
株式会社PCP(ピー・シー・ピー)
代表取締役
桑本 慎一郎
くわもと しんいちろう
すべての会計士が強みを発揮できる社会を目指して。会計士による会計士のための転職のスペシャリスト
1981年1月17日生まれ(45歳) 大阪府出身 東京都在住
同志社大学 商学部商学科 卒業

01
キャリアサマリー
2008年
監査法人トーマツ(現 有限責任監査法人トーマツ) 入社
株式会社PCP(ピー・シー・ピー)創業 株式会社レリバンシー・プラス 入社
株式会社アイレップ 転籍
株式会社アイレップで鞍替え上場を達成後に退社
幼少期は父親の仕事の関係で大阪と鳥取を行き来し3度転校する。その後、関西大倉高校(当時は男子校)に入学。勉強とバスケにすべての時間を費やしていた。そんななかで心理学に興味を持ちはじめ、そこからマーケティングに興味が移り、同志社大学商学部でマーケティングを専攻する。在学中の日本経済の状況は、長期の不景気真っただ中で就職氷河期の時代。大学4年生を目前に控え将来について真剣に考えた末に、一人でも食べていける力をつけるべく会計士を目指すことを決意する。
2007年に監査法人トーマツに入社し、法定監査業務や金融機関の自己査定関連業務などに従事。社外活動として公認会計士協会の準会員会幹事を務めた。約4年間の監査法人勤務を経て、2011年にベンチャー企業であるレリバンシー・プラスの管理部長として転職。このとき初めて転職活動を行うなかで、会計士がいかに採用企業に理解されていない存在であるか、そして採用企業を斡旋する転職エージェントも会計士について全く理解できていないことを知る。さらに、それが原因でミスマッチが続出しているという問題を認識する。この問題を解決するために転職と同時に、会計士の会計士による会計士のための転職エージェントである株式会社ピー・シー・ピー(以下、PCPという)を創業。
2014年12月まで二足のわらじで働き、約3年間1日18~20時間労働を続ける。転籍後のアイレップでは、主に経理・財務をやりながら、基幹システムの導入や決算早期化、海外も含めた子会社管理、IPO(鞍替え上場)準備などに取り組む。2014年東証上場を達成後に退職。現在は株式会社PCPで年間約1000名の会計士に対してキャリアに関するアドバイスを行っている。また、大学とともに会計士のキャリアに関する共同研究をしている。社外活動としては、日本公認会計士協会東京会の女性会計士活躍促進委員会の研修グループ長を務めている。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
監査法人トーマツの国内監査部門で、一般的な財務諸表監査や内部統制監査に従事した。また、銀行の貸付先の返済能力をランク付けする自己査定業務にも関与した。監査法人での経験を振り返ってみると、とても役立つものばかりだったと思う。たとえば監査調書の体系は、効果的かつ効率的に監査を行うために、勘定科目ごとの問題点と結論、そしてその結論に至る過程が初見でも簡潔明瞭に分かるように構成されていて、今でも物事を考える上での基礎になっている。
また、監査法人に入ったばかりの若手の頃から、さまざまな業種・規模・役職のクライアントの方々とお話をさせてもらえる機会があるのも良い経験だった。最初はなかなか要点を絞って話を聞くことが出来ず苦労したが、トライ&エラーを繰り返すうちに勘所が徐々につかめてきてヒアリング能力が身についた。現在、転職エージェントとして採用企業の経営者からお話を聞くことが多いのだが、先方の求めているものを的確に把握するために、監査法人で身に付けたヒアリング能力が非常に役立っている。
ここで少々話は脱線してしまうが、私は転職エージェントとして仕事はしているが、採用企業に無理に人を紹介しようとはまったく思っておらず、その企業がもっとも効率的に成長していくためには何が必要なのかをアドバイスすることに注力している。ビジネスモデルの理解をして、会社の顕在的および潜在的な問題点について質問したり、今後のビジネス展開やそれに伴う管理部門の役割についての考えをヒアリングしたりして、自分の持ちうる知識や経験を総動員して具体的なアドバイスまで差し上げている。そのため経営者の方々からは、「転職エージェントというよりも経営コンサルタントみたいですね」とよく言われる。
そのようなことが出来るのも、監査法人でさまざまな業種・規模・役職の方々とお話しする機会を得られたからだと思う。管理職や役員の方々とディスカッションをすることでビジネスマンとして成長できることは言うまでもないが、そんな機会を入社3、4年目から得られるのは監査法人をおいて他にないと思う。そういうわけで、私は監査法人トーマツには感謝しきれないほど感謝している。
しかし、残念なことに私は監査という仕事自体には興味を感じられなかった。もっと言うと監査に不向きな人間だったと思う。たしかに若い年次のうちからさまざまな業界について知ることが出来たり、クライアントの管理職の方とお話をする中で視座を高く持つことの重要性を認識出来たり、クライアントの方からいろいろなお話(守秘義務に関わるような、会社にとって重要な内容を含む)を聞き少し優越感(!?)に浸ったりも出来た。だが、監査業務は社会に貢献するものだということを、理論上は理解しつつも、監査現場で体感して腹落ちさせることが私には出来ず、悶々とした日々を過ごしていた。
その当時はちょうどリーマンショックと東日本大震災のダブルパンチをうけたときで、日本経済は超不景気の時代に突入していた。監査業界もその影響は避けられず、仕事が激減して人余りの状況になっていた。他の大手監査法人が早期退職を勧奨し始めるなか、監査法人トーマツも2011年に早期退職制度を実施することを発表した。これも何かの縁だと思い自分も早期退職することを決め、生まれて初めて転職活動をした。
より効果的かつ効率的な転職活動をするために、転職活動経験のある他の会計士にどのエージェントを使ったかを聞いて紹介してもらったり、転職市場の仕組みを分析したりした。転職活動の中では、紹介してもらったエージェントを含めて16人とお会いした。みんな実績のある方々で人間的魅力に溢れた人たちだった。一方で、会計士について理解しているかというと、その職務内容や活躍範囲の広さ、質の高さなどを理解されていないことを知った。実績のある方々でこのような状況である。他は推して知るべしである。
そこで私は、自分にマッチする企業を転職エージェントに紹介してもらうという、従来のスタンスでの転職活動はやめることにした。自分の今までの経験や将来のキャリアプランからどのような企業がマッチするかを分析して、企業を自分で選定して、そこを転職エージェントに紹介してもらうスタンスを取ることにした。また、職務経歴書についても書き方を工夫した。応募する企業を分類して、魅力的だと思ってもらえる経験が際立つように、企業のタイプごとに記載内容を調整した。さらに面接対策として、模擬面接の質問内容を自分でまとめて、そこから友人にランダムに聞いてもらって対策を行った。
このように戦略的に転職活動した結果、8社応募したうち6社が面接に進み、そのうち5社から内定を頂くことが出来た。当時は10社応募しても1社面接を受けられるかどうかという時代だったので、転職活動を戦略的に行うかどうかで、結果の差は歴然だった。
この原体験から私はいくつか学びを得た。いくら実績ある転職エージェントでも、会計士のような特殊な専門家を理解した上で採用企業に紹介することは難しいこと。また、どんな状況下でも戦略を立ててきちんと実行していけば結果はついてくることである。
上記のような経緯から、会計士の個々の強みや特質をちゃんと理解した上で、彼らにマッチする採用企業を紹介するエージェントが必要だと考えるようになった。そのためには、エージェントは会計士がやるべきであり、会計士の会計士による会計士のための転職エージェントである株式会社PCPを創業することにした。
PCPは、会計士が事業会社に転職したら、その事業会社で活躍するはずだと想定して創業した。ところが創業当時は会計士が一般の事業会社で働く事例は少なく、事業会社で働く会計士が活躍出来るかどうか確証が得られていなかった。そこで確証を得るために、みずから事業会社の管理部長として転職してみた。PCPを経営しながら事業会社でも働くという過酷な生活を2014年12月までの約3年間続けた。1日の労働時間は18時間から、多い時は20時間に及ぶ日もあった。
事業会社での業務としては、主に経理・財務をやりながら、基幹システムの導入や決算の早期化、海外も含めた子会社管理、IPO準備などに取り組んだ。この3年間は様々な経験をさせてもらうとともに、手前味噌ながら事業会社で活躍出来たことで自信を持てた。私のような凡庸な会計士でも事業会社で活躍できることの確証が得られたことから、2014年に東証上場を達成した後に退職し、ついにすべての時間をPCPでの活動に費やすことにした。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
私は現在、会計士専門の転職エージェントとして仕事をしている。ただし、一般の転職エージェントと大きく違うのは、ただ単に転職を勧めることはせず、他の会計士のキャリア事例やキャリア形成のために参考となる客観的データを提示し、相談者自身が自分で将来キャリアを真剣に考え、自分で決断し、自分で行動していくためのサポートをしている。もっと言うと、私自身が転職活動をしていたときに転職エージェントから提供してほしかったと思っていたサービスをすべて提供している。
将来のキャリア形成にあたっては3つしか選択肢はない。それは、①現職に留まる、②独立・起業する、③転職するの3つだ。現職に留まるといっても、事業会社への出向や他部門への異動なども選択肢として考えるべきだろうし、独立・起業といっても、絶対に会計業務をしなければならないわけではなく、自分が興味があって没頭できるものがあるのであればそれを生業にしても良いと思う。また転職するにしても、業界・規模・職種など多様である。
そんな中で重要な指針を示してくれるのがキャリアプランである。キャリアプランというと大それた感じがするが、要するに自分が将来どうしたいかを考えて、それに行きつくための道のりを考えましょうということだ。これを言うと必ず質問されることがある。「自分は将来どうしたいか分かりません。どうしたら見えてくるでしょうか?」という質問だ。答えから言うと、「徹底して自己分析をすること」だ。将来というのは、過去そして現在の積み上げの先にある。なので、まずは過去および現在を見つめ直し自己分析して、自分の強みや弱み、価値観などを認識し、そのうえで将来を考えるという過程を経るべきだと考えている。
弊社にお問い合わせいただいたキャリア相談者の方々には実際にこのようなアドバイスを差し上げて、弊社独自の自己分析ツールを使って自分自身と向き合っていただいている。ここで一点注意してほしいのが、自己分析はちゃんと文章としてアウトプットし、それを第三者に見てもらうことが重要であるということだ。なぜならば、他人に見てもらわないと、自分の考え方や価値観がズレていることを誰も指摘してくれないため、“気づき”を得られないのである。これではせっかく自己分析をしてもその効果は半減である。興味がある方はぜひ一度PCPにお問い合わせいただきたいと思う。
04
あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私の強みは、ビジョンを示し、それをまわりの人たちに共感していただいて実現させられるところだと思う。自分の根底には、根拠はまったく無くても、どんな状況にあっても自分自身を信じきる力があるように感じる。私は転職エージェントという仕事を生業にしているわけだが、それは自分の夢(詳細は別章⑧を参照)をもっとも早く実現できると考えたからである。夢の実現にあたっての中期的な目標として、“会計士が適材適所で活躍できる基盤を作り上げること”をあげている。
その実現のためには、以下の3つが必要であると考えている。
① 個々の会計士のパーソナリティ(性格、学歴・職歴、その他の経験など)を分析し、もっとも活かせるキャリアはどれか分かる仕組みをつくること
② 会計士ひとり一人がもっと社会に対して情報発信をしていく仕組みをつくっていくこと
③ 監査法人や公認会計士協会など会計士が深く関与する組織を巻き込んでいくこと
上記①については、2016年から会計士がもつパーソナリティとキャリア形成について、大学と共同研究を開始している。300人以上の会計士の方々の協力を得て、かなり詳細な個人情報を提供していただいて、会計士専門の『性格診断ツール』を開発することが出来た。
上記②については、今ご覧いただいている『会計士の履歴書』である。これについては、100人以上の会計士の方々の協力を得て、ご自身のプロフィールのみならず、今までの生き様について自らの手で書き上げることをお願いし、今回の完成にたどり着くことが出来た。
中期目標の達成まではまだ途中段階ではあるが、上記①、②だけ見ても、自分が掲げるビジョンに共感してもらえたからこそ実現出来たのではないかと思う。上記③については、弊社が転職エージェント会社であることが足枷になり、監査法人や公認会計士協会から敬遠されるであろうことは容易に予想がつくが、持ち前の強みをもってビジョンに共感していただき実現させていきたい。

05
仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
会計士専門の転職エージェントなので、当然ご相談に来られる求職者は会計士なわけだが、会計士は選べるキャリアパスが多すぎるためにちゃんと整理して考えられている人が少ない。それを本人の将来キャリア(≒夢)の実現に合わせて体系立ててご説明している。すると、目からウロコという感じでモヤモヤした将来への不安がすっきり解消し、ご自身で決めたプランに沿って全力で取り組むことが出来たと感謝されるときは毎回心が動く。弊社にご相談に来られる方は人生の岐路に立っている方なので、そういう方が真剣に考えて決断していく場に立ち会えるというのは、とてもやりがいを感じるし心が動く。
特に弊社はそれほど大きい会社でもなく、また私自身が転職エージェント会社として売上を上げ続けようとか、上場しようという気が全くない。そのため弊社にはノルマのようなものは一切無い。ただ愚直に、求職者である会計士のパーソナリティを見た上で適材適所となる場所はどこか、また本人の実現したい将来キャリアを叶えるためにはどうすれば良いかを、過去のデータや本人の性格傾向、景気状況などを考慮しながら総合的に判断して提案するのみである。売上にはまったく繋がらないが、独立・起業やご実家の稼業を継ぐこと、はたまたそもそも現職に留まるべきだとアドバイスすることも多々ある。実際にこのアドバイスを聞いて「監査法人に残って良かった」とか「勇気をもって独立して良かった。今はとてもやりがいある毎日を送っている」といった声を聞いたときはとても嬉しい気持ちになる。
さらに嬉しいのは、そういった何かしらの繋がりを持った方々が、まわりでキャリアに悩んでいる会計士の方を弊社に紹介くれるときだ。こういう紹介というのは本当に弊社のサービスを良いと思ってくれていないとなかなか無いことだと思うので、素直に嬉しいと感じるし、今まで信念をもって愚直に活動をしてきてよかったと思うところだ。このような紹介の輪がどんどん広がってきている環境ではあるが、現状に奢ることなく信念をもって引き続き活動を続けていきたいと思っている。
06
公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
公認会計士という仕事に関連して悩んだのは、やはり監査法人時代だろう。
最初はいろんな監査現場に赴き、受験時代に学んだ監査手続きにも触れて、とても刺激的であったし楽しかった。しかし、今から思えば目線が低かったなと恥ずかしいところではあるが、同じような監査手続きを毎年繰り返しているうちに何のために監査をしているのかが分からなくなってしまった。
監査手続を実施して会社のミスを発見していくのは楽しかったが、一方で受験時代に想像していた以上にクライアントから感謝されることはほぼ無かった。会計士が転職理由として挙げる主な理由のひとつとして、“頑張って仕事をしてもクライアントに感謝されることがなくてやりがいを感じられない”というのがある。まさに当時の自分もそこで悩んでいたのかもしれない。(ただし今振り返ってみると、もっと視座を高く持っていればやりがいを見い出せた気がするが。)
それをどのように乗り越えようとしたかというと、“転職”することで乗り越えようとした。つまり、やりがいを感じられないのであれば、やりがいを感じられる環境に身を置こうというわけである。ただし、この転職活動をしていく中で人生の転機を迎え、会計士専門の転職エージェント会社を起業することになったが。現在は、自分自身が経営者としてひとつひとつの物事について腹落ちさせたうえで活動しているため、長期的な視点にたってやりがいを感じながら仕事がやれていて悩みは全くない。
07
人生の目的と公認会計士という資格
私は人生の目的(≒将来の夢)として、“自分の子どもたちにより良い社会を残す”ことを掲げている。それを成し遂げるのに最も効果的かつ効率的な方法をとっていきたいと考えている。その意味では、公認会計士という資格はとても役に立っているように感じている。
理由は3つある。
一つ目は、公認会計士が現状は適材適所で活躍しきれていない状況が多いが、それを解決することで日本経済の発展に寄与することが出来、ひいては私自身の目的である“自分の子どもたちにより良い社会を残す”ことに繋がるということを認識出来たのは、まさに自分自身が公認会計士だったからだ。
二つ目は、対外的信頼性である。ビジネスをする上で、採用企業や採用企業を紹介してくれる方々(監査法人、証券会社、印刷会社、IPOコンサル、銀行など)からの信頼は非常に重要である。そんななかで、“公認会計士”という資格があるだけで信頼してもらいやすいのは肌身で感じる。
三つ目は、仲間である。公認会計士は人数が4万人に満たず少ない。また、その性質としてはとても真面目で誠実で情熱的な人が比較的多いように感じる。そのため良い活動をして共感を得られれば、その善意の輪はとても広がりやすい。弊社PCPは転職エージェント会社ではあるが、目先の利益に捉われずに長期的な視点で活動し、会計士業界を盛り上げ、そして日本経済を発展させていこうという気概をもっていることが伝わっているからこそ今回の『会計士の履歴書』も100人以上が賛同してくれたものと感じている。
以上のように、私の人生の目的を達成するのに公認会計士という資格はなくてはならないものになっている。

08
これから成し遂げたい事、将来の夢
前述の⑦のとおり、人生の目的として「自分の子どもたちにより良い社会を残す」ことを掲げている。それをもっとも効果的かつ効率的に実現するために私が取り得る手段としては、“会計士が適材適所で活躍できる基盤”を構築し、それを“将来キャリアについて考えるすべての会計士に利用してもらう”ことが必要だと考えている。
まず“会計士が適材適所で活躍する基盤”については、まさにご覧いただいている『会計士の履歴書』が第一弾である。また、このサイトには大学との共同研究の末に開発した『性格診断ツール』があるのでやってみてもらいたい。この『性格診断ツール』は、ビッグファイブ理論という性格を分類する心理学のなかでも最も信頼性が高いと言われている理論に基づいており、大学准教授の監修下で開発したものである。ここで自分自身がどんな属性タイプかを認知することにより、同じタイプのロールモデルを『会計士の履歴書』内で検索できる仕組みにしているので、ぜひ有効活用してもらいたい。
『会計士の履歴書』は今後ももっと掲載者を募り、2020年12月末までに500人以上の会計士が語るようなサイトにしていきたいと考えている。また、『性格診断ツール』については実施者が増えれば増えるほどツールの精度はより精緻になるのでぜひご協力いただきたい。現状は800人程度の方々が実施いただいているが、2020年12月末までに4,000人以上になること(2020年に会計士全体で4万人になっている想定なので、全体の10%に該当)を目標としている。そして、『会計士の履歴書』および『性格診断ツール』ともに人数の増加に伴って、クロス分析を実施して広く一般にその分析結果を公表していきたいと考えている。
つぎに“将来キャリアについて考えるすべての会計士に利用してもらう”ことであるが、そのためにはこれまでの個人ベースでの草の根活動では限界があると感じている。いまこそ監査法人や公認会計士協会などとともに協力し合っていかなければならないと思っている。弊社は転職エージェントであることに違いはないが、ただそれだけで敬遠しないでほしい。今までのPCPの活動内容を見ていただいたら単なる転職エージェントでないことは分かっていただけると思う。もしこの文章を監査法人や公認会計士協会の方がご覧になっておられたら、ぜひご連絡をいただけると嬉しい。

09
キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
キャリアを模索する会計士の方へ:目的意識をもって毎日を送ろう
弊社では年間約1,000名の会計士の方に対して、セミナーや個別面談などでキャリア支援させていただいている。そんななかでよく感じるのが、目的意識をもって働いていない人がいかに多いかということだ。もっと言うと、会計士として将来どうしていきたいのかが明確でないために、現在の職場で目的意識を持てずに仕事をしているのである。当然、目的意識をもって働くかどうかで得られる知識や経験は大きく差が出てくる。もちろんそれは将来的な報酬にも如実に差として現れてくる。では、どんな目的意識を持てば良いのかをここでは少し具体例を挙げたいと思う。
・自分はどんな人生を送りたいのか(どんな夢を持っていて叶えたいのか)
・その送りたい人生を実現するために今の仕事はどう役立っているのか
・今の仕事は何のためにやっているのか
上記は単純ではあるが意外と難しい。ただこれらを日々意識して考えて行動するだけでも見えてくる世界は変わってくるはずだ。ぜひ実践してみていただきたい。
会計士受験生の方へ:公認会計士になってどうしたいのか?を考えてみよう
受験勉強がうまく進んでいる場合は、そのまま最短で合格出来るよう真剣に勉強を続けてほしい。一方で、受験勉強がうまく進んでいない場合は、一旦立ち止まって何のために勉強をしているのかを思い出してみてほしい。『会計士の履歴書』に掲載されている多くの会計士が語っているように、“公認会計士”という資格はツール(手段)にすぎない。つまり、受験勉強をした先に得られるのはツールにすぎず、それを使ってどういう人生を送るかは自分次第なのだ。
受験生なんだから“公認会計士”になったら何をやりたいか考えなくても良いという人もいると思うが、私はそうは思わない。むしろ、“公認会計士”というツールを使ってどういう人生を送っていきたいか、なにを実現していきたいかが明確にならずして合格してしまうのは非常に危険だと思う。想像している以上に監査法人は忙しく、立ち止まってゆっくり考えている時間はほとんどない。「公認会計士になってどういうことをしたいのか?」ぜひ自分の心に問いかけてみてほしい。


