがうまく機能した結果、メンバーの成長や働きがい、心地よさに繋がっていると感じられたときも、大きなやりがいを実感します。社内では、透明な評価制度や本人の貢献に応じた還元、働きやすさなどにかなり気を配っていますが、その環境下で飛躍的に成長するメンバーを見ると、わかばを経営していてよかったなと心底感じます。入社して日が浅くても活躍できるチャンスは多く与えていますし、それを全体で支えるということも意識しています。
私は仕事に過度なプレッシャーを感じるタイプではありませんが、成長志向の20代・30代の会計士が多く在籍しており、彼らの貴重な時間を預かっているという責任感は常に意識しています。その責任感が達成感へとつながっているのだと思います。

06

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

公認会計士としてのキャリアに関して、深く悩んだ経験はほとんどありません。会計士になって良かったと心から思っています。今の刺激的な仕事を出来ているのも公認会計士というライセンスのおかげです。
ただし、個人的な課題意識として、中小企業のコンサルティングに目を向ける会計士が少ないことを懸念しています。特に企業再生業務は会計士に非常に向いている分野であり、財務の専門知識、知識の総合力、監査法人で培ったプロジェクトマネジメント力、誠実さに基づく調整力など、その適性は多岐にわたります。
また、日本経済の根幹を支える中小企業の再生支援の社会的意義が大きいことは疑う余地がありません。厳しい状況の会社を相手にしているので、もちろんこちらにも負担がかかることはあるのですが、社長や関係者に直接感謝されるのでやりがいは格別です。
事務所経営とは関係なく、一人の会計士の立場としても、このフィールドに関心を持つ仲間がもっと増えてほしいと考えています。

07

人生の目的と公認会計士という資格

私は、プライベートで若くして妻を病気で亡くした経験があります。その経験を背景に、「社会の役に立つ」「人生を楽しむ」の二つを人生の目的として掲げています。
「社会」に関しては、家族や友人も含めた広い概念で、どこまで周囲に良い影響を与えられるかがその人が生きている価値なのだと思っています。「楽しむ」はいわずもがな、苦労することも時には大切ですが、どんな場面でも前向きに、明るくいられるようにと常に心がけています。
仕事との関係でいうと、「社会の役に立つ」については、会計士の資格のおかげもあり、中小企業支援を通じて経済社会に貢献できているという実感があります。また、経営者としてメンバーの仕事人生を大きく影響を与える立場なので、みんながいかに良い環境で働けるかということはこれからも大事にしていきたいと考えています。
「人生を楽しむ」については、色々な「楽しさ」があるとは思いますが、私自身は型にはまることが苦手なので、会計士資格も活用して自由に働けていることがそのまま楽しさに直結しています。自由度や仕事の裁量という部分は自分だけではなく社内全体で大事にしていると思います。再びValueの話になりますが、「働くをもっと楽しく」というワードも掲げていまして、メンバー個々人が仕事を楽しむというのは大切にしている価値観です。

大磯 毅さん

08

これから成し遂げたい事、将来の夢

会社はさらに大きくしたいと考えています。創業当初から「会計士100人」を目標に掲げていましたが、現在40名に到達し少しずつ現実味を帯びてきました。そこで、100人ではなく事務所の売上高100億円を新たな目標にしようかと考えています。今の再生業務をメインとしたコンサルティングだけでは100億というのは難しいので、常に新しい領域・種類の業務を開発することを日頃から意識していまして、M&A関連ビジネスの拡充や投資事業への進出など、種をまいているところです。
なぜ規模拡大を目指すのか?はとても大事だと思っています。もちろん自分自身のお金のためではありません。「正しい仕事を誠実に行う事務所こそ成長すべき」という思いがあるからです。さらに、多様な人材が集まることで相乗効果が生まれ、より面白い仕事ができると確信しています。今の社内を見ても、同じ会計士といっても、キャラクターや仕事の得意分野、本人の志向など本当に様々で、その個性が有機的に補完しあっていることが組織の成長の秘訣なのかなと思っています。
将来の夢は実はあまり具体的に描いていないのですが、自分が退いた後も会計士業界で「わかば」という名前が残り続けるといいなと漠然と考えたりしています。

大磯 毅さん

09

キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

まず、コンサルティング業務を一度は経験してほしいと考えます。会計士は監査以外にも事業会社、スタートアップ、金融など幅広い選択肢があります。その中でも、様々な利害関係者が関わる状況を分析し、対策を立案し、前に進めていくコンサルティングの業務プロセスは大きな学びとなり、必ず他の分野にも応用が利きます。
中小企業向けのコンサルティングという分野は、特に監査法人にいるとあまり馴染みのない仕事だと思います。わかばにも、この業界のことをもともと良く知らずに、ふとした縁と興味でジョインしてくれたメンバーが結構いますが、今ではすっかりどっぷりコンサルティングに漬かってくれていて、密かに「よし!」と思っています。内緒です。
中小企業の再生業務は本当に面白いです。記事には書けないような裏話が山のようにあります。学びにもなる刺激的な仕事、若いうちに経験すべきです。少しでも関心があれば、一度私に会ってください。ぜひ直接お話ししましょう。