会計士の履歴書
菊池 諒介

プルデンシャル生命保険株式会社

港第三支社 コンサルティングライフプランナー(課長)

菊池 諒介

きくち りょうすけ

営業力と会計税務知識という相容れない2つの独自色でトップセールスに

1988年7月9日生まれ(38歳) 岩手県出身 東京都在住

埼玉大学 経済学部経営学科 卒業 2010年合格

菊池 諒介

01

キャリアサマリー

2010

公認会計士試験合格

2011

税理士法人丸の内ビジネスコンサルティング 入社

2014

プルデンシャル生命保険株式会社 入社

2016

公認会計士登録

02

監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ

公認会計士、という資格を初めて知ったのは高校生の時でした。「こんな勉強をして将来何の役に立つのだろう?」という思いを捨てきれずに不完全燃焼に終わった大学受験。漠然と「自由に働きたい、成功したい」と思っていた当時の自分に、父が勧めてくれたのが公認会計士という資格です。一生モノの武器が欲しい、プロとして組織に依存せず仕事をしたい、そんな思いで大学生活は勉強に打ち込みました。
3回目の短答式試験で何とか滑り込み、大学4年生の時に合格。しかし、待ち構えていたのはリーマンショック後の就職氷河期。漠然とファーストキャリアは大手監査法人かなと思っていた自分は、ここで大きく方針転換をすることとなりました。「景気の波があっても自分の力で泳げるように、最短距離で独立したい」。そう思い、会計士人生の第一歩をご縁のあった会計事務所でスタートすることに決めました。

それまで大学生活の大半を試験の勉強に充てていた自分にとって、会計事務所での日々は何もかもが新鮮で、充実したものでした。会計はもちろん、税務、会社法など、勉強してきたことが実際に世の中でどう動いているのかを肌で感じ、会計士って楽しい!と実感できた1年目でした。
とはいえこの先短くとも40年、どう生きていこうかは常に悩んでいました。会計の仕事が自分の能力を最大限に発揮できる場なのかという点も疑問に感じ、当初の独立開業だけでなく幅広く将来の選択肢を検討することにしました。正直なところ、会計事務所を開業して自分の理想の人生が歩めるイメージがどうしても湧かなかったのです。そのため仕事に少しずつ慣れてきた2年目からは、とにかく足を動かして社外で人と会い、どんどん新しい情報を集めていきました。

ありがたいことに知人から紹介をいただいたり、SNSも活用するなどして多種多様な先輩方の働き方、生き方に触れる機会に恵まれました。会計事務所経営、ベンチャーCFO、コンサルティングファームや外資系企業、会計士以外でも経営者や個人事業主などなど。イキイキと好きな仕事をする人はやはり魅力的で、どうしたら将来彼らと肩を並べることができるのだろうかと必死に考えていた20代前半でした。
たくさんの人との出会いの中で、ご縁があったのがライフプランナーという仕事です。きっかけは知人の経営者から「ちょっと話を聞いてみない?」と紹介されたプルデンシャルの営業所長。当時は保険会社、ましてや営業職なんて全く自分の選択肢にはなかったので、「良い情報や人脈がゲットできればラッキー」くらいの気持ちでしたが、結果的にそれから1年も経たずにライフプランナーとして仕事をすることになったわけですから、人生は何とも不思議なものです。

菊池 諒介さん

03

今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス

「どうしてわざわざ会計士を辞めて保険営業なんてやってるの?」
 今でもよく、初対面の方に聞かれる質問です。僕がプルデンシャルのライフプランナーを仕事として選んだ理由は、大きく分けると2つの理由があります。
  1つ目は、「時間とお金の自由にチャレンジしたい」ということ。ライフプランナーの報酬は完全なる業績連動であるため、クライアントに貢献できた分だけ自身の報酬に反映されるとともに、スケジュールのコントロールも個人の裁量に委ねられます。しっかり仕事で結果を出して経済的な豊かさとプライベートの両立にチャレンジすることのできる仕事だと思います。
 次に「好きな時に、好きな人と、好きなだけ仕事がしたい」というのが2つ目の理由です。自分探しや趣味の繋がりなどでたくさんの人とお会いするなかで、人と出会うこと、それ自体が自分の楽しみになっていることに気づきました。その出会った人たちに役に立つような仕事ができたら楽しいだろうな、という気持ちも強く感じるようになりました。
 ライフプランナーの仕事には担当エリアもノルマもありません。お仕事としてご紹介いただいた方とプライベートでも仲良くなったり、プライベートで繋がった方にも仕事を通じて貢献することができたりと、自分の人生そのものが仕事にリンクしていく働き方です。そんなライフスタイルに魅力を感じました。

仕事内容としては個人向けのライフプランのコンサルティングとそれに付随する生命保険プランのご提案の他、相続対策や法人向けの事業保障や福利厚生、事業承継に関わるご提案など、活躍できるフィールドは多岐にわたります。個人でも法人でもお金の流れをクライアントの側に立って整理をし、最適なプランを提案するのが肝となってくるため、受験勉強や会計事務所で得た知識や経験は充分活かせていると感じています。

04

あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性

「営業力に長けた会計士は少ない、また会計の分かる保険外交員も少ない」という仮説に基づき、自身のキャリアを自分らしく差別化したいという思いを転職時から強く持っていました。職場や補習所など周りはみんな会計士、という環境を経験して実感したことがあります。「会計士ってみんなめっちゃ優秀だな」。そんな中で自分が差別化をしていくにはどうしたら良いか、優秀な彼らに負けないような自分の強みは何だろう、と考えた末に自分が極めたいと思ったのが営業、対人スキル、コミュニケーション能力といった分野です。

人と接することは元々好きでしたし、プルデンシャルという各業界のトップセールスが集まる環境で学べることは自分にとってかけがえのないものになる、という予感がありました。一方で会計士以上に競争相手の多い保険業界でも差別化をしていく上では、若いうちに会計税務を体系的に学び、実務を経験したことが強みになると思い、会計業界から異なる分野への転職に踏み切ることができました。

菊池 諒介さん

05

仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間

こんな風に転職理由を書くと良いこと尽くしの仕事のように聞こえるかもしれません。しかし周囲の方々から見れば「生命保険会社の営業社員」なわけですから、転職当初は諸手を挙げて歓迎される、ということはほとんどありませんでした。何の実績もない当時の自分が頼れるのは連絡先を知っている友人知人のみ。彼らにしてみれば、「友人と思っていた人間から突然保険の勧誘電話がかかってきた」わけですから、良い顔をしないのは当然だと思います。
そんな中でも少なくない友人が僕のために貴重な時間を割いて話を聞いてくれました。「彼らに誤解のないよう、正しい情報を誠意を持って伝えなければならない」と、連日連夜、寝る間を惜しんで知識のインプットやプレゼンテーションのロールプレイに励みました。オフィスで夜を明かし、明け方シャワーだけ浴びに帰宅する、といった日々もありました。当時は完全に精神が肉体を凌駕していたと思います。今あの時以上に頑張れと言われても難しいかもしれません(笑)。
 そうした努力の甲斐あってか、少しずつ信頼して任せていただけるお客様が増えていき、そこからのご紹介で新しい出会いもたくさん生まれていきました。人生で2番目に大きな買い物とも呼ばれる生命保険を「あなたにお任せします」と言っていただける瞬間は、今でも感動します。ライフプランナーの醍醐味だと思います。転職してからの2年間は本当につらいことの連続でしたが、全社コンテストである社長杯でも入賞することができ、今の自分の基盤を築く上で大きな意味を持つ時期となりました。

06

公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか

受験生時代は「会計士らしい、会計士にしかできない仕事をしてみたい!」という思いが強かったのですが、実際に働き始めると、もちろん監査報告書へのサイン等は独占業務ですが、日々の業務で「能力的に絶対に会計士にしかできないこと」というのはそれほど多くないように感じました。
 特に新人のうちは事務作業の割合も高く、経験としては貴重でしたが、「会計士資格を取っただけでは差別化できない」という危機感と、「どうしたら理想の働き方ができるのか、そもそも何が理想なのか」という悩みは常に自分の中にありました。今でも悩むことがありますが、解決を急ぐことよりも、逆に自分の理想の人生やキャリアについて考え続け、行動し続けることが唯一乗り越える方法だと思って日々を過ごしています。

07

人生の目的と公認会計士という資格

自分で納得してライフプランナーへのキャリアチェンジを決めましたが、王道のキャリアから大きく外れた決断であることは間違いないので、転職当時や転職直後の新人時代は、本当に自分が選んだ道が正しかったのかという葛藤もありました。自分の人生における公認会計士という資格の位置付けを何度も考えました。

僕は、公認会計士という資格はあくまで自分の人生の選択肢を増やしたり、成長スピードを加速させるためのものに過ぎないのではないかと考えています。会計士だから監査や会計に関わる仕事に就かなければいけない、というのは本末転倒です。会計士の資格を幸せな人生へのプラチナチケットにするためには「自分の人生における最良願望を明確化し、それに沿った選択、行動をすること」「選んだ環境で望む現実や結果が手に入るまで努力し続けること」という2点が必須であり、正解のキャリアを探すのではなく、選んだキャリアを自らの努力で正解にしていくしかないのだと思います。

僕も4年間のライフプランナー人生のなかで400件以上の保険契約をお預かりさせていただき、入社の頃からの目標であったMDRT(Million Dollar Round Tableの略。卓越した生命保険と金融サービスの専門家による国際的かつ独立した組織)への入会達成などを通じて、ようやく自分なりの正解に近づいているような気がしてきました。
 今ではこのライフプランナーという営業の仕事がとても楽しく、天職のように感じています。仕事が楽しくなってきたのは、「自分の都合ではなく、全身全霊で目の前の人の役に立つこと」を強く意識するようになってからです。自分の都合で保険を売り込もうとしてもすぐに見透かされてしまいますし、そんな人に大切な友人を紹介しようとはまず思いません。
  逆に本心から「この人の役に立ちたい」という姿勢で商談に臨むと、自ずとその人の抱える現状の問題点や必要な保険プランが浮かび上がってきますし、それを伝えるプレゼンテーションにも熱が入ります。また保険以外の分野でご相談をいただくことも多く、そんな時は自分の知識や経験、人の繋がりなどを使って最大限のサポートができる存在でありたいと思っています。

菊池 諒介さん

08

これから成し遂げたい事、将来の夢

生命保険は基本的に加入後長きにわたりその人の人生を守っていくものですので、激動だったとはいえ4年ちょっとのキャリアの僕はまだまだひよっこです。まだまだ先は長いこれからのライフプランナー人生を通じてやりたいことはたくさんあります。

まずはたくさんの志ある会計士、税理士を巻き込んで日本の中小企業、ベンチャー企業を元気にすること。資金繰りや税務面など、お金の問題に悩む中小企業は少なくありません。そうした企業に専門家として最適なソリューションを提供できる存在でいたいです。ある意味、経営者にとって顧問税理士よりも頼られるような関係が理想です。
そして異業種に飛び込んだ会計士として下の世代に良い背中を見せ続けること。自分がリスクも大きい今の環境に飛び込めたのも、公認会計士という資格の存在が背中を押してくれたおかげだと思います。もっとたくさんの会計士が多様なフィールドでどんどんチャレンジをしていくようになれば、会計士業界にとっても社会にとってもプラスになると信じているので、微力ながらまずは自分が体現していきます。

自分に関わるたくさんの人への貢献を通して、最初に会計士を目指した時の「自由に働きたい、成功したい」という想いを現実に近づけるべく、今後も自己研鑽に励みます。

菊池 諒介さん

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キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス

理想のキャリアは人によって全く異なると思いますが、漠然と日々を過ごしていて見つかるものではないでしょう。もしキャリアに迷われている方がいれば、「理想の人生や自分について思考すること」「理想に近づくための情報や人との繋がりを足を動かして取りに行くこと」「やってみたいと思うことができたらどんどん行動していくこと」をおすすめします。
 幸い会計士業界にはお節介な先輩方がたくさんいらっしゃいます(笑)。僕もそんな先輩方にたくさんのヒントをいただき、ポジティブなエネルギーと勇気をいただきました。会計士になって感じる大きな魅力の1つが業界内のネットワーキングだと個人的には思うので、ぜひご活用されてみてはいかがでしょうか。
 僕自身まだまだこれからの人間ですが、自分の経験や想いが将来に悩む誰かの一助になれば幸いです。