
Global Corporate Consulting,Inc.
コンサルティング部門 マネジャー
加納 大輔
かのう だいすけ
階層的アプローチ方法を徹底して実践。多種多様な問題を解決に導く
大阪府出身 大阪府在住
神戸大学 法学部 卒業 2009年合格

01
キャリアサマリー
公認会計士試験二次試験合格に伴い、就職活動を開始。
株式会社グローバル・コーポレート・コンサルティング(以下、GCC)に入社。入社後、クライアントの経理業務に約半年間従事。その後、各種コンサルティング業務(経営コンサルティング、基幹システム構築支援・RFP作成等のシステムコンサルティング、IPO準備、組織再編、財務DD、株価算定、資金調達、経理・財務・人事・法務等の業務支援)を行う。
02
監査法人における経験およびその後のキャリア選択のきっかけ
公認会計士を目指したきっかけは父親の影響で“経営コンサルタント”というものに憧れを持っていたからであったが、公認会計士が監査法人に就職するコースが一般的であるとは、恥ずかしながら勉強し始めるまで知らなかった。2009年会計士二次試験に合格したものの、当時はリーマンショック後に監査法人が採用を大幅に絞っていたこともあり、自分も含め就職先のない合格者が溢れていた。会計士登録要件の一つである実務要件も今とは異なり多少厳しく、監査法人以外では上場会社業務に携わることが実務要件を満たす必要条件だったと記憶している。
私の場合、会計士になることが目的ではなく、その過程における知識を最低限の武器として、“経営コンサルタント”になりたかったため(今思えば、その定義も非常に曖昧だったが)、実務要件を満たさずとも規“コンサルティング業務”を標榜している会社に就職活動すると決めて、転職サイトに登録しコンサルティング未経験でも採用可能な会社を探すことにした。自分がその時点で持っているのは、会計士二次試験に合格する程度の会計知識と情熱だけであったが、「100社受ければ1社ぐらい興味をもって頂けるのでは…」という意思で活動し始めたところ、ありがたいことにご縁があって面接1社目であるGCCに採用されることとなった。
採用されたまでは良かったが、コンサルティング業務は未経験、求められるスキルも圧倒的に不足している中、入社2ヶ月の試用期間中に解雇されては元も子もない。寝る間を惜しんでがむしゃらに仕事や付随する知識を入れたと思う。当初配属された経理支援業務の仕事が終わった夜から事務所に戻り次の仕事が始まり、それが終わった後に明け方まで初心者同然のPCスキルを上げたり、過去の成果物や調書、必要な著書を読み漁り思考方法を学び、翌朝に仕事を行うといった、この会社に残るためにやるべきことをやった。今でも当時のことを振り返ると、「何が何でもコンサルティング業務をやる」という情熱がなければ続かなかったように思う。
また、最初から様々な仕事をさせて頂いた訳ではない。入社当初は、経営コンサルタントになりたいと息巻いていたものの、『現場を知らずしてコンサルタントはできない』という会社方針のもと、上記に記載したとおり中小企業の経理支援として現場に約半年間お世話になった。
最初はコンサルティング等はできずに、経理支援業務として現場に入らせて頂き入力支援業務を行い、業務フローや基幹システム等のいわゆる管理業務の全体像を現場で学ばせて頂き、夜は過去の成果物や勉強で知識を補いはしたものの、結局コンサルティング業務のレベルに到達するには時間がかかった。経営改善ではない業務改善としての「なぜ重複するような資料があるのか」、「一度上長承認されている稟議を再度回すのは無駄ではないか」、「システム連携の不整合」といった提案も正直半年間ではあまりできなかったように思う。
ただ右も左も分からない状態で、常に問題を意識し続けその解決策の提案(案出し)を継続的に行なう姿勢が今の自分のベースとなっていると感じる。クライアントのコンサルティング業務に単独で携わらせて頂くようになってからもまだまだ至らないところも多く、研鑽する毎日は今も変わらない。

03
今現在の仕事の内容、特徴、キャリアパス
2016年に会計士登録を行った後も、GCCで働かせて頂いている。入社当初(2010年)は実務要件が厳しかったため会計士登録の予定はなかったが、実務要件の緩和や担当させて頂くクライアントのコンサルティング業務の内容が実務要件を満たしていたため登録の運びとなった。
今現在の仕事の内容としては、継続的クライアントの経営コンサルティング業務といった内容の他に、組織再編業務(HD化)、基幹システム入替のためのRFP作成等のシステムコンサルティング業務、海外会社の日本法人の設立及び融資手続等、様々な規模や内容のお仕事をさせて頂いている。経営コンサルティング業務についても、3か月程ヒアリングを行い中期事業計画及びアクションプランを作成し、会社と共にそのアクションプランを実行支援若しくはモニタリングしていく業務もあれば、定期的に役員会や営業幹部会に出席させて頂きその場で意見交換をさせて頂く業務等様々な内容がある。
内容自体も様々であるため今までの知識や経験の全てが使える訳ではないが、後述するように課題に対するアプローチ方法等のいくつかはどの仕事にも応用できることもあるため、基本的スタンスはあまり変わらない。
「会社の問題を指摘するだけの人は3流、問題と解決案の提案を行う人が2流、解決案を実行に移すまでがコンサルタント」と入社当初に言われたものだが、要は問題の指摘は誰でも出来るが、“問題を解決するように導くこと”が重要であり、今現在の仕事の内容がどんなものであろうと解決することまでを意識している。
キャリアパスについては特定の業務を行っていないが、比較的多い業務としては、上記に記載した経営コンサルティング業務(戦略的コンサルティング)、ベンダーと共に行うシステムコンサルティング、業務改善コンサルティング、海外子会社指導等を行わせて頂くことが多い。また組織再編業務、財務DD、株価算定、連結決算支援業務も行わせて頂き、会計士登録の恩恵を受けているように思う。
04
あなた独自の強みと今現在の仕事との関係性
私の場合クライアントの多種多様な相談を解決していかなければならないため、どのような問題解決においても共通のスタンスが出来ているように思われる。コンサルティング業務においては単一若しくは複数のクライアント側の規模、環境(外部内部環境)、相談相手、内容・目的、時間軸といった状況が異なり、自分の側でも立場により遭遇する場面は異なる。しかしながら、問題に対する課題の抽出及び成果物・アウトプットに至るまでの階層的アプローチ方法は変わらない。そのアプローチを実務を通して徹底してきたことが自分独自の強みといえる。
コンサルティング業務は、専門分野や業界特有の知識を求められることは当たり前のことで日々の研鑽の必要性は言うまでもないが、問題事項、とりわけ取締役会議での問題から現場での問題事項といったイシューのレベルは異なることでも課題解決のアプローチ方法はそこまで変わらない。大事なことは“相手が最終的に何を求めているか(目的)”を目印に全体を俯瞰しながら、本当の問題(イシュー)の今できる事に対応することだと考えている。
最終目的が明確なプロジェクトが始まれば、プロジェクトメンバーの立ち位置に伴い自分の行うべき業務や成果物、納期等が定まっていく。現場作業者、プロジェクトリーダー、責任者がいずれも各々の活動を実行し、活動結果を振り返り次のアクションプランを練っていくという流れで、いずれも最終目的が明確であればイメージがしやすい。
しかしながら最終目的が不明確な相談もコンサルティング業務には多い。その場合は、相手が真に何を求めているのかを見出すことがまず重要である。目的を捉えた後で、行動してもボトルネックの解消が次のボトルネック(課題)を生み出すこともあるし、時間軸を短期的視点から中長期的視点へ移動させることで全く違う目的になることも多々あるが、全体を常に俯瞰しながら、今できる事(事前準備も含めて)に焦点を当てる。
“見たことも聞いたこともない問題”に対して時には新しい発想がコンサルティング業務では必要になるのではあるが、問題が変わっても課題解決のアプローチ方法はあくまで“相手方が最終的に何を求めているか”を探し求めることから始まる。

05
仕事をしている中で、心が大きく動いた瞬間
人によると思うが、私の場合はIPO支援していた会社が無事上場を果たす、プロジェクトが完遂すること自体に、ホッとすることはあったとしても心が大きく動くということは正直あまりない。次のプロジェクトが始まる、絶え間ない流れの中の通過点に過ぎないからである。このように書くと多少冷淡な気もするが決してそうではなく、むしろ日々の仕事を通じて“人とのつながり”に幸せを感じることが多い。
様々な人と出会う機会も多い。情熱を有する経営者の方とスクラムを組んで一緒に仕事をする際にはこちらも魂を揺さぶられる感覚になり、この仕事をやっていてよかったと感じることがある。また、現場の方と一緒に仕事をして気持ちを共有できたときにも同じく幸せを感じる。いずれも日々の仕事を一生懸命やった上で信頼を感じ、お互いに感謝し合える瞬間が幸せな瞬間だといえる。これはコンサルティング業務に限らないとは思うが、自分が想像していた“経営コンサルタント”という仕事を目指して良かったと思える瞬間だと思う。
06
公認会計士という仕事に関連して深く悩んだこと、それをどのように乗り越えたか
キャリアにおいては公認会計士という資格の独占業務である法定監査業務に携わったことがないため片手落ちの感じを受けるかもしれないが、そもそもコンサルティング業務は公認会計士である必要はない。監査法人出身の方に伺うと「このまま監査業務を行っていくべきかどうかで悩む」という話をされるかもしれないが、公認会計士として従事してきた監査業務から導き出される知識や経験や思考は、監査業務でなくてもどんな仕事でも通用するのではないかと思う。私の場合は監査業務以外で研鑽を積ませて頂いただけのことである。
どのように乗り越えたのか今となっては正直よく分からない。どのような仕事に従事していても“その仕事を日々一生懸命行い、反省・改善し、感謝する”ことが大事だと思っており、そういう意味では自分がすき好んで進んだこの道で嫌で苦しい思いをしたという経験はないように思う。というよりも、知識も経験も何もない自分が何も分からないコンサルティング業界の中で、最初は諸先達の背中をがむしゃらに追いかけ続け、今も日々精進が必要であると感じる中では深く悩んでいる時間がなかっただけかもしれないし、自分がやりたいと思っていた仕事が実現できる今のこの状況には感謝しかない。
07
人生の目的と公認会計士という資格
人生の目的という大々的に人に言える程のものは正直なく、昨日の自分より今日の自分が一つでも良くなるように日々情熱を持って生きることを心掛けているぐらいである。
先ほども記載したとおり、コンサルティング業務においては公認会計士という資格は必須ではない。ただ、公認会計士という資格を保有しているからこその仕事を頂くこともあり、本当にその点感謝している。また、同期とのつながりが一生のモノと感じられるのは同じ公認会計士という資格を目指して一緒に頑張ってきた人達だからこそであり、公認会計士という資格のご縁がつなげてくれたものである。そのため、自分にとっては資格保有にこだわり過ぎることはなく今後も良い距離感を持って仕事できれば良いと考えている。

08
これから成し遂げたい事、将来の夢
今後も自分が携わるクライアントの相談に乗り解決していければ私はそれが一番だと思っているが、自分が提案した内容が他の会社にも広がっていき社会全体が良くなれば、これほど幸せなことはない。多くの会社が幸せになってくれれば良いが、現在の仕事モデルだと広がるクライアント数が限られているため、より多くのクライアントや会社に関わることができる仕組みの構築は必要であると感じる。
将来の夢は2つある。1つ目はお世話になっているGCCに対して貢献できれば良いと考えている。「独立したい」、「転職したい」という声もちらほら伺うが、自分の場合は自分がやりたかった仕事を天職だと感じられるようにして頂いた今の職場に感謝しており、将来的にGCCに対して貢献できる形を現在模索している。2つ目は非常に私事になるが、最近自分の息子が小さいながら「いつかパパと一緒に仕事をしたい」と言ってくれるので、将来息子がどんな立場か分からないが、一緒に働くために私自身あと30年程度は現役で働き続けたいと思う。

09
キャリアを模索する会計士、会計士受験生へのアドバイス
コンサルティング業界といっても様々あると思うが、会計士が携わるようなコンサルティング業界に限定した場合、キャリアを模索する会計士も受験生もまず“コンサルティング業界で生きる”意思や情熱を強く持つことである。
「コンサルティング業務は激務ですか?」→「激務です」、「コンサルティング業務はやりがいがありますか?」→「やりがいあります」、「コンサルティング業務は難解ですか?」→「難解です」といったありきたりのイメージや回答が仮にあったとしても、それでも“歯を食いしばってコンサル業界で生きる”意思や情熱がまず必要だと考える。
知識や思考回路、経験は後で(必死ではあるが)補うことが出来る。コンサルティング業務に向く・向かないといった適性は確かにあるかもしれないが、その仕事をやりぬく“情熱”が何より重要である。その情熱があり次のステップとして、“日々の仕事に取り組む姿勢を客観的に見直し続けること”を意識的に行い続けるのは効果的だと思う。そうすることにより、足りない知識は補う、行動を改善する、プロジェクト全体の中の自分の位置付けを意識する短期的・長期的な時間軸の視点を感じ始めるので、自分側の行動・思考がブラッシュアップされる。それが出来れば、“相手の目的・意図”を意識することで“相手側の行動・思考”まで範囲が及び始める。そういった日々の仕事(受験生であれば勉強)の取り組み方で、最終的に解決案を提案・実行し始めるようになる。それはコンサルティング業務だから特別必要な訳ではなく、どんな仕事においても課題解決の一つのアプローチ方法だと思うので試しに実践してみてはどうだろうか。
今回コンサルティング業務という非常に曖昧な内容をテーマに記載させて頂いているが、少しでも就職活動や転職活動に参考になれば幸いである。


