
万野公認会計士事務所
代表
万野 裕人
まんの ゆうと
まずは考えを行動に移す。行動の継続が習慣となり、習慣は人格を形成する。そして人格は運命となる
1980年7月16日生まれ(46歳) 奈良県出身 大阪府在住
京都大学 経済学部 卒業

01
キャリアサマリー
中央青山監査法人(現 京都監査法人)入社
京都大学 経済学部 卒業
株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 入社
株式会社アタックス・ビジネス・コンサルティング 取締役就任
万野公認会計士事務所 開業
私のキャリア前半は「成り行きでレールに乗った」というのが正直な所です。
たまたま大学の会計ゼミで簿記に出会い、周りのゼミ生が皆会計士の勉強をはじめたのを見て自分もなんとなく会計士を目指し、大学4年時に何ら進路を検討することもなく当たり前のルートとして監査法人に入社しました。
その後、漠然とした「顧客の役に立ちたい」という思いや、コンサルへの何となくの憧れをもとにコンサルティングファームに転職しました。
コンサルティングファームへの転職後に、現在私が人生を掛けて取り組んでいる再生企業社外CFOの仕事に出会いました。2020年9月からは独立開業を果たし、クライアント企業の伴走支援コンサルタントとしてクライアントを支え、微力ながら中堅中小企業の経営インフラとして必要とされる存在となりたいと考えています。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
大学4年生の時に二次試験に合格し、中央青山監査法人京都事務所(現京都監査法人)に入社しました。
学生時代を京都で過ごし、引き続き京都の町で働きたいと思っていたため、合格発表前に内定を出して頂いた中央青山監査法人への入社を迷わずに決めました。
監査法人には約3年9か月在籍しましたが、私の監査法人キャリアのほぼ全てが大手上場企業の会計監査のみで、当時はIPOやM&AなどのFAS業務にアサインされている同期のことを羨ましく思っていました。
ただ、今振り返ってみると上場企業の会計監査にどっぷりと関与できたおかげで、会計スキルを飛躍的に高めることができ、それが現在の会計・財務をベースとしたコンサルティングのコアスキルとなっていると思っています。
今でも忘れられない原体験ですが、入社1年目に上場クライアントの経理の方から会計処理方法についての相談を受けた時に、緊張と混乱で適当な受け答えをしてしまったことがありました。
その時に、その方から「我々はあなた方が会計のプロだから高い監査報酬を支払っている。あなたにはプロとして報酬を支払う価値はあるのですか?」という言葉をいただきました。
当時は会計士の資格を取得し、当たり前のように「先生」と呼ばれることに慣れ、資格を有している自分に酔っていたのかもしれません。
あなたに価値はあるのか、という言葉にハンマーで殴られたような衝撃を受けました。
その後1年間ほどは監査現場で飛び交う顧客のビジネスやオペレーションについての会話にまったくついていけず、自信を失っていた中で、ある上司から「自分の武器を磨きなさい」ということを言われました。
当時の私なりに考えたことは、会計基準を深く理解して、会計テーマだけは顧客としっかりと向き合い、納得いただけるように話ができるようになりたい、ということでした。
そこから毎日監査実務指針を読み込むことを日課として、会計については何でも聞いてほしい、というまで自信を持つことができ、これが当時の自分のアイデンティティとなったのかなと思います。
ただ、監査業務を重ねる中で、ありがちな話ではありますが、「自分の目の前にいない投資家を対象とした市場の番人」という監査法人の存在意義に関し、手触り感をもって自身のやりがいに繋げることができず、気が付けばいつも目の前のクライアントの役に立てているのか疑心暗鬼な思いが表に出るようになっていました。
今思えば短絡的かもしれませんが、この思いの中でより顧客目線で働くことができるコンサルティングファームへの転職を決めました。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
2020年9月に個人事務所を独立開業し、経営コンサルティング業務を中心に展開しています。
前職のコンサルティングファームでは主に企業再生・M&A・IPO・企業価値評価などのスポット業務に加え、社外CFOとしての経営財務顧問業務に注力してきました。
まだ開業したばかりではありますが、これまでの経験を生かして経営・財務・税務サービスをワンストップで提供し、クライアントの最良のパートナーとして伴走支援を行う存在となることが今の私のミッションです。
私は現在売上高が概ね20億円以下の中小企業を中心にお付き合いさせて頂いていますが、これら企業に共通する悩みはやはり人材不足、特に経営者の右腕・左腕となる番頭の不在です。
また、業績や資金繰り管理、人財育成・評価、マーケティングなどどのような業種においても普遍的な経営の仕組みが整っていないことも中小企業の特徴であり、中小企業の経営インフラ作りの一助となるということに私はコンサルタントとしての意義とやりがいを見出しています。
また、これからの世界は変化のスピードが一層激しくなり、経営の舵取りが一層難しくなるものと思われます。
その中で、経営者に変化を先取りするための気づきを与え、変化に対応するための経営判断(及び経営判断プロセス)のフレームを提供する経営参謀的な役割もより重要になってくるのではないかと考えています。
ですので、CEO補佐とCFOのハイブリッド型社外経営人材のポジションをまずは自分自身が確立するということを当面の目標にしたいと思っています。
04
あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私はコンサルタントの要件として、技術・論理・情理の3要素が高い次元で調和していることが重要であると考えており、日々これらを高めるために自己研鑽を重ねています。
私がコンサルティングファームに転職して最初にぶつかった壁が、「会計バカからの脱却」でした。
中小企業の経営者と話をする時に、監査法人時代の癖で「会計的には・・・」という枕詞が口癖になっており、結局経営者の方に何ら刺さることができない状況が続いていました。
この理由は明確で、会計テーマの背景にある様々な事象を論理的に整理し、本質的な論点を押さえることなく会話に臨んでいたことと、そもそも経営者がどういう心理で、どういうバックグラウンドがある中で今私との会話をされているのか、ということに全くアンテナがたっていなかったことにあります。
コンサルファームでの経験を通じ、自身のスキルをより増幅させるのも、殺してしまうのも、その土台にある論理と情理であるということを学びました。
特に、情理という点において、唯一無二の正しい答えを追求することよりも、経営者と同じ目線に立ち、経営者の長所も短所も受け止めながら一緒に答えを探すことが大切であると考えるようになりました。
今私は中小企業の経営者の方々と一緒に仕事をしておりますが、クライアントへの価値提供のベースにはこの技術・論理・情理の調和があり、これが私自身の強みであると考えています。

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仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
仕事をしている中で私が自分の存在意義を感じることができる瞬間は、やはり私が関与することで顧客の課題解決を実現し、顧客と達成感を共有することができた時ですが、私の場合はこの最たるケースは「企業再生」です。
企業再生の仕事は企業が破綻の危機に瀕する中で、ビジネスモデル及び収益構造の再構築と資金繰り・債務バランスの安定化を通じて事業と雇用を守ることが仕事の意義であると考えています。
この局面ではまさに生きるか死ぬかの瀬戸際にある経営者とともに活路を見出していくことになりますが、無事に企業再生を果たすことができた時に、世の中の役に立っているという実感を得ることができます。
また、再生局面という経営者にとって非常に苦しい時期を伴走し、乗り越えることで経営者や社員の方々との絆が強まり、その絆は一生ものの財産になると実感しています。
社員の方、そしてその家族の方からも「万野先生がいなければ今頃私たちはこうして安心安全な生活を送れていませんでした」という言葉を頂いた時は、心の底からこの仕事を誇らしく思う気持ちで満たされました。
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公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
あまり深く悩んだことはありませんが、敢えて挙げるならばコンサルティングファームへの転職当初に公認会計士資格者という第三者からの期待値と自分の実力とのギャップにストレスを感じる日々が続いた、ということでしょうか。
監査法人時代の周りが皆公認会計士という環境から、ノンタイトルのコンサルタントを含めて様々なバックグラウンドの専門家が混在するコンサルティングファームに転職し、タイトルは無いものの自分よりも遥かに仕事ができる方々と接することになりました。
環境の変化に刺激を受けつつも、「公認会計士という稀有な存在にも関わらずバリューを出せない」という焦りやプレッシャーの方が大きく、毎朝通勤電車の中で腹痛に襲われる時期が続きました(笑)。
私は公認会計士という資格は自分が成し遂げたいことを実現するための手段に過ぎず、公認会計士は会計や財務の専門家であるという既成概念に囚われないということが大切だと思っています。
コンサルティングファーム時代には公認会計士に限らず中小企業診断士や税理士など様々な専門家がおり、それぞれがそれぞれの得意分野を生かしながら顧客価値提供のために創意工夫し、日々チャレンジしていました。
このような環境の中で、私自身は会計士として培った財務・会計スキルを軸にしつつも、仕事の幅を広げるために、「会計×●●」という独自のポジションを確立することに注力してきました。
企業再生のシーンでは「会計×金融知識」、成長企業の中計策定シーンでは「会計×環境分析・戦略策定スキル」、管理職育成シーンでは「管理会計×人材マネジメント」など、会計と様々な経営スキルを掛け合わせることで、自分なりの独自性を打ち出してこられたのではないかと考えています。
ここに至るには日々のインプットとアウトプットを習慣化するなど、それなりの努力はしてきたのかなと思っていますが、継続する中で自然と朝の腹痛に悩むことはなくなりました(笑)。
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人生の目的と公認会計士という資格
人生の目的ということを明確に定義することはできませんが、私は典型的な「仕事が趣味」の人間であると思っています。色々な方から仕事以外にも趣味を作った方がいいよと言われることもありますが、仕事に没頭することが楽しく、生き甲斐を感じており、仕事一本の人生もありなのかなぁと思っています。
ただ、仕事にここまでやりがいを感じられるのは公認会計士という資格のおかげでもあると感じています。
社会的な信頼性のある公認会計士という肩書きがあるからこそ多くのクライアントとのご縁を頂くことができ、そこからチャレンジングな仕事に挑戦することができたのではないかと思います。
「ストイックに仕事を楽しむ」ことをモットーに、これからも多くの方とのご縁を大切にし、公認会計士として、そしていちビジネスパーソンとして少しでも長く走り続けていきたいと考えています。

08
これから成し遂げたい事、将来の夢
私は企業再生の仕事は自身のライフワークであると考えていますが、いずれは企業再生業務を通じて地方創生に関与したいと思っています。
東京一極集中が進む中でコロナ禍に見舞われ、今後日本が再度成長に転じるためには地方のポテンシャル、すなわち地方の中堅中小企業が力強さを取り戻すことが必要不可欠であると考えています。
今は個人会計事務所として1つ1つのお客様と向き合っていますが、私が個人でインパクトを及ぼすことができる範囲はごく僅かです。
ですので、いずれは同じ思いを持つ専門家や地方金融機関の方々と連携し、地方創生のストラクチャーを考え、実行することが私の夢です。

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
まだキャリアを模索しており、将来やりたいことやどうありたいかが定まっていない会計士・会計士受験生の方にお伝えしたいことは、今自分の目の前の仕事や勉強に対して全力を尽くし、成果に拘って頂きたいということです。
若くして将来ビジョンを明確に持っている方はごく一部で、多くの方は将来の自分を想像できない、でも何となくビジョンを持たなければならない、と思われているのではないかと思います。
私は、将来が見えなくても、或いは明確なビジョンなどないならないでいいじゃないか、と思います。
それよりも、目の前のことに真剣に取り組み、成果を挙げ続けることが自分の視野を広げ、視点をもち、視座を高めることになる、そして気が付くと自分の仕事の意義を見出せている状態となっているのではないかなと思っています。
「まずは考えを行動に移す。行動の継続が習慣となり、習慣は人格を形成する。そして人格は運命となる」。
やや哲学的かもしれませんが、最後にこの言葉をキャリアを模索されている会計士の方、そして会計士受験生の方へお伝えしたいと思います。


